小学校に入ってむすこの特性がいろいろと問題になったりならなかったり。
4月に入学して、夏休みが終わって、9月も終わろうとしている。
早い。
まず、学校に歩いて行ってくれません。
入学式の翌日は歩いて行ったのですが、翌日から1人で歩いていけないので一緒に校門まで歩いて行って。
あるとき登校途中に見守りの地域の大人たちの声掛けにむすこはその場に座り込んでしまった。
「給食おいしいぞ」
「友達まってるよ」
「----ちゃんと一緒に行ったら?」
「家にいたってどうせゲームだろ、つまらないだろう」
などなど・・・。
昭和生まれの私にはよくわかる、この地域の人たちはまるで悪気はない、そういう時代を生きてきて実際に学校が楽しかった人たちだったのだと思う。こういった時代に合っていない励ましというか助言というか・・・時代に合っていないのではなくうちの息子に合っていないだけかもしれない。
だけど、そう思えても、聞いていてつらかった。私がつらかった。息子にこんな言葉は無駄どころかマイナスで、こんなにいろいろ立て続けに言われたら混乱してしまう。
だいたいいきなり小学生になって重たい教科書が入ったランドセルを背負い、歩いて学校に行けって…息子には拷問以外の何物でもないだろう。
ということで、なんとか意識を、むすこの意識を私に向けなくては!ってことで「この道じゃなくって、あっちの道から行ってみようか?」と声をかけると、気分スイッチが切り替わったのか立ち上がり一緒に歩き始めてくれた。
でも、この翌日から、むすこは歩いて学校に行かないくなった。
学校に了承を得て車で送迎することにした。
起きるのが嫌で、YouTubeが見たくて、ゲームしたくて、学校に行きたくなくて、ものすごく機嫌が悪くなり固まる。体に力を入れて拒む、動かない、物を投げる、暴言を吐く・・・。
毎日のようにそういうことが続いている。
時々、スッと動いてくれることもあるけれど、学校に車を横付けしても車から降りてくれないこともある。
遅刻ぎりぎりというより遅刻、担任の先生には気持ちを伝えられるみたいだけれどほかの先生は拒否して話を聞くこともしない、らしい。らしいというのはその現場を見ていないから。
そんな日々。
おそらく、むすこは彼なりのわけがあっての行動なのだろうけど、わたしにできることはただ推測してむすこに働きかけることしかできない。
むすこは自分が今どういう気持ちなのか説明できない。言葉を知らないのもあるだろうけれど、なかなか自分が今どういう状態でどうしてほしいのかなんてうまく言えないから、せいぜい言えるのは放っておいてってこと。
むすこは放っておいて、ひとりにして、ということを学校生活の中で多くしているっぽい。自分の状態やこうして欲しいと伝えることがうまくできないからひとりにして、と言っているのなら悲しいな、って思う。
傷ついてまで、イライラしながら人間関係を維持しろとは思わないけれど・・・いや、コレはうそだ。我慢しながら人間関係を維持する譲り合いは必要だから、そういう訓練はしてほしいな、って思っている。むすこにはそれができない、得意ではない、理解できないと知っていても。
通学路を歩いて学校に行きたくない理由を私は学校にかけあった。地域の人からの励ましが逆効果であること、ランドセルが重いから行きたくないといったので、宿題のない科目の教科書を教室に置いて行ってもいいか聞いた。学校の答えは「NO」だった。子供が重たいっていうなら親が持ってくればいいと遠まわしに言われた。
でも今年、文科省が置き勉、教科書を教室に置いておくことを許容した。そのニュースを聞いた時、むすこに言った教科書が重くて学校に行きたくないなら教科書は学校においてきていいよ、先生に怒られたら母ちゃんが先生に言うからだいじょうぶ、って。でもね、まじめだから週末にはもって帰ってくる。まじめなのかな、クラスメイトに言われたからかもしれないな、って思うけれど、むすこがそれでいいならいいや、と。
でもね、教科書が重いという理由で学校に行きたくなかったのだから、教科書は学校においてきて、もう歩いて学校行ってね、って思ったんだけど、そううまくは運ばないね。
学校に歩いていくのがめんどうくさい、ってだけなんだけれど、私は無理矢理に理由を聞いてきていたんだよね。むすこは苦し紛れに無理矢理、私を納得させるための訳を話した。それが本当かウソかはわからない。だけどね、ウソを、オトナにはこういっておけばいいっていうことを学んでしまっていたらいやだな、って。
通学路、学校に行く、たったそれだけのこともむすこにはつらいこと、って。
なんだよ、ソレ!って思うんですよ、だって私にはそれができるから。できないことがわからない。わからないから、私のわかる行動をむすこに強制しているということになるんだろうけれど、このくらいできてほしいっていう日常のことすら求められないって、疲れるよ。
つかれたよ。
つかれているよ。