建て直そう日本・女性塾

「女性塾」は良識的な女性を議員に送り出す学び舎です。このブログは「女性塾」情報を発信いたします。

女性塾 特別シンポジウム10月25日議事録⑤

2005年11月26日 21時39分45秒 | シンポジウム議事録
     建て直そう日本・女性塾 特別シンポジウム(10月25日)
            【議事録⑤】

伊藤哲夫 先生
 さて今後大切なのはどのように運動していくのか、どのようにそういう女性を発掘していけばよいか、稲田さんから運動へのご提案をいただけたらと思います。
稲田朋美 衆議院議員
 どうやったら保守系女性議員が増えるのか。それはまだ分からないのですが、
保守系女性が選挙に出にくいのは家庭を大切にされているから、家庭を犠牲にしたくないと思われるからだと思います。
 しかし、むしろ家庭を大切にされている女性が議員になってほしい、そのためには家族の理解が必要であると思います。
 私はジェンダーフリー思想に反対ですが、私の家がジェンダーフリー状態ですので(笑)私自身が発言する資格は無いと思ってきました。
山谷えり子先生は19年間毎朝5時に起きてお弁当を作りながら政治家を志されていたそうで、それに比べ私自身は母親としては50点くらい、選挙に出るときは子供に「ママは死んだものと思っている」と言われてしまったほどです(笑)。
 ですから、どのようにして、キチンとした家庭を築きながら保守系女性議員となる人を増やせるのか、他の議員の先生にお訊きしたい位です。これは女性が支援しなければならないと思います。
 安倍先生は朝日新聞を読んでいる女性にも絶大な支援を受けていますが(会場笑)、私などは朝日、毎日を被告として訴えていますので、無視されてしまっています(会場笑)。これからマスコミ対策ということも重要だと思います。
 私は伊藤玲子先生のお考えに賛同していますし、地方議員候補が出ましたら、走る福井のおっかさんは何処へでも走って行きますので、そういった面で使っていただけたらと思います。
伊藤哲夫 先生
 女性塾幹事長の伊藤さんにご自身の体験を踏まえながら、どのようにして女性議員を発掘していったらよいか、ご意見いただきます。
伊藤玲子 女性塾幹事長
 私の体験をお話しましょう。こんな私でも出来るんですから。皆様は私以上ですから。
 62歳の一介の専業主婦でございましたから、我が人生で政治家なんて考えられないことでした。
 鎌倉が革新市政のとき、当時30年勤めた市職員の退職金が最高で5700万円、中央官庁次官で2500万円、職員数も17万都市として、人口が同じような他市より500~600人多いという状況でございました。それで税金が市民に還元されるのは「ごみ(処理)」だけのものです、道路はでこぼこで真っ暗、酷いものです。
 革新市政は支持母体の組合を大事にし、ものすごく優遇します。鎌倉は正木革新市長のとき、市職員の給与体系をガラっと変えました。一般行政職と現業職との間には差(区別)があるものと法律で決まっていますが、それを職員は皆同じ・平等として給料表を一律にしてしまいました。それで現業職の給与は上がる一方で、市税の7割は人件費に消えていったのです。
 そういう土壌ですから学校教育現場も目に余るものでした。そこで市民運動として改善に取り組んできましたが我慢できず、皆に担がれて市会議員になりました。
 市会議員候補として訴えます事は「市民の皆さん、こんな市政でいいんでしょうか!こんな風な方策で変えていきませんか!」と単純に、常識で考えて、市政の実態を市民に知っていただくことです。
 私は初めての選挙で30議席中6位当選で、自分でも驚きました。その後2期、3期、4期はいつも3位当選でした。
 私は選挙運動は特にしてきませんでしたが、議会報告は欠かさずしてきました。議会のたびに2万8千部発行しポスティングし、私のやってきたことを市民の皆様に報告をしてきました。
 私のやり方でやればお金はかかりません。まして今ではもっとかかりません。私はコンピューターが出来ませんので印刷は印刷屋に頼みますから、議会報告も1部34円位かかります。しかし今の方はご自身でコンピューターを使って議会報告を作り、印刷も印刷機をリースするなり購入すると、1枚2円で済みます。
 選挙に入ってからですが、大きな選挙事務所など構えません。自宅で十分。
 平成13年から公費が出るようになりました。ポスター代、ガソリン代として50万円出ます。それにご自身で50~100万円用意するくらいで済みます。
 また、後援会を抱えて日当払って応援してもらうというような、バカなことはしません。皆ボランテイアです。そこに集まる人は“市政を市の教育をこのように変えてほしいから、この人に働いてもらう”という思いをもっています。だから汗水流して応援するボランティアなのです。ですから担がれて出るのがいい、私のことを言うわけじゃございませんが(笑)。議員になった以上は使命を果たす、という16年でした。
 16年間、学校現場を見てまいりましたが、反体制闘争の教職員集団は国家解体が目的ですから、目に余るものでした。自虐教育、人間を駄目にするプログラムが出来ているんですね。
 これでは堪らないと思い、昨年11月、中山文部科学大臣(当時)に表敬訪問し、教育の実態の資料を持って「これが教育現場ですから見て下さい!」とお願いいたしました。すると5日後に中山大臣より直接お電話をいただき「見た、これは何とかしなきゃならない」と仰って下さいました。その後も情報提供してまいりました。
 そして今年の1月19日の全国各紙で「ゆとり教育大転換」「文部科学大臣 新指導要領全面見直し」「基礎科目の時間確保」「土曜日も活用」等々の見出しで報道されたのを見まして、本当に嬉しくてなりませんでした。これは日教組の方針とまるで反対、180度転換ですから。その後も中山文部科学大臣(当時)は改革を打ち出しておられます。
 戦後60年、歪められて来た教育が、中山文部科学大臣(当時)によって本来の正常な教育の道が拓かれ始めたことを確信しております。このことを最後に御報告させて頂きたく思いました。
 有難うございました。
伊藤哲夫 先生
 時間となりましたので後は懇親会の席でご質問等お願いします。これから山谷先生、伊藤(玲子)先生、稲田先生は全国を回ります。今後は女性塾として地方でのセミナーを積極的に行い、組織作り、選挙応援をどうしていくか話を進めてまいります。皆様のご協力をお願いいたします。
 これで本日のシンポジウムを終わります。
司会進行・おおさきせいこ北海道議員より締めの挨拶。
 (10月25日に行われた「女性塾 特別シンポジウム」の議事録はこれで終了です。お蔭様で、このシンポジウムは312名の参加者の万雷の拍手で始まり終えることが出来ました。この後、懇親会では、中山文部科学大臣(当時)の挨拶などがありましたが、ここでは割愛させていただきます。尚、以上の議事録は記録ビデオに基づいておりますが、活字にする際、要点を絞り簡略化してあります。発言者の意とするところや雰囲気は損ねないよう配慮いたしましたので、ご了承下さい。今後とも「女性塾」のご支援を宜しくお願い申し上げます。)

女性塾 特別シンポジウム10月25日議事録④

2005年11月26日 00時22分15秒 | シンポジウム議事録
     建て直そう日本・女性塾 特別シンポジウム(10月25日)
            【議事録④】

伊藤哲夫 先生
 次に政策面について稲田さんにお願いします。
稲田朋美 衆議院議員
 私は中学3年と1年の子供を持つ母親です。今、子供を巡る状況が過酷であると感じています。
 娘が小学生の頃(昨年)、同じ小学生が同級生をカッターで殺す、という事件等がありました。そういう事件は子供が加害者ではありますが、戦後教育の被害者ではないかと思っています。
 日本国憲法、教育基本法いずれも占領下に出来た法律です。教育基本法においては新憲法の精神のみ取り入れたもので、戦前の良き伝統を全て悪としたところから出発しています。公共心、道徳心、愛国心もしくは祖国愛を盛り込まない、個人の権利の主張だけの教育基本法に今日の教育問題の原因があるのではないかと思います。
 日本会議の議員連盟で出した中西輝政先生の教育基本法改正案文が、衆議院法制局で直されると、こんなにもつまらない条文になってしまうのか、失礼かもしれませんが、そう思います。もっとシンプルでいいから、昔の良き伝統を取り入れて、公共心、道徳心、祖国愛を教育基本法に取り入れるだけで、日本の子供たちを巡る状況は変わると思います。
 そのような中で、手前味噌にはなりますが、福井県では『新しい歴史教科書』を副読本として使うことになりました。嬉しいことです。
 福井では共働き地域が多く、私は男女共同参画という言葉は使いませんが、頑張っているお母さんが沢山いますので、私はそういう人たちを支援したいと思っています。
 少子化対策にも取り組みたいと思いますが、私自身は残念ながら子供は2人とも私学に通わせています。それは公立では余りにも「ゆとり教育」で、勉強をしたい子にとっては十分な教育が行われない、また行儀・作法が教えられていない、ということで母親が安心して預けられないからです。それは悲しいことです。しかし私学はお金がかかるため、私学に通う子供は一人っ子が多いです。こうした問題にも中山文部科学大臣(当時)は頑張っておられます。
 子育て支援について、保育所の充実も重要ですが、私はお祖父ちゃん、お祖母ちゃん、地域の人達に支えられて子供を育ててきましたので、家族を大切にすることを子育て支援に取り入れていきたいと思っています。
 その他、農業、環境問題についても女性ならではの視点について学んでいきたいと思っています。
伊藤哲夫 先生
 女性議員に取り組んでほしい政策について、安倍晋三先生にお話していただきます。
安倍晋三 衆議院議員
 保守派の女性議員には全ての政策について取り組んでほしいと思います。外交、安全保障、社会保障、教育問題、また女性ならではの女性の抱える問題もあるでしょうが、オールラウンドで取り組んでもらいたい。革新系の女性議員はかなりフェミニズムに傾倒しているのが多いですが、保守系の女性議員はサッチャー型で、全てしっかりとリーダーシップのもとに取り組んでもらいたい。
 子育て支援にも財政面でも相当の額を考えていかなければならないですが、子供をもつということの価値を認めることが大切なのではないかと思います。
リクルートの調査によりますと、3人の子供を育てた父母の人生の満足度は、独身の女性や子供の無い夫婦よりも高い、という結果が出ています。子育ては大変だが人生は幸福だ、ということも教えていく必要があるんだと思います。
 自民党が今年、結党50年を迎えたのですが、日本民主党と自由党が合併したのには2つの目標がありました。それは、戦後10年目、まだまだ貧しい日本だったので①一貫した経済政策と産業政策をもって国民の衣食住を満足させる、ということ。また結党の3年前にサンフランシスコ講和条約を結び独立したが、憲法、教育基本法は占領下で制定された法律である。よって②自分たちの手で憲法と教育基本法を作る、ということでした。目標の一つ目は達成したが、二つ目は後回しにしてきた、その弊害が出てきています。それは経済を最優先にしてきた結果、損得がものの価値判断基準になってしまった、ということです。援助交際している娘を親がしっかり叱れない、誰が損をしているのか、皆得しているじゃないか、という論理が強さをもってしまっている。そういう状況にあります。
 今こそ我々は残された宿題をしていかなければなりません。女性議員にも頑張ってもらいたいと思います。
伊藤哲夫 先生
 女性塾シンポジウムでは一人でも多くの女性議員を皆で輩出していこうとするものでありますが、女性議員をどう輩出していくか、そして当選させていくにはどうしたらよいか、この運動をどう進めていけばよいか、について、もう一度安倍幹事長代理にお願い致します。
安倍晋三 衆議院議員
 保守の女性議員は出にくい仕組みもありますが、最初から諦めてしまう人が多いのだと思います。出ようというときに背中を押してもらう、勇気をもつ、そして出るきっかけが必要なのだと思います。
 そのきっかけを作るためにも女性塾ではどうすれば議員になれるか、というノウハウを(学んで)知ってもらう。又どんなリスクがあるかを(学んで)知っていただく。例えばお金はどの位かかるか、お金をかけないようにするにはどうするか等、情報提供する。そして議員を応援する組織を作るネットワークを作っていく必要があります。
 現在はインターネットを使って良識の保守層のネットワークを作ることが可能になりました。自民党のHPも素晴らしいものです。自民党も少し前までは職業別に各団体を作っていました。しかしそれを超えたインターネットを使っての保守系草の根ネットワークを作っていくべきであると思います。
 全国には毎日まじめに働いて、家族を愛し、地域を良くしていこう、日本の将来に期待している人も沢山います。そのネットワーク作りに私も励んでいきたいと思っております。
 地域で女性議員が出にくいというのであれば、相談する場所が必要であると思いますし、また場合によっては自民党本部で指導していくことも大切であろうと思います。
 近い将来、保守・革新を問わず女性議員は増えます。黙っていれば革新系の女性議員が増えてしまい、保守の男性議員が落選していく、ということになってしまいます。ですから我々もしっかりとした良い女性議員を送り出していくことで、日本の国を守っていかなければなりません。
伊藤哲夫 先生
 草の根運動、人材の掘り起こし、ネットワーク化、情報交換する場所、力を合わせていくシステム作りのご提案であったかと思います。(ここで安倍幹事長代理の退席)

女性塾 特別シンポジウム10月25日議事録③

2005年11月24日 23時34分30秒 | シンポジウム議事録
     建て直そう日本・女性塾 特別シンポジウム(10月25日)
            【議事録③】

伊藤哲夫 先生
 伊藤(玲子)さんには、こういう問題がありますよ、ということをお話していただきます。
伊藤玲子 女性塾幹事長
 それでは女性塾の政策課題についてお話いたします。
女性塾は
一、 自治体行政を納税者・住民の代表という立場から点検し、公平性・効率性を重視し情実・利権構造を排除します。そのため、これまでの自治体行政・地方議会の実態を検証します。
二、 自治体行政に寄生する業界団体・民間圧力団体や行政に癒着している議員団体等の実態把握を進めます。
三、 地方分権一括法の制定によって、地方の教育行政の責任と権限が拡大しています。首長と教育委員会、教育委員会と学校、学校における校長と教職員等の相互の関係について、納税者・保護者の立場から、親の教育権という視点も含めて検証を進める必要があります。
四、 教育行政には、国が責任を負うべき教育の機会均等、及び教育水準の維持向上という全国的な課題(学習指導要領・教育諸条件整備)があります。一方、地方教育委員会には、地方で生まれ地方で生きる子ども達のためのその地域固有の教育課題があります。そのための学習保障がなされなければなりません。こうした立場から、教育委員会の学校に対する管理、指導が適切になされているか検証する必要があります。そのためにも、納税者・保護者に開かれた学校にしなければなりません。
五、 学校教育の現状は、日教組等の教職員集団によるイデオロギーによって歪められています。
 ①「男女共同参画社会基本法」の制定を受けて、各自治体において条例制定が進み学校現場では「性別にかかわりなく」がことさらに強調され、ジェンダーフリーをキーワードに「男女混合名簿」の作成が進められており、ここから様々な教育上の問題が派生しています。これらについての実態把握を行い、弊害を除去しなければなりません。個々の学校の点検と教育委員会の指導の在り方について追求する必要があります。
 ②「児童の権利条約」の批准にともない、各自治体において「子どもの権利条例」制定の動きが活発化しています。「子供のオートノミー(自律性)の尊重」が学校教育に混乱をもたらしています。これらの実態把握は極めて重要です。学校点検を通して弊害の除去に取り組まなければなりません。
 ③「国旗・国歌」の指導が適切になされているかという観点から学校の実態を知ることができます。卒業式・入学式が厳粛かつ清新に行われているか、地域の学校に積極的に関わりを持ちましょう。
 ④「歴史認識」「道徳教育」等の問題はイデオロギー支配がなされているかを知る重要な手掛かりです。常に問題意識をもって学校と関わりを持ちましょう。
六、 教育委員会と教職員団体が癒着し、違法な協定によって勤務条件以外の管理運営事項についても、職員団体の関与、介入を許しているケースがあります。こうした不正常な実態について、住民に明らかにしていかなければなりません。
→これは酷いものでございます。鎌倉市において、日教組教職員が子供たちの午後の授業をカット、翌日は自習をさせながら組合活動をし、それを出勤扱いにして給与をもらっていました。これを私は法廷に持ち出しまして、その結果「それを許した校長は違法である」という判決が出ました。それから大体改まってきてはいるようですが、油断は出来ません。

七、 地方で活動している各種人権団体、平和団体、環境団体等はかって、社会主義者達が進めた社会改造運動の変形である場合があります。保守層は彼等の耳障りのよい宣伝に乗せられてきました。我が国の歴史、伝統、文化とは相いれない、むしろ日本の社会構造を根底から覆す意図をもって彼らは運動を進めています。彼らの意図を見抜くための理論武装、学習の強化を行って参りましょう。
                        (以上、女性塾政策課題)
 我が国の教育において今一番問題なのは「男女共同参画社会基本法」でしょう。“男女共同参画”と言わなくても、男性・女性の天命、使命、自然の摂理に従い、男性・女性がうまく助け合い、共存しあってきましたよ。それを何故このような法律を制定したのか。ここに色々なものが潜んでいることに気がつき始めました。その問題の実態を今後も調べていかなければなりません。
 この法律によって社会政策、教育政策が歪められている今日、女性塾として正し、家族の価値・伝統の尊重を通して日本を建て直すのが、女性塾の使命だと思っています。
 一番大事なことは「道徳観(=武士道精神)」「国家観」「日本民族の継承」をしっかり考えていくこと、それなしには日本の将来はないと思いますので、このようなことに取り組んでまいりたいと思います。
伊藤哲夫 先生
 伊藤(玲子)さんは鎌倉市議時代のとき、私は伊藤さんを“日本一の市会議員”だと言ってきました。とにかく徹底して教育現場に足を運び、日教組の集会にも入り込んで調査をされる。これが伊藤さんの発言、行動力の源泉だと思います。

女性塾 特別シンポジウム10月25日議事録②

2005年11月23日 23時31分32秒 | シンポジウム議事録
     建て直そう日本・女性塾 特別シンポジウム(10月25日)
              【議事録②】

伊藤哲夫 先生
 今回、安倍晋三先生にも女性塾の趣旨に賛同して戴きました。安倍先生お願い致します。
安倍晋三 衆議院議員
 皆さん、こんにちは。全国からこんなに沢山の方に来ていただき大変感激しております。
 衆議院の自民党女性議員は7名から26名に増えました。女性塾がもっと早く設立していたら倍以上になったのではないかと思います。このたびの選挙は急だったので女性候補が頭に浮かばなかったのですね。 
 若手議員の集まりで「総理の靖国参拝を支持する慰霊の日」(“慰霊の日”の部分はよく聞き取れなかったので、間違いかもしれない)に、ここにおられる稲田弁護士に講師をお願いしました。そのとき私を含めて3人の議員で、稲田さんのような方に議員に出てもらいたい、と話しており、それが今回の衆議院選挙となりました。
 今後、候補者を出していくのに予め人材をプールしておく、といいますか、人材育成をしておいて、候補者として皆の頭の中に入れておくことが大切なんだろうと思います。
 今年は自民党結党50年、戦後60年となり、もう一度戦後歴史の歩みを振り返り、やり残したこと、間違っていることなど総決算しながら、21世紀の日本を作っていきたい、保守政党・自民党の役割は大きいと思います。女性議員の皆様にはしっかり保守の側から発信していただくのが大事であると思います。
 しかし保守系の女性議員は地方ではなかなか出にくい、という状況があります。①地方議会では、保守系の女性に議会への門戸を閉ざしている、②保守系の女性候補はマスコミで取り上げてもらえない、という二重のハンディキャップを(保守の女性は)乗り越えていかなければならないからです。
 ですから女性塾で、地方から女性議員を産出していくことが大切なんだと思います。
 山谷えり子さんと今取り組んでおります「過激な性教育」「ジェンダーフリー教育」ですが、私が座長を務めると必ずネガティブキャンペーンが起きまして、女性団体が私の事務所に押しかけてきて「安倍さんは女性をまた家庭に閉じ込めるのか」と言うのですね。そうした時私は「これは山谷えり子さんが事実上中心ですよ。山谷えり子さんを家庭に閉じ込めたら、この運動は出来ないのですよ」と言いますと、相手も(妙に)納得してしまう(納得させられてしまう)のです。
 イギリスでの大改革、サッチャー時代1988年の改革ですが、教育でも行われました。親が子供の学校を選べる、自治会がよくない先生を辞めさせることにしたら、かなりの学校が閉鎖されました。これに反対し、教職員組合が、6ヶ月ストライキをしましたが、サッチャーはそれに屈しませんでした。良くない教師を出す学部も廃止する、というかなりの荒療治をした結果、イギリスの教育水準は上がり、1988年当時は発展途上国並みだったのが高水準となりました。
 またイギリスにおいても自虐的教科書が横行していたわけですが、サッチャー改革でバランスのとれた教科書となりました。労働党政権となってもこのサッチャー路線を引き継いでいることからも、この改革は正しかったと思います。
 我々もこの女性のリーダーシップに学ばなければなりません。
 近い将来、この女性塾から自民党女性議員だけでなく、(女性)首相が出ることを期待しています。

建て直そう日本・女性塾 特別シンポジウム10月25日議事録

2005年11月22日 20時40分06秒 | シンポジウム議事録
女性塾事務局より、去る10月25日に開催されたシンポジウムの議事録を5回に分けて公開いたします。

        建て直そう日本・女性塾 特別シンポジウム  
          日時  平成17年10月25日(火) 11:00~14:00
               11:00~12:00 シンポジウム「竹の間」
               12:15~14:00 懇 親 会 「紅真珠の間」
          場所  キャピトル東急ホテル
     
        塾長挨拶 山谷えり子・参議院議員、女性塾塾長
        パネリスト 安倍晋三・衆議院議員、自民党幹事長代理(当時)
              稲田朋美・衆議院議員、弁護士
              伊藤玲子・女性塾幹事長、元鎌倉市議                                                                                        コーディネーター 伊藤哲夫・日本政策研究センター所長

【特別シンポジウム 議事録】

北海道議会議員・おおさきせいこより司会進行の挨拶。山谷えり子塾長の紹介

山谷えり子塾長
 皆様おはようございます。建て直そう日本・女性塾、設立の記念シンポジウムでございます。先の衆議院選挙では43人の女性議員が当選しました。しかし、保守系の女性議員はまだまだまだまだ・・足りません!
 今年の1月に国、地方の女性議員またその支援者を増やしたいという目的で「女性塾」を設立しました。
 私は長い間、主婦向けの900万部の新聞の編集長をしてまいりました。そこで様々な女性の生き方、気高さ、健気さに対応していますと、政治が女性のバイタリティを邪魔していると思うこともありました。女性は教育、生活について実感、実態に基づいた問題意識が高いです。私が今取り組んでいる過激な性教育、ジェンダーフリー教育も全国のお母さん達から「こんなの放っておかないで」と言われたのがきっかけです。
 働く母が増える中、学童保育の充実が言われますが、私の地元・世田谷区では学童保育を止めたのです。小学校1~6年生を小さな部屋に閉じ込めて(囲って)いるのはよくない、その囲いを取り払い、学校全体、地域がビックファミリーとして“働くお母さんの子供たちも、そうでない子供たちも皆一緒に遊びましょう!”というプログラムをしたところ、子供一人の予算がそれまでの1/30で済みました。プログラムを変えればコストも安くて済む、しかも子供はハッピー、地域も温かくなります。このように女性が政策提言をしていくことが、これからもっと必要となります。
 本日のパネリストは、自民党改革にも取り組んでいらっしゃる安倍・幹事長代理(当時)、福井のおっかさんとして頑張られた稲田議員、鎌倉市議を長く務められた鎌倉のお母さんの伊藤さんです。素晴らしいシンポジウムを期待して下さい。
 今後、喫緊の課題として平成19年に行われます統一地方選挙に女性議員を送り出したい、国会にも送り出していきたいと思っております。
どうぞ皆様、今回のシンポジウムで力を得ていただきたいと思います。

伊藤哲夫先生より伊藤玲子先生の紹介

伊藤玲子 女性塾幹事長
 4期16年の間、政治の世界におりました。女性議員は全国で増えてきていますが、その大半が国旗・国歌反対、道徳教育反対、学力テスト反対、児童中心主義、自由と人権の強調、憲法改正反対、教育基本法改正反対の、反国家・左翼思想に洗脳された人たちです。
 鎌倉市議会においても現在28議席中10名の女性議員がおりますが、そのうちの8名が左翼思想でございます。子育て支援といっても全て外注、それに予算が行くのです。
 “バカな女が国を滅ぼす!”という堪らない思いでした。良識的な女性議員を育て議会に送らなければならないと思いました。現在、鎌倉市政の方は後継者に任せ、私は全国を歩き回り、8箇所支部ができました。喫緊の課題は平成19年の統一地方選挙ですが、今のところ立派な良識派の候補者が3名見つかっております。
 女性塾では今後、「道徳観(の確立)」、「国家観(の確立)」、「日本民族の継承」を(目指すべき)大きな項目として勉強会を行い、女性議員を育て、まっとうな日本の姿に変えていかなければならないと思います。
 皆様、私の考えに賛同して戴き、有難うございました。

伊藤哲夫先生
 伊藤先生のお話をまさに体現しました稲田先生に女性塾に対する期待、この選挙戦をどのように戦ってこられたかお話いただきたいと思います。

稲田朋美 衆議院議員
 本日は参加者全員が女性なのかと思っておりましたが、お集まり戴いた方の半分が殿方なので、女性に対する支援をして下さり有難いと思います。
 今年に入って伊藤玲子先生に「女性塾」を立ち上げるお話を伺いまして、私も協力いたしますと申しました。そのときは自分が政治家になるとは思ってもいなかったのですが、8月15日に山谷えり子先生、安倍幹事長代理(当時)に今回のお話(衆議院選挙)がありまして、まさに青天の霹靂でした。
 自分としては弁護士としてこの日本を良くしていきたいという一念で頑張ってまいりました(弁護士会も左翼が強い。保守派の弁護士は佐藤欣子先生と稲田朋美の2名ではないか)が、国政の場でも頑張りたいと思いました。
 福井には4歳までしかおりませんでしたので、ゼロから、いえ、マイナスからの出発でした。初めに福井の駅に降り立ち、遺族会の支援は戴けるものと思って挨拶に参りましたところ、「もう来てくれるな」と言われてしまい、大阪にこのまま帰ろうかとも思いました。しかし山崎まさあき事務所でソースカツ丼を戴き励まされ、頑張ろうと思いました。
 組織的には支援してもらえず、落下傘候補、知名度ゼロ、マスコミからは無視、マドンナとも言われませんでした(会場笑い)。
 落下傘候補とかなり言われましたので、出陣式のとき初めて「私は落下傘候補ではなく、おっかさん候補です!」と言いましたところ、それが良かったようで「おっかさん頑張れ!」という声が高まりました。
 選挙カーが頼りで、人を見たら山の中田んぼの中を走り、「私は走る福井のおっかさんです!」と訴えました。「走る福井のおっかさんをこのまま永田町まで走らせて下さい!」と言いましたら、走る福井のおっかさんを一目見ようとだんだん聴衆が増えていきました。
 福井からは(今井ハツさん以来)59年ぶりの女性議員誕生となりました。県議会議員に女性はいません。そういった土壌の中で女性議員への期待が高まっていることが分かりました。
 イメージカラーをパステルグリーンにし、パステルグリーンと白の組み合わせにしました。そうしますと選挙戦後半にはイメージカラーを着た女性支援者が集まってくれました。「21世紀は女性の時代です!」と言ったとたんに拍手がおきました。
 しかし女性であることに、女性であるがゆえに甘えてはいけないと思います。男性以上に勉強して頑張っていきたいです。また母親ということで教育問題にも取り組んでまいります。
 先輩方の指導を受けながら、頑張ります。宜しくお願い申し上げます。

(次回は安倍晋三議員のご発言からお送りします。お楽しみに!)