別格の折り返しになりました。
四国に二十箇所点在していて、どの寺も空海さんのエピソードがあり、秘境地にある寺もあり、八十八箇所巡りとはまた異なる趣きがあります。
ひとつひとつがとても離れていて、歩き遍路の別格編は本当に大変だろうなと思います。
別格11番札所は、愛媛県西条市丹原町にあります。
正善寺の境外寺院に空海さんが刻んだとされる生木地蔵があります。
縁起によると、四国巡錫中の空海さんがこの地で一夜の仮寝をしていたところ、楠の大木に童子が現れたことに感得し、青葉茂る生木の楠に一夜で地蔵菩薩を刻んだとの伝説が残っています。
刻んでいる際に天邪鬼が鶏の鳴き真似をしたので、夜が明けたと思った空海は地蔵の片耳を刻み残したまま立ち去ったと伝わっており、地蔵菩薩は未完成のままのようです。
この地蔵菩薩を長く後世に伝え、お大師さまの足跡を現代に伝えるのが生木地蔵正善寺です。
この楠の大木は昭和29年(1954年)9月26日に来襲した洞爺丸台風によって根元から倒れたのですが、刻まれた地蔵菩薩は無事で、現在は御本尊としてお堂の中にまつられ、楠の倒木も本堂横にまつられています。
四国遍路紹介HPより
こちらが倒木です。本堂の横にありました。
空海さんが片耳を刻み残したまま立ち去ったとのこと、耳の病にご利益があるとか。
生木地蔵の裏山の四尾山山頂には「福岡八幡宮」があります。
御祭神は
玉依姫命 (たまよりひめのみこと)
誉田別命 (ほむだわけのみこと)
氣長足姫命 (おきながたらしひめのみこと)
上代に添神として鎮祭し、周敷一円の神であった。後に岩清水八幡宮の別宮を併祀して武門武将の崇敬を受ける。
源頼朝は神領を認め、豊臣秀吉は守護不入の聖地と定めた。その後、松山藩主は代々に亘り周敷一の宮として祭祀の費用を代官所で賄った。
歴史がある神社なのですね。
歴史がある神社なのですね。
こちらの神社、起源などわかはないことが多いようですが、田園にぽつんとそびえる四尾山は地域の信仰の対象として古代から重要な山であったとのこと。
階段を上がると緑の絨毯に祠がたち並び、黒アゲハが舞う、美しいところでした。
更に階段を上がると立派な社殿があり、空海さんが仮寝をし、霊験を得られた地であると紹介されていました。
こちらの神社はきっと、地域の人の氏神様で、心の拠り所だと思います。
お詣りをさせて頂きありがとうございました。