すがわらの工房日記

東北は岩手県一関市の呉服屋。こつこつと友禅染めをしています。

名古屋帯「七匹の子ヤギ」

2011-02-26 17:41:02 | 作品紹介

こんにちは

岩手県一関市の呉服店 京呉服すがわら でございます

工房名は 工房らくぜん です。

きものやがきものを作っているんですよー!

  

本日は久々に作品紹介です

私は物語のテーマできものや帯を作ることがけっこう多いんですが

日本の昔話はもちろん、

「大きなカブ」とか「ジャックと豆の木」とか「金のがちょう」とかとか、

グリム童話とかイソップ童話とかホントけっこう色々作りました。

そんなわけで

今回ご紹介するのは

名古屋帯で「七匹の子ヤギ」です。

はいこちら

Dsc_0479

市松の変わり織りの地紋にグリーンの地色です

背中のお太鼓は

オオカミがお家の中に入ってきたところですよ

大変だ!!

Dsc_0482

 がちゃり

ドアが開くと手足に小麦粉をまぶして、のど飴をなめてちょっといい声になったオオカミが入ってきました。「お母さんですよ~」

 「きゃー!オオカミ だ~」

 「たすけて~!」

逃げ惑う子ヤギ達

末っ子は大きな柱時計に隠れて難を逃れます。

おりしも時間は3時。おやつの時間か、なるほど。

  

前の模様はこちら

Dsc_0484

みんな オオカミから助け出されて無事です。良かったよかった。

お母さんと お買い物に行くところです。

しかし こんだけ兄弟いたらお母さん大変だろうなあ

  

前のもう片方はこちら

Dsc_0485

お家でお留守番しているところです。

不安そうです。

  「お母さん、早く帰ってきて~。」

  

かわいく描けました。

一匹一匹表情を描き分けるのが楽しかったです。

  

つむぎ、小紋や色無地などに締めていただけます。

ちょっとしたお出掛けや、パーティー等でお洒落にお召しになれば話題性もあって楽しいと思います。

または、これからの時期お子さんの入卒園式、小学校の入学式等にも素敵ですね。

どうせきものを着るなら楽しく着て欲しいです。

何とかそんなお手伝いが出来ないかと思い作りました。

    

欲しい方はいつでもおっしゃって下さいね~

お電話で問い合わせて下さってもけっこうですよ。こちら

いつでもお待ちしております。

  

  

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波の訪問着 作業開始

2011-02-22 14:14:14 | 友禅

こんにちは

京呉服すがわら の 工房らくぜんです。

ここは岩手県一関市、東北です

朝晩はまだまだ寒いけど、日中は随分暖かくなってきました。

白鳥も北に帰り始めたようで、もうすぐ春が来ます。

  

桜の振り袖も私から仕立て屋さんにバトンタッチしまして

工房では次の品物にかかっています。

「波に宝尽くしの訪問着」です。

Dsc_0457

私が振り袖の友禅をしている横でずっと妻が糸目を引いていました

ほら、細かいです。

Dsc_0458

かなり密な模様なのでけっこう時間がかかりましたが、ようやく引き終わりました。

さてこれを地入れします

いつも通り生地を一本に端縫いして、張り場に張って、

ごしごしごし~

Dsc_0465

暖かくなってきたので地入れの作業が本当に楽になりました。

 

普段この部屋の気温は外気と殆んどいっしょで冬はすごく寒いんですけど

地入れや引き染めをするのにストーブなんか焚いたら乾きにムラが出そうで

白い息を吐きながら作業してます。

  

いつだったかすごい寒い日に地入れをしてたら

ふ糊を引いてる矢先にシャワシャワと凍り始めた事があって、

わあ…!! まるで特撮みたい!!

でもまぁ、キラキラに凍った生地を見て「流石にこれは無いわ。」と思いまして。

あんまり寒い日は事前に少し部屋を暖めてから作業をするようになりました。

  

どちらかというと私は寒さには強い方で

東京での修行時代は四畳半の風呂無しの部屋に住んでたんですけど

真冬でも銭湯に行くのに下駄履きにTシャツで歩いてたら

道行く人々の視線が怪訝で、

友達にも季節感の無い格好を随分注意されたものでした。

それ以来冬はどてらを羽織るようになったんですが

自分でデザインしてきものを作るようになって

確かに季節感は大切だよなあ、と痛感している私です。

まぁ、私の事はどうでも良いですね。

訪問着の作業は順調に問題無く進んでいます。

地入れが済んだので いよいよ友禅の準備に入りますよ

この品物は淡い地色で綺麗で軽やかな仕上がりにしたいきものです。

段取りを決めて、染料を溶いて、緊張してきました。頑張るぞー! うおー!!

 

  

  

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桜の振り袖 仕上げ作業~

2011-02-13 13:31:14 | 友禅

こんにちは、工房らくぜんです。

そして私は菅原高幸、一関市で細々と仕事してる きもの職人ですよ。

工房らくぜんは岩手県一関市の呉服店 京呉服すがわら の工房です。

きものやがきものを作っているんですよー。ひゃっほう!!

  

と言う訳で

桜の振り袖が水元(糊洗浄)から上がってきましたよー(パチパチ)

はい、これは左袖の部分です

Dsc_0440

  

これも、ほら、

Dsc_0441

ん~、やさしい雰囲気です。

雪輪から花が溢れてこぼれ落ちるイメージ。

全体的には淡~く、雪輪はリズミカルに配置されています。

  

さて、それではいよいよ

仕上げ作業に入ります。

仕上げは桜の花にしべを描いて行く作業です。

我々職人は「においを入れる」といいます。

まずはこの様に

Dsc_0450

花の中心に向かって

しゅっ、しゅっと、かき消すように線を引いていきます

Dsc_0444

一つ一つは小さくても活きよく凛として咲いている花ですから

へにゃ、ってならないように注意します。

しゅっ、しゅっ、しゅっ、全部引いたら今度は

Dsc_0453

金泥をちょい、ちょい、と置いていきます。

Dsc_0455

ほら、こんな感じ。

しっかりかっちり線も金泥も置くけど

絶対に雰囲気が堅くなってはダメです。見えすぎてもダメ。

花の柔らかさを損なわないように、別に見えなくたって良いんです。

言われないとわからないくらいがちょうど良いですね。

さりげなく、何気なく、あくまで匂いですから。

はい、出来ました。

Dsc_0456

こんな感じで全部の花に手を入れていきますよ。

  

以前、臥龍梅の帯のときにもご紹介した工程ですが、

花の描き方、種類や大きさによって入れ方は異なります。

勿論職人によっても全然違ってきます。

私はもっともっと勉強して、もっと上手く綺麗に描けるようになりたいです。

腰痛いとか言ってる場合じゃ無いですね

そうそう、皆様にご心配おかけしているぎっくり腰ですが

おかげさまで だいぶ良くなってきました。やほほ。

歩き方もすっかり人間らしくなりましたよ

いっちょ今年はガンガン運動して、バリバリ仕事ドキドキワクワクふがふがギャー

えーと、真面目に頑張りたいと思います。

  

  

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桜の振り袖 経過報告3

2011-02-05 15:47:42 | 友禅

こんにちは

皆さんお元気ですかー?

岩手県一関市のきもの屋 京呉服すがわら でございます。

工房名は「工房らくぜん」

きものやが着物を作っているんですよー! やっほう!!

  

実は私、ちょっと ぎっくり腰をやってしまいまして

2,3日全く動けずにいました。

そんな訳でブログを更新出来ずにいましたが、

桜の振り袖は大丈夫問題なく進んでいますよー ぃイヤッホウ!! いてて…

  

さて、振り袖ですが

前回は雪輪の縁に色を挿したところまででしたね

部分的ですが糊伏せもして中の景色を染めていきます

まずはこんな風に挿し刷毛で色を挿していきます

Dsc_0429

薄いピンクです桜の共色ですね

この色をボカシの境界線辺りまで挿したら

今度は丸刷毛で

Dsc_0433

ゴシゴシとぼかし色を合わせます

うりゃ、ゴシゴシゴシ…

Dsc_0434

今度はまた刷毛を挿し刷毛に持ち替えて

空色を挿していきます。

Dsc_0436

うりゃ、うりゃ、

Dsc_0437

じゃーん、出来た。

模様が糊伏せされててあんまり綺麗に見えないけど

綺麗にボカせました。

雪輪は沢山有るのでそれぞれの景色を染めていきまして

Dsc_0438

はい、こんな感じに全部挿しました。

やさしい雰囲気です。

この後まださらに、木を描き込んだり色々作業を重ねまして

全て滞り無く綺麗に挿し終えました。

あとは蒸して、洗って、最後の仕上げをすれば出来上がります。

  

「よし、良かった。」

  

そう思ったその時ですね

私ぎっくり腰になっちゃったんですけど

まあ、私の場合

年に3,4回はぎっくり腰をやるので

何だったらぎっくり腰のプロって言っても良いくらいなんですが

もうね、腰がまっすぐ伸びないモンで

まるで歩き始めたチンパンジーみたいになるのが

恥ずかしいです。

どうか早く治りますように。ぃいててて…

  

  

  

コメント (2)
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