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『ペンギンを愛した容疑者 警視庁いきもの係』 大倉崇裕

2024年05月04日 19時25分46秒 | ■読書
大倉崇裕の連作ミステリ作品『ペンギンを愛した容疑者 警視庁いきもの係』を読みました。
ここのところ、大倉崇裕の作品が続いています。

-----story-------------
動物大好き女性巡査と元鬼刑事で現窓際警部補の警視庁いきもの係コンビが、ペンギン屋敷の溺死体に秘められた殺意の証拠を解き明かす。
「人間の視点で物を考えないでください」 動物オタクの天然系巡査・薄圭子のアニマル推理が大爆発! 

ペンギン、ヤギ、サル、ヨウム……現場に残されたペットの生態から、常識はずれの発想で真犯人をあぶり出す。
コンビを組む元捜査一課の鬼刑事・須藤友三も、薄を認め始めるが。
大好評シリーズ、待望の第3弾。
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2015年(平成27年)に刊行された作品で、警視庁いきもの係に所属する窓際警部補・須藤友三(すどう ともぞう)と動物大好き新米巡査・薄圭子(うすき けいこ)のコンビが、動物の生態をもとに事件解決に奔走するミステリ……フジテレビ系でテレビドラマ化もされている警視庁いきもの係シリーズの第3作です。

 ■ペンギンを愛した容疑者
 ■ヤギを愛した容疑者
 ■サルを愛した容疑者
 ■最も賢い鳥
 ■解説 佳多山大地

「人間の視点では、この謎は解けません」 ペンギン屋敷の溺死体! 秘められた”殺意の証拠”をアニマル推理で解き明かせ! 警視庁「いきものがかり」の名(迷)コンビが大活躍!!

強面の窓際警部補・須藤友三と動物オタクの女性巡査・薄圭子の名コンビが、動物にまつわるさまざまな難事件を解決する、大人気「コミカル・アニマル・ミステリー」シリーズ……登場する動物はペンギン、ヤギ、サル、そして最も賢い鳥と言われるヨウム(オウムではないことに注目!)です、、、

警視庁の「いきものがかり」というべき、総務部動植物管理係のコンビの活躍を楽しめる4つの短編を収録した傑作集です。

堅物強面の須藤友三と、動物のエキスパート薄圭子が、毎回珍事件を解き明かす……本作品では、ペンギン、ヤギ、サル、ヨウム等の生き物が登場、現場に残されたペットの生態から、常識はずれの発想で真犯人をあぶり出す展開が愉しめましたね、、、

須藤と薄のコンビの信頼関係・絆が事件を解決しながら強くなっていく過程や、薄が須藤に頼られる存在に成長する姿が印象的……シリーズの魅力がさらに高まる一冊でした。

軽めでテンポの良い展開は相変わらずですが、ミステリ要素もバランス良く織り込んであり、本当に愉しめるシリーズです……でも、書棚の在庫はここまで、、、

現時点、この後に3作品が刊行されているようなので、ぜひぜひ読んでみたいですね。


以下、主な登場人物です。

須藤友三(すどう ともぞう)
 警視庁総務部総務課・動植物管理係の課長代理心得。
 階級は警部補。50歳。独身。
 元は捜査一課の刑事で、「鬼の須藤」と恐れられていた。
 銃で頭部を撃たれ、弾丸は摘出されたが捜査一課をお払い箱となり、総務課・動植物管理係に左遷される。

薄圭子(うすき けいこ)
 警視庁警察博物館所属の巡査。
 幼少期から動物に対しての異常な興味と天才的な記憶・考察力を発揮し、北海道の大学で獣医学を専攻していた。
 26歳のときに動植物管理係人材募集のための警察官採用特別試験に合格。

石松和夫(いしまつ かずお)
 捜査一課所属の警部補。鬼瓦のような顔をしている。
 須藤とは警察学校の同期であり、須藤が捜査一課にいた頃はライバル関係だった。
 福家警部補シリーズに登場する石松和夫と同一人物。

日塔(にっとう)
 捜査一課所属の警部補。
 巨体で、捜査へのアプローチも威圧的、暴力的な、古いタイプの刑事である。

田丸弘子(たまるひろこ)
 総務部総務課の事務職員。
 暇をもてあます須藤に「サルでもわかるパソコンシリーズ」などで勉強を勧める。
 お茶淹れは天下一品で、調べ物などのサポートも手際よい。

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