朝から雨だったけど、約束だったので「石油ファンヒーター」を見に行って来た。
購入は来年になる。
まず、食料を買いにAEONへ
次に、家電量販店のK
◆お買い物情報
https://my-best.com/693 より
【1位】
総合評価 4.55
暖房能力:4.5安全性への配慮:5.0燃費の良さ:4.0着火時間:4.0使いやすさ:5.0
29,919円(税込)
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29,919円(税込)
楽天で詳細を見る
29,919円(税込)
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「秒速点火」で立ち上がりが早く、機能性・安全性も最高評価
1937年に石油コンロメーカーとして創業したコロナの「FH-WZ3620BY」。独自のポンプ噴霧式バーナーを搭載しており、一度点火してしまえば電力を抑えた省エネ運転が期待できます。
実際に、燃費の良さの検証では約20Wで1時間あたり約0.53円とかなりの省エネ運転をすることができました。暖房能力の検証でも部屋全体をムラなく暖めることができ、高評価となりました。
通常点火には55秒ほどかかりましたが、「秒速点火」機能を使えば10秒以内に点火することもできます。予熱をするため待機電力はかかりますが、速暖性を求める方には嬉しい機能ですね。
人感センサーやニオイ低減機能などの付加機能も備えており、リモコン付きで遠隔操作も行えます。チャイルドロック機能など安全性への配慮もうかがえます。省エネ・速暖性・機能性がすべて高評価のベストバイ石油ファンヒーターといえるでしょう。
【2位】
総合評価 4.38
暖房能力:5.0安全性への配慮:5.0燃費の良さ:3.0着火時間:4.0使いやすさ:3.8
29,947円(税込)
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30,544円(税込)
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29,947円(税込)
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消費電力はやや高めだが、速暖性に優れて暖房能力はNo.1
メーカー販売数量シェアは13年連続でNo.1のダイニチの「FW-3720SGX」は、ブンゼン式の燃焼方法を採用。消費電力が大きくなりますが、パワフルな暖房能力で速暖性が期待できます。
今回の検証では、予熱なしで40秒で点火でき、文句なしの速暖性を実証。また、ほかの2機種と比較して5分ほど早く部屋を暖めることができ、暖房能力で最高評価となりました。
一方で、消費電力は燃焼中に約120Wでほかと比較してかなり高く、燃費の良さの評価を下げました。しかし、設定温度28℃のエアコンの消費電力が1時間あたり約20円といわれているので、エアコンと比べると灯油の値段をあわせても少しお得に使用することができます。
リモコンがない点で機能性の評価を下げましたが、チャイルドロックなどの安全機能は備えており、安全性への配慮は高評価。速暖性にとても優れ、素早く部屋を暖めたいという人にはおすすめの石油ファンヒーターといえるでしょう。
【3位】
総合評価 4.21
暖房能力:4.0安全性への配慮:5.0燃費の良さ:4.0着火時間:2.5使いやすさ:4.6
26,499円(税込)
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26,499円(税込)
楽天で詳細を見る
26,499円(税込)
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26,510円(税込)
暖房能力は問題ないが、ほかに比べると速暖性がわずかに劣る
家庭電気機器メーカー・トヨトミの「LC-SL36H」は、レーザーバーナーを使用したポット式の燃焼方法を採用しており、昨シーズンの灯油でも適切に保存したものであれば燃焼させることができるというメリットがあります。
付加機能に優れており、リモコン操作も可能なため機能性で高評価となりました。チャイルドロックや自動消火装置などの安全機能も備えており、安全性への配慮も高く評価できます。
また、1時間あたり約0.53円と省エネ運転が可能で、燃費の良さで高評価。暖房能力も問題なく、20分もあれば部屋全体を均一に暖めることができます。しかし、立ち上がりが遅く点火までに2分以上を要し、評価を下げる原因になりました。
立ち上がりの遅さを気にしなければ、使用するにあたって問題はありません。また、本体価格はほかと比べて安価のため、導入コストを抑えたい人には選択肢となりえるかもしれません。
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【徹底比較】石油ファンヒーターのおすすめ人気ランキング【コロナ・ダイニチ・トヨトミ】
寒い時期にメイン暖房として活躍する石油ファンヒーター。主にコロナ・ダイニチ・トヨトミから販売されており、付加機能に優れたモデルや価格の安いモデルなど、サイズもさまざまでどれを選んでいいか迷ってしまう。
今回はAmazon・楽天・Yahoo!ショッピングなどで売れ筋上位の石油ファンヒーター3商品を比較して、最もおすすめの石油ファンヒーターを決定したいと思う。
比較検証は以下の5点について行った。
1.暖房能力
2.着火時間
3.燃費の良さ
4.安全性への配慮
5.機能性
果たしてどの商品がマイベストが選ぶ最強のベストバイ商品なのか?石油ファンヒーターの選び方のポイントも説明するので、ぜひ購入の際の参考にして欲しい。
2020年10月20日更新
検証のポイント
実際の検証の様子へ
売れ筋の石油ファンヒーター3商品をすべて集めて、徹底的に比較検証した。
すべての検証はmybest社内で行っている。
・検証① 暖房能力
石油ファンヒーターを使用するうえで一番気になるのは暖房能力。なるべく早く部屋全体を暖めたい。そこで実際に、室温20℃の8畳の部屋で石油ファンヒーターを1時間運転させ、部屋の5か所で室温の変化を計測。また、それぞれの温度計が25℃になるまでの時間も記録し、総合的な暖房能力を評価した。
・着火時間
検証② 着火時間
石油ファンヒーターは灯油を温めてから着火させるので、瞬間的に暖を取ることはできない。それでも、なるべく早く暖まれる「着火時間」の早いものを選びたい。そこで実際に、通常運転させた場合の着火時間を測定し、温風が出るまでの時間を評価た。
・燃費の良さ
検証③ 燃費の良さ
暖房能力の高さも重要だが、できるだけ灯油代・電気代がかからないものを選びたい。そこで、室温20℃・湿度45%の8畳部屋で暖房運転を1時間行い、灯油の残量から灯油代を、ワットチェッカーを使用して積算電気料金を計測し、燃費の良さとして評価した。
・安全性への配慮
検証④ 安全性への配慮
使い方を間違えるとケガや大事故につながる石油ファンヒーター。安全機能や安全性への配慮は重要なポイント。そこで、実際の使用中の本体温度と、公式HP・取扱説明書の製品情報から安全性に関わる以下3項目をそれぞれチェック。不完全燃焼防止機能の有無チャイルドロック機能の有無自動消火装置(対震装置)の有無これらの結果を合算して、安全性への配慮として評価した。
・機能性
検証⑤ 機能性
最後に、使いやすさに関わる石油ファンヒーターの機能性を評価する。実際の使用感や、公式HP・取扱説明書の製品情報から以下5項目をそれぞれ評価した後、全ての評価を合算して評価した。灯油タンクの使いやすさニオイ低減機・・・・・・。
その前に
石油ファンヒーターとは
石油ファンヒーターとは、灯油を燃料として発生させた熱をファンで送風して部屋を暖める暖房器具である。暖房出力が高いため、部屋全体が早く暖まりやすいとされている。また、工事不要で設置でき、使用する場所にあわせて手軽に移動させることができるのもメリットである。
デメリットとして、灯油独特のニオイが出る点・灯油の給油が必要な点などが挙げられる。また、エアコンと比べるとやけどや火事の危険性も高く、過去には一酸化炭素中毒の死亡事故も発生している。使用する際はしっかりと換気を行い、慣れていても慎重に取り扱う必要がある。
現在では主にダイニチ・コロナ・トヨトミのメーカー3社から販売されており、それぞれ燃焼方法が違うため、速暖性や燃費の良さなどの特徴が異なっている。また、メーカーごとに灯油のニオイ対策や使い勝手なども工夫されているので、ぜひチェックして欲しい。
◆石油ファンヒーターの選び方
石油ファンヒーターを選ぶ際に必ずチェックしておきたい「3つのポイント」を紹介する。今回は、家電コンサルタントの大岩俊之さんに石油ファンヒーターの選び方について取材した。
◎家電コンサルタント 大岩俊之さん
理系出身の元営業マン。電子部品メーカー、半導体商社、パソコンメーカーなどで、自動車、AV情報機器、生活家電、家電量販店向けに法人営業を経験。その後、セミナー講師、研修講師として活動する傍ら、家電の裏事情が分かる家電コンサルタントとして活動開始。東海地区のテレビ番組に、「家電の達人」として毎年出演。現在は、家電製品アドバイザー資格試験の講師も務める。
※なお、ランキングに掲載している商品は専門家が選定したものではなく、編集部が独自に集計・ランキング付けしたものである。
① メーカー3社によって異なる燃焼方式をチェックする
石油ファンヒーターの燃焼方式はダイニチ・コロナ・トヨトミのメーカー3社で異なっている。それぞれの特徴をチェックして、目的にあった燃焼方式のものを選んでみるのも一手である。
速暖性を求めるならダイニチの「ブンゼン式」
ダイニチは「ブンゼン式」と呼ばれる、灯油を一度電気ヒーターで暖めてから気化させて燃焼するという燃焼方式を採用している。灯油を先に暖めているので燃焼効率が良く、予熱も早いのでほかと比べて立ち上がりが速いのが特徴といえる。
一方で、常に灯油を気化させているため、燃焼中に電気を使い続けることになり消費電力は大きくなる。立ち上がりが早いので、起床時や帰宅時の冷えた部屋を一気に暖めるのにはぴったりだが、家にいる時間が多く長時間使用する場合には電気代が高くなることがある。
◎家電コンサルタント 大岩俊之さんのコメント
燃焼方法は点火の速さに大きく違いが出るため、燃焼中の部屋の暖まり方には大きな差はないといえる。点火が早いと部屋を暖め始めるまでも早くなるので、すぐに暖まりたいと考える人は各社の商品情報に記載されている「点火までの時間」が早いものを選ぶように。
省エネを求めるならコロナの「ポンプ噴霧式」
コロナは「ポンプ噴霧式」と呼ばれる、最初に燃焼筒を暖めて気化した灯油を燃焼させる燃焼方式を採用している。一度着火したあとはその燃焼熱で灯油を気化させるので、ほとんど電力を消費せずに、省エネで運転できるのが特徴である。
一方で、燃焼筒が暖まるのに時間がかかるため、点火するまでにも時間がかかってしまう。しかし、最近では燃焼筒を予熱しておくことで点火までの時間を早めたモデルもあるので、速暖性を求める方はチェックしてみよう。
昨シーズンの灯油も使えるトヨトミの「ポット式」
トヨトミが採用している「ポット式」は、蒸発皿に灯油を垂らして直接燃焼させるシンプルな燃焼方式である。自然気化させた灯油を燃焼させるので、燃焼中に電力をほとんど使用せず省エネで運転することができる。
また、直接燃焼させることにより不純物の影響を受けにくいため、昨シーズンの残った灯油を使用することもできるのが特徴である。
灯油を余らせてしまう人にはトヨトミのポット式は便利といえるが、灯油は非常に劣化しやすいので専用の容器に保存したり直射日光に当たらないようにしたり、保存方法にも注意が必要である。
◎家電コンサルタント 大岩俊之さんのコメント
劣化した灯油の使用は不完全燃焼や発火の原因となり非常に危険なので、適切に保存していた場合でも使用するのは昨シーズンまでの灯油にしよう。1年以上経過した灯油は使用せずに処分することをすすめる。
② 「対応畳数」は使用する部屋よりも大きいサイズを選ぼう
石油ファンヒーターは対応畳数が決まっており、「木造◯畳・コンクリート◯畳」のように表記されている。
対応畳数よりも広い部屋で使用すると暖房出力が足りず、なかなか部屋を暖めることができない。それだけでなく灯油代と電気代も余分にかかってしまうので、ランニングコストを抑えたい場合も注意が必要である。
一方で、使用する部屋よりも大きい対応畳数のヒーターを選べば、暖房出力に優れているので早く部屋を暖めることができる。また、余力を持って使用することで燃費が良くなれば、電気代の節約や面倒な給油作業の回数を減らすことにもつながる。
◎家電コンサルタント 大岩俊之さんのコメント
天井が高い場合や風通しが良い場合など、部屋全体がなかなか暖まらないと感じる人は、空気が動くようにサーキュレーターや扇風機を設置することで暖房効率のUPが期待できる。
また、足先の冷えが気になる人は、身体を部分的に暖められる電気ストーブなどの「補助暖房」の導入をすすめる。
③ 使いやすさに関わる付加機能をチェック
暖房能力に優れる石油ファンヒーターだが、燃焼方式のほかにも使い勝手や便利さに関わる付加機能もあわせてチェックしてみる。
灯油のニオイが気になるなら「消臭・ニオイ低減機能」
石油ファンヒーターは、点火時や消火時にヒーター内の気化ガスがファンで外に送り出されることで灯油のニオイが発生する。灯油は特有の刺激臭があるため、不快に思う人も少なくない。
そこで、各社のヒーターにはニオイを低減させる工夫がされている。脱臭フィルターを通す方法や、燃え残る気化ガスを少なくする方法など手法はさまざまだが、灯油のニオイをなるべく抑えたいと考えている人は「消臭・ニオイ低減機能」をチェックしてみること。
「人感センサー」があれば消し忘れやムダ使いを防げて省エネに
人感センサーは人の動きを検知し、「人がいなくなってから10分経過で弱運転に切り替え、その後30分経過で自動消火」のように機能する。ムダな暖房や消し忘れを防ぐことができるので、燃費を抑えて灯油代・電気代の節約にもつながる。
そのため、より省エネを意識する人は人感センサーの備わっているモデルを選んでみることをすすめる。人感センサーの有無はシリーズやモデルによって異なっているので、各社のHPから対応商品をチェックしてみること。
給油の手間を最小限に。「タンク容量」と「給油方法」をチェック
石油ファンヒーターの燃料となる灯油ですが、当然ながら灯油が減ると給油をしなければならない。寒く手がかじかむ季節なので、給油の回数が少ないことや手間がかからないことは嬉しいポイントである。タンク容量が大きいものを選べば、給油の回数を減らすことができる。
一方で、給油タンクが大きければ本体のサイズ・重量も大きくなるので、設置場所に適するサイズのものを選ぶこと。
また、灯油タンクの持ちやすさや灯油が手につきにくい工夫など、給油方法には各社で異なる特徴がある。灯油のニオイが手や服につくとなかなか取れず不快に感じる。それぞれの商品情報から、タンク容量と給油方法もあわせてチェックしてみること。
◎家電コンサルタント 大岩俊之さんのコメント
忙しい朝や冷え込む夜に灯油が切れていた!ということもありがちな石油ファンヒーターだが、外側から灯油の残量が見れると、急な灯油切れを防ぐことができるため便利である。使用頻度が高く灯油の消費が多い人などには嬉しい機能である。
◆石油ファンヒータ3種類比較
売れ筋の人気石油ファンヒーター全3商品を徹底比較!
石油ファンヒーターの検証
今回は、ダイニチ・コロナ・トヨトミの石油ファンヒーターのなかから、フラッグシップモデル3商品を選定し、どれが最もおすすめなのかを検証した。
石油ファンヒーターの選び方のポイントをふまえ、検証項目は以下の5点としました。
検証①:暖房能力
検証②:着火時間
検証③:燃費の良さ
検証④:安全性への配慮
検証⑤:機能性
※ランキング作成日:2020年9月24日
今回検証した商品
・コロナ|FH-WZ3620BY
・ダイニチ工業|FW-3720SGX
・トヨトミ|LC-SL36H
検証① 暖房能力
石油ファンヒーターを使用するうえで一番気になるのは暖房能力。なるべく早く部屋全体を暖めたい。
そこで実際に、室温20℃の8畳の部屋で石油ファンヒーターを1時間運転させ、部屋の5か所で室温の変化を計測。また、それぞれの温度計が25℃になるまでの時間も記録し、総合的な暖房能力を評価した。
【検証結果ハイライト】全商品でムラなく部屋を暖められた。なかでもダイニチの「ブンゼン式」は速暖性を実証
今回の検証では、1時間運転させた後の室温は3機種とも平均28℃という結果に。ムラなく部屋全体を暖めることができ、どのメーカーの商品を選んでも暖房能力にあまり差はないといえる。
一方で、部屋の5か所に置いた温度計が25℃になるまでの時間には差があり、一番早かったのはダイニチ。約18分で部屋全体が25℃を超え、一番遅かったトヨトミより5分ほど早く部屋が暖まった。気になるほどの差ではないが、ダイニチは速暖性に優れるといえる。
しかしながら、3機種とも暖房能力は十分。立ち上がりの速さや速暖性を気にしないのであれば、付加機能やデザインで選ぶのも一手といえる。
検証② 着火時間
石油ファンヒーターは灯油を温めてから着火させるので、瞬間的に暖を取ることはできない。それでも、なるべく早く暖まれる「着火時間」の早いものを選びたい。
そこで実際に、通常運転させた場合の着火時間を測定し、温風が出るまでの時間を評価した。
【検証結果ハイライト】ダイニチが40秒で最速を記録。コロナは余熱をしておけば10秒以内に点火も可能
今回の検証では、運転を開始してから点火するまでにダイニチは40秒ほど、トヨトミは120秒ほどと大きな差があり、燃焼方式による違いが大きく出る結果となりました。着火が早いと暖め始めるのも早いため、速暖性にも大きく影響する。
また、コロナの「FH-WZ3620BY」は余熱をしておくと7秒ほどで点火ができる。タイマーもあわせて使用すると起床時や帰宅時にあわせてすぐに点火をすることができ、忙しい人や寒さが苦手な人には嬉しい機能といえる。
検証③ 燃費の良さ
暖房能力の高さも重要だが、できるだけ灯油代・電気代がかからないものを選びたい。
そこで、室温20℃・湿度45%の8畳部屋で暖房運転を1時間行い、灯油の残量から灯油代を、ワットチェッカーを使用して積算電気料金を計測し、燃費の良さとして評価した。
【検証結果ハイライト】灯油の消費量はほとんど変わらなかったが、ダイニチの消費電力はほかと約6倍の差も
今回の検証では、設定温度25℃で1時間運転させた場合の灯油の消費量は3機種とも0.2Lだった。1日8時間運転を1か月すると0.2L×8時間×30日=48Lとなり、灯油1Lを約80円とすると1か月あたりの灯油代は3,840円程度となる。
設定温度28℃のエアコンの電気代が1時間当たり約20円といわれており、同じ条件で使用すると1か月の電気代は約4,800円。石油ファンヒーターの電気代が1か月約200円以内なので、石油ファンヒーターはエアコンよりも少し得に利用することができる。
一方で、消費電力はダイニチが燃焼中に約120W使用しており、ほかの2機種と約6倍の差があった。燃焼が落ち着くと70W程まで消費電力は下がるが、それでもほかの2機種と比べて消費電力は高めの結果だった。
また、室温にあわせて燃焼率を変える自動エコ運転が備わっているモデルも各社から販売されている。より省エネを意識する人は、そのような機能が搭載されたモデルを選ぶとよい。
検証④ 安全性への配慮
使い方を間違えるとケガや大事故につながる石油ファンヒーター。安全機能や安全性への配慮は重要なポイントである。
そこで、実際の使用中の本体温度と、公式HP・取扱説明書の製品情報から安全性に関わる以下3項目をそれぞれチェック。
1.不完全燃焼防止機能の有無
2.チャイルドロック機能の有無
3.自動消火装置(対震装置)の有無
これらの結果を合算して、安全性への配慮として評価した。
【検証結果ハイライト】安全機能の搭載は義務化されているため、商品によって大きな差はなかった
石油ファンヒーターには安全機能の搭載が義務化されているため、すべての機種に「不完全燃焼防止機能」「チャイルドロック機能」「自動消火機能」が備わっていた。
しかし、使用方法の不注意によるケガや事故が絶対に防げるわけではない。使用上の注意を再確認して、安全意識を持って使用するように。
また、今回の検証では運転中に天板や操作ボタン周りが高温になることはなかった。しかし、吹き出し口の近くは80℃を超える高温で一瞬触れるだけでも火傷の危険性がある。運転中はもちろん運転停止後もすぐには触らず、冷めてから移動や片づけを行うように。
検証⑤ 機能性
最後に、使いやすさに関わる石油ファンヒーターの機能性を評価する。
実際の使用感や、公式HP・取扱説明書の製品情報から以下5項目をそれぞれ評価した後、全ての評価を合算して評価した。
1.灯油タンクの使いやすさ
2.ニオイ低減機能の有無
3.省エネ機能の有無
4.リモコンの有無
5.人感センサーの有無
【検証結果ハイライト】3機種とも付加機能には優れる。ただし、灯油タンクの使いやすさに差が出た
3機種ともフラッグシップモデルとして付加機能は優れており、機能性に大きな差はなかった。
強いていえば、ダイニチの「FW-3719SGX」にはリモコンがなく少し残念だが、頻繁に設定温度の変更などを行うわけでなければ大きく気になるポイントではない。
一方で、灯油タンク・キャップの使いやすさはメーカーごとに特徴があり、タンク量が9Lと一番大きいダイニチなら、面倒な給油の回数を減らすことができるといえる。また、灯油タンクには「Wとって」という構造で重くても持ちやすい工夫がされている。
ほかにもコロナの「よごれま栓」・トヨトミの「楽²ロック」など、各社が持ちやすさや手の汚れにくさを考慮した工夫を凝らしている。灯油タンクの使いやすさもあわせてチェックしてみること。
購入は来年になる。
まず、食料を買いにAEONへ
次に、家電量販店のK
◆お買い物情報
https://my-best.com/693 より
【1位】
総合評価 4.55
暖房能力:4.5安全性への配慮:5.0燃費の良さ:4.0着火時間:4.0使いやすさ:5.0
29,919円(税込)
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29,919円(税込)
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29,919円(税込)
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「秒速点火」で立ち上がりが早く、機能性・安全性も最高評価
1937年に石油コンロメーカーとして創業したコロナの「FH-WZ3620BY」。独自のポンプ噴霧式バーナーを搭載しており、一度点火してしまえば電力を抑えた省エネ運転が期待できます。
実際に、燃費の良さの検証では約20Wで1時間あたり約0.53円とかなりの省エネ運転をすることができました。暖房能力の検証でも部屋全体をムラなく暖めることができ、高評価となりました。
通常点火には55秒ほどかかりましたが、「秒速点火」機能を使えば10秒以内に点火することもできます。予熱をするため待機電力はかかりますが、速暖性を求める方には嬉しい機能ですね。
人感センサーやニオイ低減機能などの付加機能も備えており、リモコン付きで遠隔操作も行えます。チャイルドロック機能など安全性への配慮もうかがえます。省エネ・速暖性・機能性がすべて高評価のベストバイ石油ファンヒーターといえるでしょう。
【2位】
総合評価 4.38
暖房能力:5.0安全性への配慮:5.0燃費の良さ:3.0着火時間:4.0使いやすさ:3.8
29,947円(税込)
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30,544円(税込)
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29,947円(税込)
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消費電力はやや高めだが、速暖性に優れて暖房能力はNo.1
メーカー販売数量シェアは13年連続でNo.1のダイニチの「FW-3720SGX」は、ブンゼン式の燃焼方法を採用。消費電力が大きくなりますが、パワフルな暖房能力で速暖性が期待できます。
今回の検証では、予熱なしで40秒で点火でき、文句なしの速暖性を実証。また、ほかの2機種と比較して5分ほど早く部屋を暖めることができ、暖房能力で最高評価となりました。
一方で、消費電力は燃焼中に約120Wでほかと比較してかなり高く、燃費の良さの評価を下げました。しかし、設定温度28℃のエアコンの消費電力が1時間あたり約20円といわれているので、エアコンと比べると灯油の値段をあわせても少しお得に使用することができます。
リモコンがない点で機能性の評価を下げましたが、チャイルドロックなどの安全機能は備えており、安全性への配慮は高評価。速暖性にとても優れ、素早く部屋を暖めたいという人にはおすすめの石油ファンヒーターといえるでしょう。
【3位】
総合評価 4.21
暖房能力:4.0安全性への配慮:5.0燃費の良さ:4.0着火時間:2.5使いやすさ:4.6
26,499円(税込)
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26,499円(税込)
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26,510円(税込)
暖房能力は問題ないが、ほかに比べると速暖性がわずかに劣る
家庭電気機器メーカー・トヨトミの「LC-SL36H」は、レーザーバーナーを使用したポット式の燃焼方法を採用しており、昨シーズンの灯油でも適切に保存したものであれば燃焼させることができるというメリットがあります。
付加機能に優れており、リモコン操作も可能なため機能性で高評価となりました。チャイルドロックや自動消火装置などの安全機能も備えており、安全性への配慮も高く評価できます。
また、1時間あたり約0.53円と省エネ運転が可能で、燃費の良さで高評価。暖房能力も問題なく、20分もあれば部屋全体を均一に暖めることができます。しかし、立ち上がりが遅く点火までに2分以上を要し、評価を下げる原因になりました。
立ち上がりの遅さを気にしなければ、使用するにあたって問題はありません。また、本体価格はほかと比べて安価のため、導入コストを抑えたい人には選択肢となりえるかもしれません。
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【徹底比較】石油ファンヒーターのおすすめ人気ランキング【コロナ・ダイニチ・トヨトミ】
寒い時期にメイン暖房として活躍する石油ファンヒーター。主にコロナ・ダイニチ・トヨトミから販売されており、付加機能に優れたモデルや価格の安いモデルなど、サイズもさまざまでどれを選んでいいか迷ってしまう。
今回はAmazon・楽天・Yahoo!ショッピングなどで売れ筋上位の石油ファンヒーター3商品を比較して、最もおすすめの石油ファンヒーターを決定したいと思う。
比較検証は以下の5点について行った。
1.暖房能力
2.着火時間
3.燃費の良さ
4.安全性への配慮
5.機能性
果たしてどの商品がマイベストが選ぶ最強のベストバイ商品なのか?石油ファンヒーターの選び方のポイントも説明するので、ぜひ購入の際の参考にして欲しい。
2020年10月20日更新
検証のポイント
実際の検証の様子へ
売れ筋の石油ファンヒーター3商品をすべて集めて、徹底的に比較検証した。
すべての検証はmybest社内で行っている。
・検証① 暖房能力
石油ファンヒーターを使用するうえで一番気になるのは暖房能力。なるべく早く部屋全体を暖めたい。そこで実際に、室温20℃の8畳の部屋で石油ファンヒーターを1時間運転させ、部屋の5か所で室温の変化を計測。また、それぞれの温度計が25℃になるまでの時間も記録し、総合的な暖房能力を評価した。
・着火時間
検証② 着火時間
石油ファンヒーターは灯油を温めてから着火させるので、瞬間的に暖を取ることはできない。それでも、なるべく早く暖まれる「着火時間」の早いものを選びたい。そこで実際に、通常運転させた場合の着火時間を測定し、温風が出るまでの時間を評価た。
・燃費の良さ
検証③ 燃費の良さ
暖房能力の高さも重要だが、できるだけ灯油代・電気代がかからないものを選びたい。そこで、室温20℃・湿度45%の8畳部屋で暖房運転を1時間行い、灯油の残量から灯油代を、ワットチェッカーを使用して積算電気料金を計測し、燃費の良さとして評価した。
・安全性への配慮
検証④ 安全性への配慮
使い方を間違えるとケガや大事故につながる石油ファンヒーター。安全機能や安全性への配慮は重要なポイント。そこで、実際の使用中の本体温度と、公式HP・取扱説明書の製品情報から安全性に関わる以下3項目をそれぞれチェック。不完全燃焼防止機能の有無チャイルドロック機能の有無自動消火装置(対震装置)の有無これらの結果を合算して、安全性への配慮として評価した。
・機能性
検証⑤ 機能性
最後に、使いやすさに関わる石油ファンヒーターの機能性を評価する。実際の使用感や、公式HP・取扱説明書の製品情報から以下5項目をそれぞれ評価した後、全ての評価を合算して評価した。灯油タンクの使いやすさニオイ低減機・・・・・・。
その前に
石油ファンヒーターとは
石油ファンヒーターとは、灯油を燃料として発生させた熱をファンで送風して部屋を暖める暖房器具である。暖房出力が高いため、部屋全体が早く暖まりやすいとされている。また、工事不要で設置でき、使用する場所にあわせて手軽に移動させることができるのもメリットである。
デメリットとして、灯油独特のニオイが出る点・灯油の給油が必要な点などが挙げられる。また、エアコンと比べるとやけどや火事の危険性も高く、過去には一酸化炭素中毒の死亡事故も発生している。使用する際はしっかりと換気を行い、慣れていても慎重に取り扱う必要がある。
現在では主にダイニチ・コロナ・トヨトミのメーカー3社から販売されており、それぞれ燃焼方法が違うため、速暖性や燃費の良さなどの特徴が異なっている。また、メーカーごとに灯油のニオイ対策や使い勝手なども工夫されているので、ぜひチェックして欲しい。
◆石油ファンヒーターの選び方
石油ファンヒーターを選ぶ際に必ずチェックしておきたい「3つのポイント」を紹介する。今回は、家電コンサルタントの大岩俊之さんに石油ファンヒーターの選び方について取材した。
◎家電コンサルタント 大岩俊之さん
理系出身の元営業マン。電子部品メーカー、半導体商社、パソコンメーカーなどで、自動車、AV情報機器、生活家電、家電量販店向けに法人営業を経験。その後、セミナー講師、研修講師として活動する傍ら、家電の裏事情が分かる家電コンサルタントとして活動開始。東海地区のテレビ番組に、「家電の達人」として毎年出演。現在は、家電製品アドバイザー資格試験の講師も務める。
※なお、ランキングに掲載している商品は専門家が選定したものではなく、編集部が独自に集計・ランキング付けしたものである。
① メーカー3社によって異なる燃焼方式をチェックする
石油ファンヒーターの燃焼方式はダイニチ・コロナ・トヨトミのメーカー3社で異なっている。それぞれの特徴をチェックして、目的にあった燃焼方式のものを選んでみるのも一手である。
速暖性を求めるならダイニチの「ブンゼン式」
ダイニチは「ブンゼン式」と呼ばれる、灯油を一度電気ヒーターで暖めてから気化させて燃焼するという燃焼方式を採用している。灯油を先に暖めているので燃焼効率が良く、予熱も早いのでほかと比べて立ち上がりが速いのが特徴といえる。
一方で、常に灯油を気化させているため、燃焼中に電気を使い続けることになり消費電力は大きくなる。立ち上がりが早いので、起床時や帰宅時の冷えた部屋を一気に暖めるのにはぴったりだが、家にいる時間が多く長時間使用する場合には電気代が高くなることがある。
◎家電コンサルタント 大岩俊之さんのコメント
燃焼方法は点火の速さに大きく違いが出るため、燃焼中の部屋の暖まり方には大きな差はないといえる。点火が早いと部屋を暖め始めるまでも早くなるので、すぐに暖まりたいと考える人は各社の商品情報に記載されている「点火までの時間」が早いものを選ぶように。
省エネを求めるならコロナの「ポンプ噴霧式」
コロナは「ポンプ噴霧式」と呼ばれる、最初に燃焼筒を暖めて気化した灯油を燃焼させる燃焼方式を採用している。一度着火したあとはその燃焼熱で灯油を気化させるので、ほとんど電力を消費せずに、省エネで運転できるのが特徴である。
一方で、燃焼筒が暖まるのに時間がかかるため、点火するまでにも時間がかかってしまう。しかし、最近では燃焼筒を予熱しておくことで点火までの時間を早めたモデルもあるので、速暖性を求める方はチェックしてみよう。
昨シーズンの灯油も使えるトヨトミの「ポット式」
トヨトミが採用している「ポット式」は、蒸発皿に灯油を垂らして直接燃焼させるシンプルな燃焼方式である。自然気化させた灯油を燃焼させるので、燃焼中に電力をほとんど使用せず省エネで運転することができる。
また、直接燃焼させることにより不純物の影響を受けにくいため、昨シーズンの残った灯油を使用することもできるのが特徴である。
灯油を余らせてしまう人にはトヨトミのポット式は便利といえるが、灯油は非常に劣化しやすいので専用の容器に保存したり直射日光に当たらないようにしたり、保存方法にも注意が必要である。
◎家電コンサルタント 大岩俊之さんのコメント
劣化した灯油の使用は不完全燃焼や発火の原因となり非常に危険なので、適切に保存していた場合でも使用するのは昨シーズンまでの灯油にしよう。1年以上経過した灯油は使用せずに処分することをすすめる。
② 「対応畳数」は使用する部屋よりも大きいサイズを選ぼう
石油ファンヒーターは対応畳数が決まっており、「木造◯畳・コンクリート◯畳」のように表記されている。
対応畳数よりも広い部屋で使用すると暖房出力が足りず、なかなか部屋を暖めることができない。それだけでなく灯油代と電気代も余分にかかってしまうので、ランニングコストを抑えたい場合も注意が必要である。
一方で、使用する部屋よりも大きい対応畳数のヒーターを選べば、暖房出力に優れているので早く部屋を暖めることができる。また、余力を持って使用することで燃費が良くなれば、電気代の節約や面倒な給油作業の回数を減らすことにもつながる。
◎家電コンサルタント 大岩俊之さんのコメント
天井が高い場合や風通しが良い場合など、部屋全体がなかなか暖まらないと感じる人は、空気が動くようにサーキュレーターや扇風機を設置することで暖房効率のUPが期待できる。
また、足先の冷えが気になる人は、身体を部分的に暖められる電気ストーブなどの「補助暖房」の導入をすすめる。
③ 使いやすさに関わる付加機能をチェック
暖房能力に優れる石油ファンヒーターだが、燃焼方式のほかにも使い勝手や便利さに関わる付加機能もあわせてチェックしてみる。
灯油のニオイが気になるなら「消臭・ニオイ低減機能」
石油ファンヒーターは、点火時や消火時にヒーター内の気化ガスがファンで外に送り出されることで灯油のニオイが発生する。灯油は特有の刺激臭があるため、不快に思う人も少なくない。
そこで、各社のヒーターにはニオイを低減させる工夫がされている。脱臭フィルターを通す方法や、燃え残る気化ガスを少なくする方法など手法はさまざまだが、灯油のニオイをなるべく抑えたいと考えている人は「消臭・ニオイ低減機能」をチェックしてみること。
「人感センサー」があれば消し忘れやムダ使いを防げて省エネに
人感センサーは人の動きを検知し、「人がいなくなってから10分経過で弱運転に切り替え、その後30分経過で自動消火」のように機能する。ムダな暖房や消し忘れを防ぐことができるので、燃費を抑えて灯油代・電気代の節約にもつながる。
そのため、より省エネを意識する人は人感センサーの備わっているモデルを選んでみることをすすめる。人感センサーの有無はシリーズやモデルによって異なっているので、各社のHPから対応商品をチェックしてみること。
給油の手間を最小限に。「タンク容量」と「給油方法」をチェック
石油ファンヒーターの燃料となる灯油ですが、当然ながら灯油が減ると給油をしなければならない。寒く手がかじかむ季節なので、給油の回数が少ないことや手間がかからないことは嬉しいポイントである。タンク容量が大きいものを選べば、給油の回数を減らすことができる。
一方で、給油タンクが大きければ本体のサイズ・重量も大きくなるので、設置場所に適するサイズのものを選ぶこと。
また、灯油タンクの持ちやすさや灯油が手につきにくい工夫など、給油方法には各社で異なる特徴がある。灯油のニオイが手や服につくとなかなか取れず不快に感じる。それぞれの商品情報から、タンク容量と給油方法もあわせてチェックしてみること。
◎家電コンサルタント 大岩俊之さんのコメント
忙しい朝や冷え込む夜に灯油が切れていた!ということもありがちな石油ファンヒーターだが、外側から灯油の残量が見れると、急な灯油切れを防ぐことができるため便利である。使用頻度が高く灯油の消費が多い人などには嬉しい機能である。
◆石油ファンヒータ3種類比較
売れ筋の人気石油ファンヒーター全3商品を徹底比較!
石油ファンヒーターの検証
今回は、ダイニチ・コロナ・トヨトミの石油ファンヒーターのなかから、フラッグシップモデル3商品を選定し、どれが最もおすすめなのかを検証した。
石油ファンヒーターの選び方のポイントをふまえ、検証項目は以下の5点としました。
検証①:暖房能力
検証②:着火時間
検証③:燃費の良さ
検証④:安全性への配慮
検証⑤:機能性
※ランキング作成日:2020年9月24日
今回検証した商品
・コロナ|FH-WZ3620BY
・ダイニチ工業|FW-3720SGX
・トヨトミ|LC-SL36H
検証① 暖房能力
石油ファンヒーターを使用するうえで一番気になるのは暖房能力。なるべく早く部屋全体を暖めたい。
そこで実際に、室温20℃の8畳の部屋で石油ファンヒーターを1時間運転させ、部屋の5か所で室温の変化を計測。また、それぞれの温度計が25℃になるまでの時間も記録し、総合的な暖房能力を評価した。
【検証結果ハイライト】全商品でムラなく部屋を暖められた。なかでもダイニチの「ブンゼン式」は速暖性を実証
今回の検証では、1時間運転させた後の室温は3機種とも平均28℃という結果に。ムラなく部屋全体を暖めることができ、どのメーカーの商品を選んでも暖房能力にあまり差はないといえる。
一方で、部屋の5か所に置いた温度計が25℃になるまでの時間には差があり、一番早かったのはダイニチ。約18分で部屋全体が25℃を超え、一番遅かったトヨトミより5分ほど早く部屋が暖まった。気になるほどの差ではないが、ダイニチは速暖性に優れるといえる。
しかしながら、3機種とも暖房能力は十分。立ち上がりの速さや速暖性を気にしないのであれば、付加機能やデザインで選ぶのも一手といえる。
検証② 着火時間
石油ファンヒーターは灯油を温めてから着火させるので、瞬間的に暖を取ることはできない。それでも、なるべく早く暖まれる「着火時間」の早いものを選びたい。
そこで実際に、通常運転させた場合の着火時間を測定し、温風が出るまでの時間を評価した。
【検証結果ハイライト】ダイニチが40秒で最速を記録。コロナは余熱をしておけば10秒以内に点火も可能
今回の検証では、運転を開始してから点火するまでにダイニチは40秒ほど、トヨトミは120秒ほどと大きな差があり、燃焼方式による違いが大きく出る結果となりました。着火が早いと暖め始めるのも早いため、速暖性にも大きく影響する。
また、コロナの「FH-WZ3620BY」は余熱をしておくと7秒ほどで点火ができる。タイマーもあわせて使用すると起床時や帰宅時にあわせてすぐに点火をすることができ、忙しい人や寒さが苦手な人には嬉しい機能といえる。
検証③ 燃費の良さ
暖房能力の高さも重要だが、できるだけ灯油代・電気代がかからないものを選びたい。
そこで、室温20℃・湿度45%の8畳部屋で暖房運転を1時間行い、灯油の残量から灯油代を、ワットチェッカーを使用して積算電気料金を計測し、燃費の良さとして評価した。
【検証結果ハイライト】灯油の消費量はほとんど変わらなかったが、ダイニチの消費電力はほかと約6倍の差も
今回の検証では、設定温度25℃で1時間運転させた場合の灯油の消費量は3機種とも0.2Lだった。1日8時間運転を1か月すると0.2L×8時間×30日=48Lとなり、灯油1Lを約80円とすると1か月あたりの灯油代は3,840円程度となる。
設定温度28℃のエアコンの電気代が1時間当たり約20円といわれており、同じ条件で使用すると1か月の電気代は約4,800円。石油ファンヒーターの電気代が1か月約200円以内なので、石油ファンヒーターはエアコンよりも少し得に利用することができる。
一方で、消費電力はダイニチが燃焼中に約120W使用しており、ほかの2機種と約6倍の差があった。燃焼が落ち着くと70W程まで消費電力は下がるが、それでもほかの2機種と比べて消費電力は高めの結果だった。
また、室温にあわせて燃焼率を変える自動エコ運転が備わっているモデルも各社から販売されている。より省エネを意識する人は、そのような機能が搭載されたモデルを選ぶとよい。
検証④ 安全性への配慮
使い方を間違えるとケガや大事故につながる石油ファンヒーター。安全機能や安全性への配慮は重要なポイントである。
そこで、実際の使用中の本体温度と、公式HP・取扱説明書の製品情報から安全性に関わる以下3項目をそれぞれチェック。
1.不完全燃焼防止機能の有無
2.チャイルドロック機能の有無
3.自動消火装置(対震装置)の有無
これらの結果を合算して、安全性への配慮として評価した。
【検証結果ハイライト】安全機能の搭載は義務化されているため、商品によって大きな差はなかった
石油ファンヒーターには安全機能の搭載が義務化されているため、すべての機種に「不完全燃焼防止機能」「チャイルドロック機能」「自動消火機能」が備わっていた。
しかし、使用方法の不注意によるケガや事故が絶対に防げるわけではない。使用上の注意を再確認して、安全意識を持って使用するように。
また、今回の検証では運転中に天板や操作ボタン周りが高温になることはなかった。しかし、吹き出し口の近くは80℃を超える高温で一瞬触れるだけでも火傷の危険性がある。運転中はもちろん運転停止後もすぐには触らず、冷めてから移動や片づけを行うように。
検証⑤ 機能性
最後に、使いやすさに関わる石油ファンヒーターの機能性を評価する。
実際の使用感や、公式HP・取扱説明書の製品情報から以下5項目をそれぞれ評価した後、全ての評価を合算して評価した。
1.灯油タンクの使いやすさ
2.ニオイ低減機能の有無
3.省エネ機能の有無
4.リモコンの有無
5.人感センサーの有無
【検証結果ハイライト】3機種とも付加機能には優れる。ただし、灯油タンクの使いやすさに差が出た
3機種ともフラッグシップモデルとして付加機能は優れており、機能性に大きな差はなかった。
強いていえば、ダイニチの「FW-3719SGX」にはリモコンがなく少し残念だが、頻繁に設定温度の変更などを行うわけでなければ大きく気になるポイントではない。
一方で、灯油タンク・キャップの使いやすさはメーカーごとに特徴があり、タンク量が9Lと一番大きいダイニチなら、面倒な給油の回数を減らすことができるといえる。また、灯油タンクには「Wとって」という構造で重くても持ちやすい工夫がされている。
ほかにもコロナの「よごれま栓」・トヨトミの「楽²ロック」など、各社が持ちやすさや手の汚れにくさを考慮した工夫を凝らしている。灯油タンクの使いやすさもあわせてチェックしてみること。