takapyonaの美味的生活

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王朝子孫の伝統家屋でうっとり頂く宮廷料理 《 ソウル in 韓国 》

2008年03月16日 | 韓国のレストラン・ホテル

3/16(日)のランチは、ソウル在住の知人KTさんに、水西洞にある宮廷料理『必敬斎(ピルキョンジェ)』へ連れて行って頂きました。

KTさんは、韓国から日本の大学に留学中の友人KH君のお兄さん(以下、’お兄ちゃん’、でも実は私達より年下)。
昨年、お兄ちゃんがアメリカ留学を終え韓国に戻る前に、日本のKH君宅にしばらく滞在中、我が家にご飯を食べに来て頂いたり、一緒に皇居に行ったりと、日本で2度お会いしたことがありました。
私達がソウル旅行に行くことをKH君に伝えたら、お兄ちゃんから「もし時間があれば、私がスケジュールを組んでご案内します。」という優しいお誘いの英文メールを頂いたのでした。
ソウル到着後、お兄ちゃんの携帯にTH(夫)から電話。最初は、「スケジュールもランチのお店もお兄ちゃんにお任せします。」と言っていたのですが、私が食いしん坊だと知るお兄ちゃんは「奥さんは何が食べたいですか?」とわざわざ聞いて下さいました。「ではサムゲタンかソルロンタンを。」と言った所、お兄ちゃんオススメのサムゲタンのお店は私が去年行った『土俗村』だったり、私が行きたいと言ったサムゲタンとソルロンタンのお店はお兄ちゃんからの反応がいまひとつだったりで、なかなか決まらず「それなら焼肉で。」ということになったのでした。
お兄ちゃんはアメリカ留学帰りなので英語が堪能ですが、私達の方は流暢ではない英語と私の片言韓国語なので、電話での意思疎通は難しいものがありました。

次の日、サムスン美術館までお兄ちゃんが車でお出迎え。
日本にいるKT君も私達が何を食べるかを一緒に心配してくれていたようで、私達を車に乗せた後お兄ちゃんは携帯で日本のKT君に電話し、日本語堪能なKT君が通訳してくれました。「ランチの候補は2つあって、父と兄がいきつけの韓国の伝統的な建物で食べる宮廷料理がいいか、兄のよく行く焼肉屋さんのどちらがいいですか。」とのこと。それで、自分達では全くチェックしていなかった宮廷料理にすることにしました。ようやくお店が決まってホッ
宮廷料理のお店に決定後、お兄ちゃんのお父様経由でお店に予約して頂きお店に向かいました(帰国後ガイドブックを見たら、本当は3日前までの予約が必要とのこと。お父様は常連さんだったから当日の予約で良かったのかな?)。

前置きが長すぎましたが、『必敬斎(ピルキョンジェ)』には予約時間ぴったりの13:30に到着しました。
こちらのお店、オーナーは世宗大王の5番目の子息・廣平大君の21代目の子孫だそうです。
宮廷料理は自分達の予定になかったのでガイドブックを見ていなかったのですが、帰国後『地球の歩き方 ポケット(2008~2009年版)』を見たら、表紙の写真が『必敬斎(ピルキョンジェ)』でした↓。
とても有名な宮廷料理のお店だったようです。

「伝統建造物第1号」に指定されている15世紀に建立された伝統韓国式家屋でお料理を頂きます。
お部屋は広くて贅沢な個室でした。こんな広い場所でたった3人で食事をしてもいいのでしょうか。まるでVIPになった気分。うわぁ、これはすごい所に連れて来てもらったよとTH(夫)と2人で顔を見合わせました。



部屋の窓を開けるとこんなお庭の景色が眺められます。

平日のランチコースは1種類、土日のランチコースは2種類あります。
(ガイドブックによると)土日のランチコースは種類も多く価格も2倍近くしていました。
お兄ちゃんにご馳走になったため正確なコース名は分かりませんが、この日は日曜だったので種類も価格も豪華な土日のランチコースでした。

お待たせしました。ここから宮廷料理の始まりです。



左奥からアミの塩辛、サラダ、カボチャのお粥。カボチャのお粥は米粒が見えなくなるくらいスープ状で甘くて濃厚でした。以前我流で作った時は米粒が残っていたのですが、本物とは全然別物でした。お粥というより、黄色いお汁粉のような感じです。

左奥から野菜のナムル、チャプチェ、キムチの王様ポッサム・キムチ、なんだか忘れたもう1品。チャプチェを韓国で初めて食べましたが、こんなに美味しいものだったとは知りませんでした。家でも作ってみたくて、スーパーでチャプチェを買って帰りました。

写真を撮っていませんが、ここで3種類のジョン(チヂミ)と豚肉のスライスが出てきました。

スープがほんのり酸味のあるトンチミ(水キムチ)。

追加でお願いしたい時は、机の上の鐘を鳴らすと御用聞きに来てもらえます。
キムチも色々な種類が出て来ました。白キムチは初めて食べましたが、辛くなく、旨味もたっぷりでした。辛いのが苦手な人もこれなら安心して食べられそうです。
ネギやニラやほうれん草などの青菜系キムチもありました。

 

この辺は次々出てくるお料理に嬉しさのあまり頭が朦朧としてしまって、あまりよく覚えていませんが、野菜料理が豊富で嬉しかったです。繊維質たっぷり。



カボチャ・筍・人参・椎茸をピーナッツソースであえたものがとても美味しかったです。肉厚の椎茸はじんわり味がしみこんでいました。
「これ、すごく美味しい」を連発していたらタイミングよくお替りが持って来られたので、お兄ちゃんがもしかして頼んで下さったのかと思いきや、「無くなったら補充してくれます。」とのことでした。そう言われれば、少なくなったおかずは、こまめに補充されていました。

九節板(クジョルパン)。具材を薄いクレープで包んで食べる宮廷料理だそうです。

神仙炉(シンソルロ)。チャングムにも出てきたお料理だ~と大興奮。
しかし見た目と比べて味はあっさり目でした。

 

お兄ちゃんオススメの焼肉。牛肉を粗みじん切りにしたものを骨の周りに丸めて固めて味付けして焼いたものです。甘めの味付けですが美味しかったです。
全体的に野菜のあっさりしたものが多かったのですが、ここに来てボリュームのあるお肉が登場しました。

カンジャンケジャン(蟹の醤油漬け)。どれも美味しかったのですが、私はこれが一番好きでした
お兄ちゃんは前日にカンジャンケジャンを食べたばかりなのでTH(夫)と私の2人でどうぞとすすめて下さいました。優しいなぁ、お兄ちゃんは。うるうる。
カンジャンケジャン好きな兄ちゃんによると、こちらのカンジャンケジャンはなかなかのお味だそうです。

魚と大根の味噌煮。少しピリ辛なのはコチュジャンも入っているからでしょうか。

この辺まで来ると、かなりお腹いっぱいです。
焼き魚に、青菜のスープにご飯に、トンチミ。
ご飯はカンジャンケジャンの甲羅に入れて混ぜて食べると美味しいです。

こちらは、釜の底にできたおこげ(ヌルンジ)にお湯を注いだもの。出汁でもなんでもないただのお湯を注いだだけのはずなのに、お湯も美味しくなっていて、おこげの香りが香ばしく、風味の良い一品でした。満腹なはずなのに一口、またもう一口とスプーンがすすみました。

写真手前はテンジャンチゲ。
お料理は、このように伝統衣装に身を包んだ女性がお料理を運んだり取り分けたりしてくれました。品数が多いからか、料理はスピーディーに運ばれてきました。

お天気が良いので、デザートはお庭で食べませんか?とお店の方に言われて、外に出ました。
飲み物は、一度飲んでみたかった「シッケ(麦芽粉で米を発酵させて作る韓国の甘酒)」。冷たくて甘い生姜湯のような味でした。デザートは果物とお餅でした。

眺めのいいお庭で心地よい風に吹かれながら、デザートを食べる極上のひととき。非日常的でなんとも贅沢な午後でした。幸せを噛み締めながらのんびりしていたら、お店のお昼休憩を既に過ぎていたらしく、そろそろと言われてお店を後にしました。13:30に入ってお店を後にしたのは16:00前でした。

今回行ったお店の中で、私は味も雰囲気ともにこのお店が一番気に入りました。
場所も中心から離れているし毎回行けるというお店ではないですが、機会があれば是非一度訪れて頂きたいお店です。

<お店データ>
店名:
必敬斎(ピルキョンジェ)
住所:江南区水西洞739-1 (地下鉄3号線349 水西駅徒歩10分)
電話:02-445-2115(要予約、日本語も可)
営業時間:ランチ12:00~15:00(LO14:00) ディナー18:00~22:00(LO20:30)
URL:http://www.philkyungjae.co.kr/add.php(お店の地図、ハングル表記)
http://www.philkyungjae.co.kr/taste.php(メニュー、英語・ハングル表記)
http://www.kateigaho.com/html/sp02/pickup02/0412_pickup_2_02.html(家庭画報.com)


 









この後、新沙と狎鴎亭洞の間に位置するお洒落スポットに連れて行ってもらいました。お洒落な洋服屋さんや、エスニックフードや洋食レストラン、Barなどが並ぶ通りで、日本の青山のような雰囲気。観光客よりは地元の人達で賑わっていました。観光ではなかなか立ち寄らなさそうな場所です。こちらのお店で白いシャツと白い食器を購入。

市庁にあるNANTA劇場までお兄ちゃんに車で送って頂き、お兄ちゃんとはお別れしました。
最初から最後まで至れり尽くせりの心のこもったおもてなしをして頂き、「本物のおもてなしの心はこういうもんやとお兄ちゃんに教わったね。」とお兄ちゃんに大大感謝だったのでした。お兄ちゃん、日本からの後方支援のKH君、予約をして下さったお父様のお陰で、私達の韓国滞在2日目は、大変素晴しく忘れがたいものになりました。

<追記>
後日両親が訪れた際、2週間前に日本から予約の電話をしましたが、日本語対応可能でした。


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