撮り散らかし鉄の記憶

撮り散らかした鉄道写真の中から記憶に残るシーンを

伊賀鉄道 猪田道(2012.7.8) 旧近鉄 モ862 さよなら運転

2022年07月24日 23時05分19秒 | 中小私鉄
10年前に伊賀鉄道猪田道駅で、さよなら運転の860系を撮りました。
写真は後追いで、市部駅に向かうモ862(旧近鉄モ823)のさよなら運転です。
奈良線で特急運用されていた時に使用されていた、鹿の模様のヘッドマークをイメージしたものを付けてました。



以前にもこのブログで紹介したことがありますが、この日のイベントを最後に旧近鉄820系だった860系は全車が引退となりました。
近鉄820系は1961年に登場した2扉18m級の中形車です。
登場時は2両編成×2編成を組み合わせた4両編成で、821~826Fは奈良線特急、827、828Fは当時の奈良電京都~近畿日本奈良駅間の特別料金無料特急に充当されていました。
1964年の新生駒トンネル開通後は、全編成が京都、橿原線で運用されるようになり、急行や普通で活躍しました。
1973年の橿原線の車両限界拡大後は、生駒線、田原本線での運行が主体となっていきました。
近鉄の通勤車は20m級の車体が標準ですが、伊賀線には大型車すぎて転入が無理でした。
そこで、18m車長を生かして820系が標準軌から狭軌に改造の上、1984年に825~828F、1993年に821、823、824Fが2回に分けて伊賀線に転属し、822Fは田原本線での運用のあとに引退しました。

伊賀線が近鉄に所属していた2004年に864F(旧825F)は引退し、2007年の伊賀鉄道への分離により、残り6編成は近鉄から伊賀鉄道に貸与される形となりました。
東急1000系の譲渡により、2009年2月に866F(旧近鉄827F)、同年7月に866F(旧近鉄826F)、2010年に867F(旧近鉄828F)、2011年に861F(旧近鉄824F)が運用離脱しました。
最後に残った862F(旧近鉄823F)と863F(旧近鉄821F)は2012年3月に運用離脱し、この日のさよなら運転を持って全車が引退しました。
なお、862Fは昭和30年代まで近鉄の標準塗装として使用されていたダークグリーンの復刻塗装がされてました。
しかし、近鉄の820系の頃から実車がこの色に塗装されたことはなく、イメージを復刻塗装したという位置付けです。

【お詫び】
申し訳ございませんが、タイトルと本文に誤りが有りましたので訂正いたしました。