高山清洲・世界平和 人類みんな兄弟

世界平和に導く為の語録

福島の苦痛は、日本国民の苦痛でなくてはならない!

2013-12-29 19:18:41 | 

福島県川俣町山木屋地区は、阿武隈高地の標高500㍍の山中に位置する稲作や畜産が盛んな自然豊かな農村でしたが、2011年3月11日の福島第一原子力発電所事故による放射能汚染で一変してしまいました。

国や東京電力から満足できる十分な情報も得られないままに、高い放射線量にさらされたうえ、4月22日には政府による指示で1200人近くにのぼる全住民が1カ月余りでの「計画的避難」を強いられました。

住民は町内の比較的放射線量が低い場所に建設された仮設住宅や借り上げ住宅への入居を余儀なくされただけでなく、県内外の各地に散り散りになってしまいました。

農業や畜産は、一切が不可能になる大打撃を被ってしまいました!!

その山木屋地区の住民101人(25世帯)や南相馬市、双葉町など相双地区の住民ら計137人(35世帯)が、東電を相手取り、損害賠償請求訴訟を12月26日付けで福島地方裁判所いわき支部にようやく起こしました。

請求総額は、わずか63億円です!

川俣町議会議員で原告団長を務める菅野清一さん(63)によれば、「山木屋地区では原子力損害賠償紛争解決センターによるADR(迅速な解決を目的とした裁判外紛争解決手続き)を活用している高齢者を中心とした住民が約50世帯にのぼり、そのほか、今後を含めると50世帯くらいが今回の裁判に参加することになった!

 

原発事故以前の山木屋地区の世帯数(334世帯)の3割が、何らかの法的解決手段に訴えることになり、これだけ多くの地区住民が、政府・東電の方針に異議を申し立てるケースは福島県内でもきわめて異例です。

原告弁護団で事務局次長を務める高橋右京弁護士によれば、今回の提訴では、

① 難生活に伴う慰謝料。

② 住用不動産および家財道具の損害賠償。

③ ふるさと喪失による慰謝料などを求めていく。

すでに同様の趣旨で福島地裁いわき支部に提訴した221人(82世帯)と合わせると、避難者で構成される原告は358人(117世帯)となりました!

またこれとは別に、避難指示対象外のいわき市民を中心とした原告が1315人に達しています。

「訴訟を通じて、東電の加害者責任を追及していくほか、被害者の人権回復や『原発公害』の根絶を求めていく」と涙ながらに訴える原告の人々!

事故から2年10ケ月余りが経過した今日、何の落ち度もなく被害にあった人たちの被害を今だに補てんしないとは、呆れた者達である!

またこれに輪をかけるように

「放射能被害はありません!」

とネット上に書き込みをする不逞の輩がいるのですから、これまた呆れ果ててしまいます!

このような輩にあった時には、福島に連行して現実を見せてやります!

提訴と同じ12月26日付けで、文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会は、新たな賠償の枠組みとなる

「中間指針第4次追補」

を決定しましたが、内容といえば旧態依然として役に立たないものばかり、真の賠償とは言えない!

福島第一原発の沈静化は、200年しても不可能であり、地区住民は他県への移住しかないでしょう。

移住されて税収が減ってしまい困る市町村や、県は、何とか住民に帰郷してもらおうとあの手この手で、住民を騙していますが福島は居住不可能です!

住民の70%は、遅かれ早かれ放射能により生命を奪われてしまうか、病人にされてしまいます!

紛争審査会の試算によれば、1975年築の住宅に対する損害賠償額(4人世帯)は1342万円しかなく、加えて県内の都市部に移住した場合に、より多くかかる住宅価格との差を埋め合わせるための賠償額が1462万円で、合計2800万円余りしか支給されません!

従来の賠償額からは、一定の前進があったことは確かですが、全国平均額での住宅費の試算を元に3600万円余りの住宅損害の賠償を求める原告の主張とは大きな開きがあるうえに、原告が要求する

「ふるさと喪失による慰謝料」

を紛争審査会は認めないといいます。

 

理由は、山木屋地区の大部分は、早期に帰還が可能だとされる「避難指示解除準備区域」に区分けされているからです。

しかし、年間に100億円を超す莫大な予算が投じられているにもかかわらず、国が進める放射性物質の除染にどれだけの効果があるのかは、はっきりしません!

私の知人が、福島の現地で放射能除去の実演をし、その場で70%の放射能を除去してしまい、あとは1ケ月程度で除去されますが、行政もマスコミもダンマリですから、後日、

「お前らは、誰の味方か!」

と関係者を怒鳴り飛ばしてやりましたが、目を白黒させるばかりで、

「アメリカと、フランスとの除染契約がありますから・・・・」

と逃げるばかりでした。

共同作業に依存する稲作や広大な土地を必要とする畜産業の再建もきわめて困難なために、他に移住した県民たちは仮の生活の場で細々と不安な毎日を送っています!

この避難者たちを、他人ごとのように考えてはいけません!

いずれ我が身ですぞ!

何も知らない多くの住民は、

「帰還または移住の見通しがまったく立っていない」

「今すぐにでも帰還したい」と「放射線量低下などの条件付きで帰還したい」

と答えた人が6割を上回ったが、大半が老人たちである!

40代以下になると、

「帰還するつもりはない」

と4割を超えています。

真実を知る若い世代は、別の場所に生活の基盤を求めようとしていますが、賢明です!

原発事故が、日本にもたらした災厄はあまりにも大きすぎます!



 


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