臨済宗南禅寺派圓通寺

Zazen 法話のページ

ものごとには因(タネ)がある

2021-05-09 | 研修

ブッダの最初のころの弟子の一人にアッサジがいた。彼がマガタ国のお城の敷地で托鉢をしていたとき遠くからその姿をシャーリープトラが見ていた。シャーリープトラはバラモン教の修行者で、サンジャヤという名の指導者について修行していた。シャーリープトラは彼の托鉢をして歩いている姿が立派だと思い、彼に話を聞いてみることにした。
シャーリープトラは尋ねた。
「あなたのお師匠さんはだれですか」
アッサジは答えた。
「ブッダです」
シャーリープトラはまた尋ねた。
「ブッダはどのような教えを説かれていますか」
アッサジは答えた。
「私は入門してまだ日が浅くブッダの詳しい教えをあなたに伝える資格がありませんが、仏陀は日ごろ『物事にはタネがある』と教えておられます」
シャーリープトラはいった。
「私は何年も修行してきたが、そのような教えを聞いたことがありません。『物事にはタネがある』という意味はよく分からないけれども仏陀は私のようなものでも弟子にしてくださるでしょうか」
アッサジは答えた。
「私たちは雨をしのぐ家もなく日々修行をしています。それでもいいでしょうか」
かくしてシャーリープトラは、友人のモッガラーナと若い弟子たち250人を引き連れてブッダのところへ入門した。それまで50人足らずだったブッダの教団は一気に大きくなった。その後、アッサジは勿論、シャーリープトラ、モッガラーナたちの入門のおかげでブッダの教団はその後、一大発展を遂げた。そのように仏教はすぐれた弟子たちの努力によってその後に発展した。
物事にはタネ=原因があって、それを取りもつ縁=条件があって、みのり=結果がある。これは縁起=因縁と呼ばれ仏教のみならず政治、経済、物理化学、医学、人間関係その他あらゆる分野で役立つ。たとえば分子や原子も粒子=タネである。実はニュートンによって光も粒子だとされた。2002年ノーベル物理学賞を受賞された小柴昌俊先生の研究ニュートリノも粒子である。ブッダの教えは普遍的である。

●坐禅会 毎週土曜日午前6:25~8:00
久留米市宮の陣町大杜1577-1圓通寺 
初心者歓迎 参加費無料 初のみ1,000円
詳細は電話でお問い合わせください。0942-34-0350
初回参加者は6:15までに来てください。
●学校やクラブなど団体研修 坐禅申し込み随時うけたまわります。
出張も致します。

費用はご希望に応じます。宿泊はありません。
 
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