サンチョパンサの憂鬱

自分観察は嘘を付く

自分を見定めるのは、他人に対して行う観察ほど上手くいかない。
ま、客観性を持ち難いからだけど……もう一つは自分を催眠術に掛けて自分に『そう思い込ませている』節があるからだ……。

それは自分の『純粋な思い』であろう筈もない。思考を捏ね回し、感情で味付けし作為で仕上げしているものだからだ……。

そんな思いを抱えると、当然事の流れに対して不自然な関わり方になり莫大な精神エネルギーの割に、現実の成果は上がらない。
そうなると不思議な事に……自分のその考えにより執着してしまうというスパイラルにハマってしまう。悪循環って奴だ。

恋愛なら……可愛さ余って憎さ百倍状態であり
仕事や交渉事なら……相手を恨み世を呪うって事になりかねない。

上手く行かない原因は自分の望みを一人称で真っ直ぐ相手に伝えてないからなのだが、本人の頭の中は……『相手から申し出るべきだ』なんて構造に仕立て上がっている。

自分の思いが何なのか?を忘れ去り、相手を屈服させるなんて事に目的が置き換わった状態なのである。

不思議な事にそんな状態になって鬱々と過ごしてる人って普段は大抵、『イイ人』とされてる人達なのである。

絶えず自分に無理をさせて……他人の視線用にイイ人を自分に強要してる人達……。
素直な自分ではなく『素直に見える自分』を演り続けているから自分の本心を直接見ない癖がついているんだろうなぁ……。

本当の自分を尊重する?ってのは案外難しく、『他人仕様の自分』を仕立て上げ演技した方が『楽』なのである。

その裏でホントの自分は絶えず欲求不満を抱え、鬱憤を溜め込んでいるって状態の人達。
だから心の何処かでそんな『自分に対する埋め合わせ』を要求しているのである。

一見平和そうに見えるカップル……。
目立つ事を好まない?といった風情の女性にかなり高い確率でその手の人が居る。
自分の価値観から男がはみ出る事を絶対に許さず支配、君臨している女……である。

かかあ天下?といった長閑な性質ではない。
そんな人は絶えず苛立ち……『自分を確認する』のに他者を支配する事でしか満足出来ないから……直ぐ次の生け贄を必要とする様になる。

手元に切れる事なく新鮮な『生け贄の羊』を配置するのである。基本、不安だから一時得た安心感は直ぐ消費されるからである。

元々は自分を尊重してないからそんな心理構造にハマった人達……。
エゴの極みに見えるそんな人達は実は、底無しの自己不信に絶えずセッツカレる息苦しさに喘いでいる……。

他人はとても怖いモノでもあるけれど……本当の自分を現実世界で損なわせるのは……往々にして自分自身なのである……。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「日記」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事