2015/7/27 標高差30mくらい下降すると、沢床が近づいて来ます。目を皿にして探すまでもなく、平らな場所は一ヶ所にしかありません。そこを目指して進みました。
地形図からはもっと広々とした河原を想像していました。890mの等高線があるだけで880mの等高線はないのです。その890m等高線が沢を挟んで約50mあるのですから、山の斜面ではなく、河原自体が広いと予測していました。でも、それはまったくの予想外れ。河原は広くはなく、山の斜面がギリギリまで傾斜しています。
でも、ラッキーなことに一ヶ所だけ平らな場所がありました。到着して見てみると、とてもいい天場です。
▲14:15ころにこの場所に到着し、ザックを下ろし、上流と下流を偵察してきました。もっと良い場所があるかもしれませんから。でも、ここしかありません。テントを張る場所を決め、そこを少しだけ整地し、それからテントを覆うタープの張り場所を決めます。
ハイキングのときにもいつも7mm×20mのロープを持って行っていますから、それを使ってタープの中心線を決めます。写真中央の青いのがそのロープ。14:38ころ。
▲タープを張り終えました。14:51ころ。
写真左に岩が見えますが、その岩の右下で焚火をする予定です。
▲タープの下に張ったテントを置きます。14:58ころ。
▲荷物を整理し、水を汲んで来て、とりあえずのんびりと休憩することにしました。
お湯を作って、コーヒーを飲んだり、今日の行動食のパンを食べたり、贅沢な時間を過ごします。
写真はタープの沢側を見ているのですが、こちら側が出入り口となるので、枝を鳩目に立てて広く高くしています。15:40ころ。
▲二人だけの場合は、こまめにお湯を作ります。500ccずつ作りますから。15:41ころ。
▲ひと時ゆっくりした後に、焚火の準備に入りました。細枝、小枝、中くらいの枝、太い枝、いろいろなサイズを集めます。この付近の落ちている枝は湿気っている枝が多いようです。夏の昼でも暗く、深い森の下にある場所です。そんな影響があるのでしょう。それでも、それなりの量を集めることができました。
岩の基部で焚火をします。まずは太い木を風向きに合わせて敷きます。16:13ころ。
▲新聞紙を2枚ぐしゃぐしゃにして置き、ところどころにメタを隠しておきます。さらに細い枝をたくさん重ねるように置きます。16:26ころ。
▲ライターで新聞紙に火を付け、小枝もさらに重ねます。16:48ころ。
▲細枝、小枝が燃え、少なくても熾きが溜まってくると、ひと安心。中くらいの枝も載せていきます。16:53ころ。
▲こんな感じで焚火をしています。S子の手前にマットを敷いて、僕は横たわることにしました。
真夏で、寒くはありませんから、焚火からは距離をとっています。山の暗黒の中で焚火は心の拠り所のようなものです。17:21ころ。
▲チーズなどをつまみに、焼酎のお湯割りは飲み始めています。そして、ぼちぼちと夕食の準備にかかりました。家にギイがあったので、それを冷蔵庫で固めて持って来ています。まずは豚肉を炒めます。17:58ころ。
▲さらにオクラを加えて炒めます。オクラは山に持って来ても傷みにくいのでいですね。18:00ころ。
▲最後に「豚オクラ炒めの素」を加えると出来上がり。白いご飯が欲しくなるおかずでしたが、僕たち二人にとっては酒の進むメニューでした。18:07ころ。
▲チビチビと食べながら、チビリチビリと焼酎を飲みます。焚火の火のお守りも時々しながら、心地の良い時間を過ごします。
このナポリタンはお湯を入れるだけですから、簡単ですね。18:54ころ。
▲焚火の場所の様子です。ビリー缶は焚火のそばにいつも置いておきます。中の水が熱いお湯になります。フラッシュを焚くと炎の色は消えてしまいますね。岩には煤煙の色が茶色く付いています。18:57ころ。
▲フラッシュを焚かずに、ヘッデンを消すと、こんな感じ。19:13ころ。
▲僕の足首に甲虫がとまっています。19:43ころ。
▲詳しい名前は分かりませんが、クワガタの雌のようですね。19:46ころ。
この後ものんびりと過ごしました。今宵は月も星も出ていなくて実に暗黒です。
そのうち、そろそろ寝ようということになり、焚火周辺の荷物をタープへと運びます。焚火も火がこれ以上風で大きくならないよう、太い燃え差し同士を離し、熾きの上には何個もの石を敷くように置きます。今夜は風が弱そうなので、大丈夫でしょう。
就寝は21時ころ。S子は少し寒いと言って、シュラフカバーの中に入ります。僕は全然寒くないので、半袖Tシャツのままシュラフカバーを腹の上に載せるだけで眠りにつきました。
山では(家でもですが)寝つきのいいS子はすぐに眠りに入ります。僕もその後を追いかけます。夜中にいっぺん目が覚めました。少し寒くなったからでしょう。シュラフカバーの中にもぐりこみます。それから再びぐっすりと眠りに入りました。