金鳳花(きんぽうげ)が今を盛りと咲いている。
このメタリックゴールドの輝きを放ち、群れ咲く野辺の花が、昔から好きだった。
黄昏の光の中、さわさわ風に揺れ光沢を放つ様は、金鳳花という花の名前そのままではないか。
学名はウマノアシガタ…なんとも情緒に欠ける。
葉っぱの形状から来ているらしい。
近似種のキツネノボタンも牡丹の葉に似ていることからの名称とか。
てっきり花や実の形状から可愛い子狐が着る衣服のボタンを想像していた。
新美南吉や宮沢賢治の童話に出て来そうじゃないか(笑)
植物の名称は命名する植物学者のセンスによって天と地ほどの開きがある。
植物種におけるキンポウゲ科の花々は、実に魅力的だ。
スプリングエフェメラル(春の妖精)と呼ばれる早春の花々の、ほとんどが、このキンポウゲ科に分類される。
福寿草もイチリンソウもキクザキイチゲもミスミソウも、みんなこの仲間だ。
20年ほど前になるだろうか、春先の北関東の雑木林を歩いていると、一面の花園に出会った。
カタクリの赤紫にキクサキイチゲの紫や白、そしてスミレの宝庫だった。
ここで初めて、スミレの女王といわれるアケボノスミレと出会った。
温暖な四国では、こんな雪解けの花園を見ることは稀だが、関東以北の雪国では普通に見られる。
そのことが驚きだった。
だから憧れの朝日連峰縦走で、雪解けの百花繚乱の花風景を見た時の感動は言葉では言い表せない。
そしてキンポウゲ科の植物は、トリカブトを始めアルカロイド系の有毒物質を含むものが多い。
子供の頃、田圃の畔に咲くキツネノボタンを「毒があるから触っちゃダメ」と言われた。
綺麗な花には、やっぱり毒があるんだ。御用心。
桜が終わると、里の風景は芽吹きが一気に進み、若葉の柔らかな彩に包まれる。
風薫る季節の到来だ。
秋に黄金色の輝きが見事だったメタセコイアの並木も若草色の輝きを放っていた。
山に行く人は、植物、動物、鳥などに詳しい方が多いようです。
ランスケさんは、その中でも特別・・・
素晴らしいエッセイ、詩人でもあります。
メタセコイアの緑、いいですね。
行く春・・・
昔、北アでスケッチをしている方によく会いました。
自分も絵心でもあればとそのときは思いました。(笑い)
でも一度、あれを見てしまうと、見慣れた日常の風景では物足りなくなってしまいます。
7年前、衰えた父母の介護という必然の到来に山を諦め、このブログを始めることになりました。
あの7年前の制約の中から、見慣れた日常の風景にも、
ちょっと視線をずらせば、輝かしい美の瞬間やかけがえのないものが潜んでいるのだ。
ということを発見するようになりました。
この発見は、ずいぶん気持ちを楽にさせてくれました。
再びカメラを持ち写真を撮り続けることの心の支えとなってくれました。
今、思い返してみて、この発見は介護生活の中で読んできた本の世界から見い出した視点ではないか?
と思い至りました。
梨木香歩や村上春樹は、そういう風景をいつも私たちの前に、
雲が切れて青空が開けるように「ほら、見てごらん」と展開してくれました。
ちょっと長い回答となりました(笑)
鬼城さんの綴る言葉に触発され、内省的に振り返ってみました。
訳があってコメントを書けなくなったmisaさん(Eメールは交換中)への何時ものアドヴァイスを含めて、
これが私の写真のスタイルなのだと思います。
最早、議会制民主主義や立憲主義は、この国では失効したようです。
これは1930〜40年代の、関東大震災、世界恐慌と続いた暗い世相の中で、
二大政党制が崩壊して大政翼賛体制になってゆく当時の日本の状況とそっくりなのです。
歴史は繰り返されます。
どうして、これほど当時の体制の価値観が、80年後の今、大手を振って蘇ってくるのか?
不思議でしようがないのです。
だから、ここしばらく近現代史の本を何冊か続けて読みました。
片山杜秀の「近代天皇論」と昨年、紀伊國屋人文大賞を受賞した加藤陽子の本は示唆的でした。
当時の価値観を象徴する教育勅語の復活が現実的になって来ました。
では彼らの進める道徳教育とは何なのでしょうか?
善悪を判断する倫理観や生き方を考える哲学とは、どうも対極にある行動原理(価値観)のようです。
権力(国家)に盲目的に服従することに何よりも価値を置く教育です。
以下のSYNODOSの記事が、この問題の本質をついていて分かりやすい内容です。
是非ご一読を。
http://synodos.jp/education/19562
どう転んでも勝ち目のない無謀な戦争だったと言わざるを得ません。
その悲惨な戦争へと雪崩れ込んだのが1930年から1940年の大政翼賛体制への政治の流れでした。
「永続敗戦論」の白井聡は、日本会議や国家神道系の歴史修正主義者は、敗戦のトラウマから永遠に抜け切れない。
そこから抜けるためには、もう一度負けた戦争をやり直すしかない。と結論づけています。
最近の体裁を繕わない露骨な国家主義を前面に押し出した安倍内閣閣僚たちの発言です。
加藤典洋 が今朝のツイートで同様の指摘を。
加藤典洋 @ten_kato · 34分34分前
ほとんど戦前、1938年の佐藤賢了の「黙れ」事件の前段階。
現在は暗愚の集団、自民党と内閣が暴走する軍部の役割を果たしている……。
またしてもこの国の国民がそれを傍観、支持するのなら、
やはりメディアの役割に期待するしかないのだが。
それだけ危機意識が高まっているのでしょう。
幾つか、拾ってみます。
島田雅彦 @SdaMhiko ·
敗戦後、人々が玉音放送を聞いてから、マッカーサーがやってくるまで、およそ二週間の猶予があった。
この猶予をもっとも有効に使ったのは霞ヶ関や永田町の役人や軍部の将校たちだった。
役所では占領軍に見られると不利になりそうな書類をせっせと燃やした。
今日においても、与党政治家や官僚の責任転嫁と証拠の秘匿、隠滅、
さらには国有財産の私物化、公金の流用などは習慣化している。
公人とは、公を最も私物化できる者のことなのである。
戦争に負けたから、モラルが低下したのではなく、
戦争遂行者のモラルが低かったから、戦争に負けたのだ。
大下賢一郎 @kemuchiman ·
安倍内閣になってから、嘘だろうがなんだろうが、とにかく言い切り、言い続けたもの勝ち、
そんな風潮になってしまった。
それを平気で見過ごし、ヒドイのになるとそれが真実であるかのごとく流布させる。
恥も外聞も無い、そんな社会を体現している親玉が総理大臣をやってる、
もう、底が抜けてしまった。
Koji @kwave526 ·
誰が何のために共謀罪を作ろうとしているのか
政府に不都合な人間の弱みを握ることなど朝飯前だ。
気にくわない他人を陥れることも容易になるだろう。・・
共謀罪が警察の情報収集権限を無尽蔵に拡大するものであることだけは間違いない。
この共謀罪(テロ等準備罪)に対して半数近くの人が支持しているようです。
スノーデンが警告しているように、スマホなどの個人情報が何時でも好きなように閲覧できる
という前提がないと、この法律は成立しないわけです。
そんな超監視社会を多くの人が受け入れているのが不思議です。
村上春樹BOT @Haruki__BOT ·
日本人のいちばん好きなことばは圧倒的に「努力」なんだそうだ。
僕なら迷うことなく「自由」を選ぶけどね。
本当に、そう思う。
今の日本人って、自ら「自由」を放棄しようとしている。
そんなに何かに依存して周囲と同じであることが安心なのかな?
それは新聞各社によって実施される世論調査の結果に支えられています。
でも、ここまで議会制民主主義の仕組みが蔑ろにされると、それ自体を疑わざるを得ません。
以下、東洋経済による「世論調査は中立な報道とはいえない」という記事は、この疑問に答えてくれる内容です。
http://toyokeizai.net/articles/-/168892
質問の仕方や質問の表現で調査結果が大きく違ってくることは、
世論調査の研究者の間ではよく知られている。
質問項目について十分な情報を持たず理解もしていない回答者は、
質問のされ方によって回答が簡単に左右にぶれるのである。
したがって実施する側が何らかの意図を持つ場合、
自分の都合のいいように結果を操作することが可能になる。
この指摘が、世論調査という印象操作の実態なのでしょうね。
続けて加藤陽子の「それでも日本人は戦争を選んだ」を読んでいます。
この人の展開する近現代史は、歴史の相貌を多角的な視点から見せてくれるので目から鱗の記述に何度も唸らされます。
私たちは、自分たちの都合のいいような単純なストーリーに安易に乗っかり過ぎているのだと痛感しています。
必要以上に危機を煽ることが、どれだけ危険なことか、
この150年ばかりの近現代史が、如実に物語ってくれます。
作家関連のツイッターをよく閲覧していますが、
島田雅彦繋がりで平野啓一郎も閲覧。
この若い作家が予想外に辛辣で知性的なのに驚く(笑)
清水 潔 @NOSUKE0607 ·
戦後70年それなりに平和だったのに【緊迫】である。
「戦争に巻き込まれることは断じてあり得ない」と大見得を切り、憲法を踏み躙って安保法制を強行裁決。
あげく北朝鮮の鼻っ先でわざわざ共同訓練。
空母だ潜水艦だミサイルが落下の際は地面に伏せろ。
平和と安全とはこんなに危険なものだったんだな。
「責任」とは口にするだけではなく、取るものです。
平野啓一郎 @hiranok ·
責任、責任と今の首相は余りに軽々しく連発するが、
結局、この先、日本がアベノミクスの大失敗でメチャクチャになろうと、戦争になって国民が死のうと、
シカトするか、嘘で誤魔化すか、せいぜい、「責任は自分にある」と言うだけで、
何もせずに終わりだろう。わかりきってること。
平野啓一郎 @hiranok ·
脅せば言うことを聞くと妄想してる人がいるが、
金正恩政権は、国内的にも対外的にも、「圧力に屈した」と見える選択が出来なくなっている。
追いつめられて破れかぶれで暴発するのが一番恐い。
信頼できる側近の存在さえ不明。
だからこそ、状況をソフトランディングさせる外交的な知恵と努力が必要。
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版
✔ @WSJJapan UPDATE:
北朝鮮との戦争なら多大な犠牲者=米軍司令官
「われわれが望んでいるのは、
金正恩を正気に戻らせることであって、屈服させることではない」とも証言。
#北朝鮮 #トランプ http://on.wsj.com/2oO6SS8