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燃ゆる女の肖像について、そのオルフェウス

2023-05-11 19:28:00 | ラブストーリー

 18世紀、ブルターニュの外れにある孤島。

 結婚を控える令嬢・エロイーズ。
 彼女の肖像を依頼された画家・マリアンヌ。

 孤島を舞台に、二人の密儀のような逢瀬が始まる。

 2023年、最高傑作。やはり、この映画しかないでしょう。
 同性愛作品の新しき聖典と称される、『燃ゆる女の肖像』。

 陰影、色彩、奥行、距離感。綺麗過ぎて気持ち悪くなるw
 少ない登場人物、孤島、11日間。無駄は悉く削ぎ落とされ。

 島全体が絵画のように、最後は篝火のように燃え上がる。
  限られた枠の中で、限り無く女性美を追求した傑作。

 ノエミ・メルランさんの眼力。アデル・エネルさんの佇まい。
 人間力やオーラの強さ、画面を通して伝わってくる。

 てか、フランス人って裸とか一切躊躇ないんだなw
 良い意味で役者じゃない。体当たりの演技、どの国も敵わん。

 
 まさに聖典であり、同時に『禁断』の域にも達した。
 無駄を省き、美しさで傑出し。だが、ある種の排斥でもある。

 赤ちゃんと子供の横で中絶とか、ビビったわw
 これが許されたらどんなゴア表現もアリやろw 何よりのゴア表現。

 女性や愛情の美しい部分を摘出した作品。
 そして、生理や妊娠など女性の尊い能力まで否定した作品でもある。

 例えれば、濃縮めんつゆ。至極のめんつゆです。
 ただし、味わう際に水で薄めるのは言語道断。

 ましてや、素麺につけて食べるなどもっての他。そんな映画。
 おいw 変な例えで今年の傑作映画レビューが終わってしまうw

 だが、徹底的な切り取り。不安になるくらい。
 何か、この映画を機に、全てが変わってしまうような。

 動揺を誘う衝撃作。2023年はこれで決まり。
 では、また。