何やら自分が格別の権限でも持っているかの様な、人間裁判官振りを発揮して生きている。
人は付き合えば、それ相応の深い心情を相手に対して抱くものだ。
それを一方的に裏切りながら、相手は今でも『許しを乞う心情と態度』だと思えるその思い上がりは羨ましいけれど……勘違いと言うより心得違い甚だしい……。
何?その自信?……と呆気にとられて、やがてやっと遅過ぎる怒りの感情が出る?かと思えば、余りにアホらしく哀しい人間の思い違いに、腰砕けとなるのである……。
怒る気力さえ奪われるといった案配に
苦笑い一つ……。
ある人が僕に言った……心遣いはするべき相手を選びなさいよ!って。
三流相手に、見せるあなたの心遣いはね、日頃恵まれない人間を大いに狂わせるのですよ!……と。
何で?と貴方は言うけれど、イノシンに親切にしたら、イノシンはあなたには何をしても良いと勘違いするのです!……と。
あなたに労られたおブス達が何人あなたに無礼を働き、生意気な事この上ない態度で後ろ足で砂を掛けてったか?
おバカな男が何人、あなたに被害を与え、あなたを悪者だと捨て台詞を吐いたか?……全ては扱い方を誤ったあなたが原因なのです……。
話したら分かる?……そんな人達は、話すまでもなく、それ位、知っておきなさいレベルの常識さえ無くて……。
当たり前過ぎる当たり前さえ難癖つけては不履行にした人達です。
貴方はね?変な博愛主義で、下手に近付いて餌付けしちゃいけない人種を不用意に気紛れに中途半端に餌付けしてしまうのです……。
彼等、彼女らを制御するものは、彼等の自信喪失状態だけなのですから……。
下手な自信ってね、そんな人種には思い上がりしかもたらさないのです。
下手な自信を持ったキジになってワケわからない論理で鳴いて叫んでしまうでしょ?……結果撃ち殺される事にもなるのですよ……と。
相応というのは、必要なバランス感覚の事なのです!……と綺麗な顔を台無しにして苦味走った表情でその女は言った……。
ごもっとも……消え入る様な声でやっと僕は呟いたのだった……。