10月1日(日曜日)ジョグトリップ「唐津ダブルフル」86kmに参加してきました。
その様子をレポートします。
今回は唐津城をスタート、ゴールとするロングコースです。
フルマラソン約2回分の86kmを走ります。
今回の目標ですが、「自らの脚で完走(歩)する」
そしてテーマは「夜間飛行」
とします。
今年6月に「唐津鷹島」を走った時以来の唐津城が発着地点です。
午前0時受付開始、1時スタートのため福岡市の自宅を22時頃出発し、0時少し前に到着しました。
今回は30名の方が参加されており、最近の大会では割と賑やかな方です。
過去何度もご一緒させて頂いている先輩方がぞくぞくやって来られます。
その中の5~6人がアーリースタートされました。
(ジョグトリップは事前に申請すればスタート時間前の出発もOKなのです)
決して競争ではないのですが、「どのあたりで追いつくことができるかなぁ」と頭の中でついつい考えてしまいます。
私自身今回で10回目の参加です。
参加記念の「ジョグ鶏缶バッジ」も10個目ということで、いつものより一回り大きい特別な“金バッジ”(通称「金鳥バッジ」「プレ金バッジ」)を頂きました。
主催者の“あみりん”から「おめでとうございます。察していると思いますが、選手宣誓をお願いします」と言われ、選手宣誓で何をしゃべろうかと不足気味の脳みそで考えました。
毎回数名遅れて来られる方がいらっしゃるのですが、今回は0時半には全員受付を済ませて、「本日は優秀だ」と“あみりん”が称えていました。
そして0時50分になり、開会式が始まりました。
深夜の唐津城下に一同が集まり、非日常な光景が見受けられます。
いつも通り、あみりんから注意事項などの説明がありました。
「夜間の走行なのでライトと反射材は必ず着用するように」
「アップダウンはそんなに激しくありませんが、長丁場なので無理のないペースで楽しんでください」
コースの説明が終わり、選手宣誓を命ぜられていましたので、考えていた事を述べました。
今回が2回目の選手宣誓です。
「我々ジョグトリパー一同は、途中景色と会話を楽しみ、オアシス食を美味しく頂き、全員無事安全にこの地に笑顔で帰ってくる事を誓います。
私個人的には今年5月に初参加させて頂き、今回で10回目を向かえることができました。
これからも20回、30回を目指して頑張っていきます。平成29年10月1日 ジョグトリッパー代表、谷崎朋広」
このような内容を代表で宣誓しました。
皆様から暖かい拍手をいただき、本当にありがとうございました。
スタート時間の1時となり、「5秒前、4・3・2・1スタートです」
あみりんの掛け声で一同スタートしました。
何回参加してもスタート時は緊張します。
いつも通り、スタート直後は「“ゆるゆる”と走ります」と言いたいところですが、今回はちょっといつもとは様子が違います。
ペースが速いのです、皆の。
いつもだと最初の1kmくらいは、会話しながらだらだらと走るのですが、今日は皆さん真剣な表情で最初から飛ばして行きます。
ジョグトリップは時間や順位の競争の大会ではありませんので、終始自分の好きなペースで走れば良いのですが、私も周りに釣られてついついスピードが上がっていました。
本日は86kmの長丁場です。
最初から飛ばしすぎると後半持たないだろうと思い、5km過ぎくらいからペースを落としました。
その後はキロ6分半から7分位を心掛けて走りました。
1時間ちょっとで、10km地点の最初のオアシスに到着しました。
本日最初のオアシス食は「かっぱ巻き」です。
いつも通り、お一人3個まで。
やはり、ご飯ものは美味しいです。(もちろん他のオアシス食も全て美味しいです)
小休止し、腹ごしらえ水分補給を済ませて先に進みます。
このあたりから単独になりました。
先の方にはフラッシュライトの点滅が数名見えるのですが、無理して追いつくことはせず黙々と走りました。
街中を外れ、伊万里に向けての山道へ入って行きます。
全体的に上り坂ではありますが、さほど勾配はきつくありません。
平地とほぼ同じペースで進んで行きます。
ふと空を見上げると満点の星空が広がっています。
真上にオリオン座がはっきりと見えます。
星座は詳しくないのですが、夜空に無数の星がちりばめられています。前回8月に走った「十三夜の月」の時も星空がきれいだったのですが、今回の方がより一層、星の数が多くきれいに感じました。
そういえば、福岡市中央区六本松に「福岡市科学館」が確か本日開館するはずです。
子供の頃見たプラネタリウムを思い出し、新しく開業した科学館で一度見てみたいと思います。
約20km地点のオアシスに到着です。
ここでの食事は「桃の水大福」だったかな?
今回はオアシス地点が7箇所あり、オアシス食もフルラインナップで、朝方寝ぼけて走っていたため、どこのオアシスがどの食事だったか”うる覚え”です。
間違っていたらすみません。
ここで、アーリースタートされた大ベテランのアイアイさんご夫婦とお会いしました。
ジョグトリップに限らず、各地の大会に毎回ご夫婦で参加されており、いつも頭が下がる思いです。
やがて伊万里に入り、左折してバイパス沿いを武雄方面へ向かいます。
このあたりで時刻は3時半位だったでしょうか。
バイパスの側道を多少のアップダウンを繰り返しながら進んでいきます。
先を走っておられた一人の方と一緒になり、次の33kmオアシス地点まで小判鮫走法いや、金魚のフンのように併走させていただきました。
3番目のオアシスは「いなり寿司」でした。
(この辺りから、疲労と睡魔で写真を撮り忘れることしばしばです。)
お一人様2個まで。
やっぱりご飯ものは美味しく元気が出ます。
疲労を感じてきましたが、まだまだ半分も来ていません。
とりあえず次のオアシスまで頑張ろうと言い聞かせて出発します。
ここから次の40kmオアシスまでの間に「女山峠」を越えます。
標高はさほど高くないのですが、結構勾配がきつく途中歩きました。
距離の短い大会の時は、急勾配の峠でも走って越えることにチャレンジするのですが、本日は先も長いため、無理はせず脚に負担をかけないよう心掛けていました。(←自分に対する言い訳です)
頂上まで歩いて上り詰め、下りに掛かると再び走って行きます。
下り坂の途中で一人のランナーに追いつきました。
大会終了後にお話ししたのですが、今回初参加の女性の○中さんです。
こんなに前を走っていたとは、すごい方だなぁ。
「お疲れ様です」と声をかけると「びくっ」とされていました。
暗闇の中、単独で走っている時にいきなり声をかけられたら驚くのも当然ですね。
失礼しました。
彼女が言いました「道を間違えていないか不安でした」と。
今回のコースは曲がり角が少なく道を間違える要素は少ないのですが、直進が続くため、
道案内の白線の矢印が長い区間引かれていないところがありました。
正直私も間違っていないかなぁと不安に思うことが何度かありました。
主催者の“あみりん”へ今度提案しようと思います。
長い距離の直進が続く時でも、所々に矢印を引っ張ってくれると「間違っていないんだ」と安心します。
矢印を引っ張る事前準備が大変かと思いますが、できればお願いしたいところです。
峠を下る途中から空がピンク色に変わってきました。
40kmのオアシスに到着し、一休みしながら見た朝焼けが今回一番印象に残っています。
天気が良い分、朝方は冷え込みます。
途中の気温が12℃を表示していました。
まだまだ日中は暑いくらいなのに寒暖差が大きいです。
あっという間に秋が通り過ぎ冬がくるんだろうなぁ。
夜明け前は眠かったのですが、明るくなってくるにつれ目が冴えてきました。
やはり暗い中走るより、日が出て景色が見えるほうが気持ち的にも楽です。
前にも後ろにも誰もいない一人旅が続きます。
52kmのオアシスにやってきました。
先着されていた2名の方がくつろいでいました。
ここは民家の軒先を提供して頂き、テーブルと椅子がありとても快適でした。
オアシス食は久しぶりの「押し寿司」です。
以前参加した「唐津鷹島」の大会で頂いて以来2回目です。
今回7種類のオアシス食が準備されていましたが、私はこの「押し寿司」が一番です。
押し寿司だけに一押しです。なんちゃって(笑)
快適さと美味しさについつい長居したくなるところですが、ゴールまであと30km強残っています。
出発し、少し行った先を左折し、「唐津」「相知」方面へ北上していきます。
唐津まで○kmの表示を見ると少しホッとします。
7時頃だったでしょうか、相変わらず一人旅を続けていると1台のバスが私を追い抜いて行きました。
追い抜き様、「頑張ってくださーい」と大きな声が聞こえました。
一瞬何が起こったのか分からなかったのですが、バスの窓から顔を出してこちらを振り向き、手を振ってくれている方がいます。
見覚えのある顔、一緒に参加されているメンバーの一人です。
私も応え「はーい」と手を振り返しました。
なるほど“ワープ”か。
もうバスや電車が動き始めたんだ。
私もバス停を通過する度に「どこ行きのバスが何時に通るのだろう」と立ち止まって確認しようかと何度か思いましたが、いやいや、今日は自力で走り(歩き)きることが目標だからと言い聞かせ通り過ごしました。
62kmオアシスの手前で更に一人の方に追いつきました。
久しぶりに仲間と遭遇しホッとしました。
オアシスは「コーヒー大福」でした。
その方は「やったコーヒー大福だ、これが一番好き」と言っておられました。
私も大好きなのですが、お腹が一杯だったので水分補給だけ行い、コーヒー大福はバックに入れて持ち帰ることにしました。
50kmを越えたあたりから、体力と共に精神的に“きつさ”を感じるようになってきました。
振り返ると50km過ぎから70kmくらいまでの間が一番きつかったと思います。
厳木~相知のあたりは平坦な道が続き、気温が上昇して暑くなってきて、また交通量も増えて歩道が狭いところもあり、精神的にもしんどかったです。
最後のオアシス73kmにやってきました。
バイク屋の一角を開放して頂き、オアシス食は「みたらし団子」です。
甘いタレがなんとも絶妙で、タレまで飲み干すのが慣例となっています。
元気をもらい、あとはゴールまで13km進むのみです。
ジョグトリップは「○時間以上かけてゴールしてください」と決まりがあります。
時間の競争をしなこと、また主催者のあみりんが一人でオアシスの準備やゴールの設営などをされているため、あまり早くゴールするとゴール地点に誰もいない寂しい状況に出くわします。
そのために○時間から○時間の間にゴールしてくださいと定められています。
私はこの時間を勘違いしていました。
今回のゴール時間はスタートから10時間後の11時からOKと思い込んでいました。
ところが、ゴールした後に聞いたら11時間後の12時が正解のゴール受入れ時間でした。
先程の最後のオアシス地点(72km)を出たのが確か9時頃だったと思います。
「残り13kmあるから10時前に着くことはないな」と思考回路が停止しそうな頭で考えながら進んでいました。
むしろ残り全部歩いても、最終時間には間に合うなとも考えました。
この最終時間も全く勘違いしていました。
私は15時が最終だと思っていたのですが、実際は18時まででした。
事前に確認していたつもりですが、思考回路がおかしくなっています。
ゴールまでの残りの“道のり”は走ったり歩いたりの繰り返しで進みました。
3km走って1km歩くみたいな繰り返しです。
ようやくJR東唐津駅まで来ました。
あと3km位です。
その先、松浦川沿いに出たところで、ゴール地点の唐津城が見えました。
もうあとは一歩ずつゴールに向かって進むだけです。
しかし、ここからが意外と長い。
皆さん後から言われていました「唐津城が見えてからが長かった」と。
最後の力を振り絞って走りながらゴールしました。
スタートから10時間32分。
本当は11時間を越えてゴールしないといけなかったのですが、既に2名の方がゴールされていまいた。
お約束の被り物を被っての記念写真撮影、参加者の声として感想を述べました。
食事や水分補給をしながら次々とゴールされてくる方と会話をしばらく楽しみました。
嬉しかったのが、「ブログ見てます」と声を掛けて頂いたこと。
まだこのブログを書き始めて日が浅いのですが、読んでくれている方から直接話しかけられたのは初めてだったのでとてもうれしく感じました。
「今回もブログ記事書きますので見てください」と応えました。
また翌日には、別の方からもフェイスブックのメッセンジャーでメッセージを頂き、「ブログを読んでいます、また楽しみにしています」とお言葉いただきました。
私は本来、文書を書いたり表現したりすることは得意ではなく、むしろ苦手で面倒だと思っていたのですが、50歳の誕生日を機に何か記録を残そう、自己表現しようと思い書き始めた次第です。
暖かいお言葉をいただくとこれからも頑張って書こうと励ましになります。
本当にありがとうございました。
さて、恒例の「トリッパグレ賞(ブービー)」は“コーセー”先生と“おーこ”さんでした。
コーセー先生はこの賞が設けられて3回中2回受賞しています。
さすが言いだしっぺ、何か秘策があるのでしょうか。
今度教えてください。
そして栄えある「ベストジョグトリッパー賞(最終のゴール者)」は我らがアイドル?“007の佳奈”さんでした。
巷では“女王陛下”とも呼ばれています。
さすがです。おめでとうございます。
P.S「シンクロニシティ・ジャーニー」読み終えました。場面場面で佳奈さんの表情を思い浮かべ勇気をもらいました。
セミナーにもまた参加したいと思います。
仲間の皆様と一時間ほどおしゃべりをして帰路につきました。
今回は自家用車ではないため、帰りはバスで帰ることにします。
最寄のバス停から昭和バスの「高速唐津号」に乗りました。
ビールを片手に糸島の海岸の景色を楽しみながら帰ろうと思っていましたが、直ぐに爆睡してしまい、気がついたら福岡都市高速の西公園でした。
その後、天神で路線バスに乗り換え無事帰宅しました。
さて今回の目標とテーマについての振り返りですが、
目標:「自らの脚で完走(歩)する」
なんとか達成できました。
久しぶりに長距離の大会に参加し、周りに一緒に参加している“仲間”がいたからこそ達成できたと思います。
自分一人ではこれだけの距離と時間、まず途中で挫折します。
しかし、後半は走りと歩きと繰り返してしまい、体力よりも精神力が必要と感じ、もっともっと精神力を鍛えなければなりません。
テーマ:「夜間飛行」
顔に似合わずロマンティックなテーマでしたが、天気もよく満点の星空を見ながら走ることができました。
また夜明けに向かってのきれいなピンク色の朝焼けがとても印象に残っています。
夜間これだけの長時間、走ることどころか外を出回ることもありませんが、どこか神秘的な体験ができて、“きつさ”の中にも楽しさを憶えました。
最後に毎度のことながら、
「参加者の仲間の皆様本日はありがとうございました。そして家族の皆自分勝手やらせてくれて今日もありがとう」
今回は出発前に家庭内でちょっとしたゴタゴタがあって、走っている途中も気持ち的に引きずっていましたが、無事ゴールできたこともあり、
家族に対しての申し訳ない気持ちと感謝の気持ちが込み上げてきました。
いつも支えてくれてありがとう。
さあ、次回のジョグトリップは10月15日開催の「おぎようかん」です。
萩往還ならぬ「おぎようかん」
走り応えのある山道、そして「小城羊羹」を食すことが楽しみです。
今日の一言:
「走っても走ってもゴールは遥かまだ先。しかしスタートした時点から、止まらなければ一歩一歩ゴールは近づいてくる」
偉そうにすみません。
あっそれと夜間走行時の必需品「反射材」ですが、いわゆる“襷(たすき)”タイプのものが一番目立っていました。LED赤色ライトよりも。
私も購入します。
本日の走行距離…86km
10月度走行距離…86km