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『白戸修の狼狽』 大倉崇裕

2024年05月03日 20時24分09秒 | ■読書
大倉崇裕の連作ミステリ作品『白戸修の狼狽』を読みました。
ここのところ、大倉崇裕の作品が続いています。

-----story-------------
なんとか中堅出版社に就職した白戸修。
相変わらず困っている人は見過ごせないし、人の頼みも断れない。
そして、またまた中野で事件に巻き込まれてしまうのである。
クスッと笑えて、ほろっと泣けるハートウォーミングなミステリー。
待望のシリーズ第二弾!
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2010年(平成22年)に刊行された作品……TBS系列で千葉雄大主演でテレビドラマ化もされている白戸修シリーズの第2作です。

 ■ウォールアート
 ■ベストスタッフ
 ■タップ
 ■ラリー
 ■ベストスタッフ2 オリキ

社会人になったばかりの白戸修……アルバイト先や、落とし物を拾ったところで事件に巻き込まれる、、、

人の頼みを断れない、困っている人を見過ごせない、そんなお人好し青年だけど、いつの間にか事件を解決……サクッと読めてクスッと笑える癒し系ミステリ。

お人好しの性格で頼まれたら嫌といえない……No!と言えない草食系男子・白戸修を主人公とした物語、、、

『ウォールアート』 では、中野駅周辺のいたずら書き事件に巻き込まれ、

『ベストスタッフ』 では、困った先輩に押しつけられた中野駅周辺のコンサート会場での設営の仕事中に発生する妨害事件に巻き込まれ、

『タップ』 では、 中野駅周辺で起こった盗聴事件に巻き込まれ、

『ラリー』 では、 中野駅構内で突然巻き込まれた怪獣フィギアを商品としたスタンプラリー中の暴力事件に巻き込まれ、

『ベストスタッフ2 オリキ』 では、中野駅周辺のコンサート会場での今度は警備の仕事中に起こった妨害事件 に巻き込まれ、

と、中野駅周辺で起こる一連の事件を軸に展開し、白戸修がその解決に奔走する……という展開で、読んでいる側からも歯痒くなるほどのお人好しには呆れかえるばかりですが、そのお人好しの性格が、時には事件解決の鍵となり好結果を生み、時には彼自身を危険に晒す という緊張感と安堵感の交錯が愉しめる軽めのミステリです。

白戸修が経験を積むごとに、事件への対処法も変化していく様子に共感しつつ、成長物語としての一面も愉しめましたね……『ラリー』に象徴されるように、心が温かくなって救いのある結末、気持ちがホッとする結末が用意されていることも印象的でした、、、

本シリーズの他の作品も読んでみたいですね。

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