サンチョパンサの憂鬱

一面の正義が全体に祟る事多し

経済学に於て『整合性の誤謬』ってのがある。

不況だから節約して貯蓄に励もう!……となればモノは売れない。給料は下がる。余計にモノは売れなくなりより不況……給料が下がる……負のスパイラルである。

個体としての極めて健全な正義の節約が全体となればそれが理由となって更に悪化させる現象の事である。

ミニマリストさんや断捨離さんのススメによって皆が『その正義』に従えば一年も持たずにこの国の経済は破綻に至るでしょう。

綺麗で酒脱なその主張をなさる方々は、自分の収入は変わらない、一定のまんま持続可能という不変の条件を設定して、ほら?これだけ節約してオマケにスッキリでしょう?の主張である。

これを整合性の誤謬って言います。

『貯蓄は美徳か?』、『消費は美徳か?』この設問は大学の時の経済原論での試験だった。
正解は『必ずしも美徳ではない!』が優の評価だった。

デフレ下ならば消費は美徳、インフレ下ならインフレを助長し悪徳である。
貯蓄はデフレ下なら悪徳、インフレ下なら美徳効果があるという訳である。

一つの利点を挙げて……正義に酔いしれてる主張をよく目にする。
孫子に借金残すな!の美辞麗句の陰で自殺者が増える予感あり。消費者の権利命、競争原理による安さ命!と演って来て地方の老人の安否確認まで担当してた商店街を破壊してしまったり……。

効率重視の全国チェーンは、はい!採算合いません、撤退!となった挙げ句に……我々は買い物難民だ!と嘆いて見せる。
安さに走って商店街を潰した自己責任にはどこ吹く風の被害者である。

僕を含めて短絡、短慮、超単純発想で『大きな大切』を様々失って来たんじゃね?……と思う。

一つにワァーッて走らず個と全体の関係からお釈迦様よろしく『ほどほど』の着地点を導く思考方法に転換しなきゃ早晩行き詰まるよね?……と僕は……感じています。
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