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お山にお宮がたちました

畏れ敬う気持ち

山さんからまさかこの話が出るなんて思いもよらなかったからただ驚いた。けれども母が時々御神木のことも呟いていたからそれが重なってどうしようというのが私の正直な気持ちだった。

その土地で長年祀っていた神様のお宮を壊して神様をその地から離そうとすることも、御神木を切ることも畏れ敬う気持ちから私なら絶対にそんな事はできない。

だけど眼に視えないから人間の勝手な都合を並べ良かれと思いやってしまう人がいることも事実である。実際この村も過疎が進み、若い人達は市内に出て行き、残って祀る人達は高齢になり、お山に上がる人もいなくなるかもしれないから、それなら下でお祀りをした方がきっと神様も喜ぶだろうとの思いで村の人々がしたことでありそこに悪意は無かったと思う。

神社仏閣が大好きで日本中の神社巡りを趣味としている私が、自分のルーツのあるこんな近くにいる神様に何十年も哀しい想いをさせていたのかと思うとただただ申し訳なくて自分の心もどうにかなりそうだった。

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