伊勢ー白山 道

集団では無く、社会の中で心身の健康を正しく個人で目指します

自分の生霊に苦しむ

2011-11-15 11:20:55 | 再検証シリーズ

「子供ライオンは前向きに生きました」(2010-10-12 http://blog.goo.ne.jp/isehakusandou/e/edb9b8c8637e612bf90f538bd011744f

ライオンの親子のドキュメンタリー番組が放送されているのを途中から見ました。
子供ライオンの一匹が、下半身が完全にマヒして動きませんでした。バッファローの狩りの時に巻き込まれて、下半身を踏まれたようです。
前足だけで踏ん張って、下半身を地面に引きずりながら懸命に歩いていました。
ライオンはグループ集団で生活をし、集団での行動を最優先させるオキテが有るようでした。だから歩くのが不自由な子供ライオンも、集団での移動に付いて行こうとして懸命に追いすがっていました。
子供ライオンが遅れても追いついた時には、母親ライオンを始めとして他の親ライオンも一緒になって、子供ライオンの顔を舐めて「よく頑張ったね!」とほめ讃えている様が良く分かりました。
ライオンがとても愛情の深い行動と仕草を示すのは、意外でもあり考えさせられました。
「今の日本人の親子関係は大丈夫?」と思い浮かびました。もしかすると、ライオンに負けているかも知れないと思いました。

この番組の最後には、長い乾季のために川の水が無くなり、川の上流へとライオンのグループが移動する必要に迫られました。
ギリギリまで全員が水を摂取しないまま、足が不自由な子供ライオンのために移動を我慢していました。
しかし、とうとうグループの命を守るために移動を始めたのでした。親ライオンたちは何度も振り返り、子供ライオンを見詰めていました。その表情は、人間と同じ感情を思わせるものでした。
子供ライオンが黙って必死にグループに追いすがるシーンで番組は終わりました。砂地には子供ライオンが下半身を引きずった跡が、一本の蛇行した線となり長く続いていました。
おそらく、後ろ足を伸ばしたままのスタイルで、飢えと乾きで死んだことでしょう。
最後のナレーションでは、地平線の大地に真っ赤な太陽が静かに沈んで行くのが映されていました。

これを見終わった時に感じたことは、ただの悲しさではなくて、スガスガしさでした。
子供ライオンが前方だけを見詰めながら、下半身を引きずりながら懸命に歩く姿は、命が堂々と燃焼している崇高さを感じさせました。
前向きに生きて、そのまま前に倒れて終わる潔さと一途さには、感動させるものが在ります。
私たちも、何も考えずに、このように生き切れば、成仏は間違い無いです。
自分の過去を振り返る後ろ向きでは無く、前向きに進みましょう。
成仏=内在神と完全に一体と「成る」ことです。
前向きに潔く生きれば、絶対に大丈夫です。永遠の安心へと進めます。

(感想)
人間は過去の嫌な出来事にこだわる(執着する)間は、せっかく白紙である現在と未来に対して、自分自身で嫌な過去を新たに植えつけています。そうしますと、嫌な過去は継続中と成ります。
自分が被害者であるのですが、明日の自分に対して、嫌な過去の思いを投射している犯人は自分自身なのです。
これは自分にとっては、本当に損なことなのです。過去の呪縛に負け続けています。
過去の自分に対して迷惑と理不尽をした連中が悪いのは当然なのですが、今の自分に対する責任は自分自身にあります
過去の悪い思い出により、今の自分を縛るのは、一種の自傷行為とも言えます。

では、どうすれば良いのか?嫌な過去を忘れれば良いのか?
いいえ、嫌な過去を忘れれば、それが隠れたトラウマとなり、今の自分の心身ともに原因不明の抑圧状態を起こすものです。
霊障だとされるものの大半は、忘れている嫌な記憶が犯人であることが多いのです。
だから嫌な過去は、忘れようとしないでも良いです。
苦しい時の自分と過去を思いだせば、「もう大丈夫だよ。」「その連中とは、その後で関係が終わっているよ。」などなどと、今の状態からのアドヴァイスを過去の自分に対して思うことを繰り返せば良いです。
今の自分とは、過去の自分から見ますと、その後の人生(未来)を知っている守護霊でもあるのです。

イギリスのドキュメンタリー番組では、学校でイジメに遭った女性が、その後の人生の数十年間にわたり苦しみ続けた実話が取り上げられていました。結婚後も男性に対する不信感が消えずに、彼女は苦しんでおられました。
番組では、そのイジメをした元同級生たちに連絡をとり、彼女と面会をさせました。
出演交渉の模様では、男性たちは社会で働き、それなりに頑張っていました。
スタッフが、番組の経緯と内容を話しますと、その全員がイジメを行った記憶がまったく無いのです。そして、全員が驚いていました。
もしそうならばと、その同級生の大半が、今の彼女に謝ると申し出をされました。
そして面会をして謝罪を受けた彼女は、「何かから解放されたように」涙を流し、笑顔が戻りました。

イジメたほうは完全に忘れており、被害者は数十年間も過去に縛られたのです。
責任論では誰が悪いのかは明らかですが、そうではなくて、過去に縛られる間は自分が損だということです。
彼女には、自分自身の生霊が自縛霊として憑依しているのを感じました。

やはり人間は、生きている間は、過去の嫌な事への「執着」を解くことが大切であり、今の自分にはお得なのです。
今の自分にも感謝が出来れば、とても良いことです。
更には、子供ライオンのように、最後まで家族に会う希望を持ったまま、前向きな意識で死ねれば最高です。
1年前に見た動物番組ですが、真っ直ぐに伸ばした短い後ろ足を思い出します。

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