Landscape diary ランスケ・ ダイアリー

ランドスケープ ・ダイアリー。
山の風景、野の風景、街の風景そして心象風景…
視線の先にあるの風景の記憶を綴ります。

散歩の宇宙

2016-11-18 | Walk on

 

秋は街まで降りて来た。

安定した高気圧の張り出した数日、市街地の公園めぐりを。

街の中心部、銀杏並木が色づき始めた。

青空に並木の黄色が映えて綺麗。

そのまま撮ったのでは、いかにも平板で凡庸なベタな順光写真。

光の在り処を探す。

並木のあちらこちらで入射光の効果を試してみる。

ベタな黄色い銀杏が黄金色に輝き始める。

私のすぐ側でタブレットをかざす女性、見たことあるな?

(トップ画像の左下)

すごく熱心に銀杏並木を色んな角度から撮っている。

帰ってPCの画面に起こしてみると、近くにある某放送局のお天気お姉さんだった(笑)

仕事柄、季節の歳時記は大切ですよね。

場所を移動して別の公園へ。

自宅からの移動手段として自転車を使っている。

でも公園内では、入口に駐輪しておくか、自転車を降りて押し歩きをする。

一時間くらい黄昏の光に輝く公園内を歩いていると、

様々な想いが頭の中に去来し、光溢れる視覚との相乗効果もあって、

ちょっとしたインナートリップ体験が出来(しゅったい)することもある(笑)

散歩は気分転換に、もってこい.

距離を延ばしたり起伏のある丘越えを入れると、また別の次元へ旅立てるかも?

 

散歩の帰りに本屋さんへ。

大きく世界が変わろうとしている。

歴史の転換点には、不思議とそれを予見する人がいる。

歴史家の仕事は、その蓄積された膨大なデータから現在の危機に警鐘を鳴らすことだと思う。

人の歴史は、何度でも繰り返す愚かな選択の連続だから。

そこから教訓を得ない歴史なら、記録を残す意味をなさない。

自由と平等と博愛の国もグローバリズムの混乱の中で沈没寸前だ。

強固な階級社会という自己矛盾を抱えているが、フランスの築き上げた叡智は、

今も世界をリードし続けている。

注目の仏歴史家(人類学者)エマニュエル・トッドの「グローバリズム以後」を買ってみた。

 


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5 コメント

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イエロー (鬼城)
2016-11-18 18:21:32
秋一色!散歩コースの公園、良い雰囲気ですね。
カオスの世界の中、なぜかほっとする景色です。
現在、未来を考えながら、この道の先には何があるんだろうと考えることがあります。
明るい日々なら良いなと思いつつ・・・
近場の秋景色 (ランスケ)
2016-11-18 19:59:12
ブログを拝見すると忙しさも一段落されたようですね。
松野町への撮影行は良い気分転換になられた様子。
カメラアングルも色んな工夫や挑戦が感じられ楽しそう(笑)
ずいぶん上手くなったと思います。
お師匠さんの御指導の賜物でしょうか?

今年の山の紅葉は、夏から秋にかけての天候不順の影響を真面に受けて何処もハズレでした。
でも遅れてきた寒気到来で、里山から街の紅葉は予想外に綺麗です。
しばらく近郊の秋を楽しめそうですね。

横浜の福島から避難してきた子供への苛めは、今の世相を象徴していますね。
日本の道徳教育は、おそらく儒教的な家父長制の従順さや協調性を主眼としているのではないでしょうか?
先日の宮崎駿の発言のような、人間としての尊厳や倫理観から遠いように思えます。
道徳教育を推進する日本会議の代議士や有識者たちは、日本国憲法の基本原則、国民主権、基本的人権、平和主義が大嫌いですからね。
入射光 (Unknown)
2016-11-18 22:12:49
4,5,6枚目が良いですね
やっぱ、上手いなあと呟きました
今年の山はサッパリで先日徳島県境の渓谷に20年振りの訪問でしたが見事に外れでした(反対側の渓谷は見ごろだったとか・・・)
どうもこのところついていません
紅葉と樹氷に見放されております(笑)

福島の子供たちのことは主人と朝食をとりながら聞いていて「そんなん親が言ってるのを子供がまんま言ってるの」と心の狭さに何だか情けなくなりました

世界はこれからどうなるんでしょうね
赤より黄色が好き (ランスケ)
2016-11-19 12:20:35
えっと、このコメントはmisaさんですよね。

どうも天気予報を見ると、しばらく晴天から見放されるようです。
秋から冬へ。また一雨ごとに季節が深まってゆきます。

紅葉写真は、赤より黄色が好きかもしれません。
黄昏時の世界を黄金色に輝かせる時間帯に強く惹かれます。
もうそれも後わずかな時間で終わってしまいます。

子供は、大人の発言や行動をよく見ています。
日本の最高権力者が、いくら嘘をついても、ルール違反をしても、数の力で押し通せば大丈夫。
この世界で一番偉いのは既得権益を持った人たちと、その受益者たち。
(この既得権益者への追従意識は、20代の人たちへのアンケート調査で多数を占め愕然としました)
そういう世界が公然と目の前にある以上、
子供たちは、人間としての尊厳や倫理観など信じることはできないでしょうね…
大澤真幸の分析 (ランスケ)
2016-11-20 17:18:25
色んな分析が出ています。
予想通り正常性バイアスの掛かった希望的観測が日本のメディアの主流を占めるようになってきました。
今の時点では不安を消して根拠のない安心感に縋るしかないのでしょうね…

エマニュエル・トッドを始め、多くの識者が言及するのはグローバル(自由)経済の終焉です。
もっと踏み込んで、資本主義システムの終焉を告げる経済学者もいます。
分析としては間違っていないと思いますが、これからどうなるか?が全く見通せません汗)
以下の大澤真幸の分析が問題の本質を一番ついていると思います。
状況が分かったとしても、私たちの不安感が解消するわけではありませんが。

http://news.livedoor.com/article/detail/12307186/


でも周囲の空気に流されて、気が付いたら崖っぷちから「万歳」って叫んで
雪崩落ちるような70年前と同じ過ちだけは勘弁。

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