サンチョパンサの憂鬱

風を読む……民主主義?

またまたTBSの『風を読む』をだらだらと観てしまった。

当然……テーマはアメリカ大統領選挙。
しかし、謎なのはあのトランプがバイデンと拮抗するだけの票数を集めている事実である。

『世界的に民主主義は後退局面にある』……ヤシャ・モンクの論を中心に構成していた。
恥ずかしい話で……世界の国々の中で民主主義を採用してる国は全体の50%をかなり割り込んでいるという事実……僕は知らなかった。権威主義の国はほんの一部という決め付けをしていた。

グローバリゼーションに乗って富を増やした連中がバイデンの支持者のコア。
それに乗り遅れて富から置いてきぼりを食った労働者階級がトランプ支持者の中核。

名前は覚えてないが……民主主義の研究者の日本の大学教授の言葉が印象的だった。
グローバリゼーションの富から置いてきぼりを食って今日明日の暮らしを心配する人達は『切羽詰まっており……待てない人達』なのである…と。

そういう人達は『待てないから分かり易く・強い言葉、人物に引き寄せられる』のだと……。

ある学者は民主主義の根幹はルールと多数決だけではない……そういう観点から言えばこの日本の国の民主主義は既に機能していなのである……と。

ルールと多数決の下敷きには『フェアネス』を必要とするのである!彼はそう述べている。

自分達が作ったルールにはフェアネスという責任がある!というコンセンサスが日本には無いでしょ?……と。
そのルールから不利益を被る人達に対するケア(フェアネスによる)があって初めてそのルールは機能するのである……と。

正に……菅首相の『自助・共助・公助』の掛け声が『形式民主主義の完成』を支えて来た『自己責任論そのもの』なのだと思った。

何かにつけて提案すれば返って来たのが
自助自立での『自己責任!』だった。一見ルールに基づく民主主義。しかし『弱肉強食論そのもののニヒリズム』である。

『コレ以上待てない!』人達に行われたコロナ対策一つに安閑としている『権威主義政権の慢心』がアカラサマ観て取れた流れを思うとき……旧来の民主主義に代替え可能な『新社会のOS』を用意しないと……民主主義が相当危険な領域にこの国『も』在るんじゃね?……と感じた。

『自由のない形式的な民主主義』はフランス、イタリア、ブラジル、ベラルーシ、ハンガリー、ロシア……今や世界の新潮流となりつつある。

『もう!待てない!……』追い詰められたアメリカ内陸部の白人労働者達……。彼等のジャンヌダルクがドナルド・トランプだったのである。

グローバリゼーションという正義のルールにはその不利益を酷く被る事になる『弱者に対するフェアネス』が全く考慮されてないのである。
未だに……聞こ来るのは『それって……自己責任』でしょ?……だけである。

ならば?トランプは弱者の救世主か?……弱者を煽り、権力を取得、維持する『手続きの道具』にしただけである。強烈な人種差別、性差別を容認、警察力を何をしても良いツールとして、切実な声を蹂躙する道具にしてしまっただけである。

『旧態依然の没落白人層』を煽り……権力獲得のツールにしただけなのである。
構造的差別に苦しむ多民族の人達には『全くフェアネス』は発揮されなかった。

バイデンが『コレ以上もう待てない!』人達にどの様に『フェアネスを以て対応』するのか?ソコにアメリカ民主主義の未来はかかっている……と思う……。

自由民主主義の終焉という点では日本は既にアメリカの先を行っている。
一党独裁(独占)の権威主義に基づいて様々の民主主義的な手続きが蹂躙され……文書一つが権力の手にあり、都合次第で握り潰されている……。

七人に一人の子供が……『餓死の危機にある』けれど……彼等は待てない!という声すら上げず従順にこの国の権威主義に従っている。

この全てが『自己責任ルール』で安直に片付けられるこの国に……ルールに対する『フェアネスという血と涙』は何時か実現されるのだろうか?……。

そんな事を考えたのでした……。
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