「守破離」と「保守」は、一見すると対立する概念のように見えますが、実際には深い関係があります。
守破離とは
「守破離(しゅはり)」は、茶道や武道、芸術などの修行における三つの段階を示す日本の伝統的な概念です⁵⁶。
守(しゅ)
師匠や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階です。この段階では、基本を徹底的に学び、既存の知識や技術をしっかりと身につけます。
破(は)他の師や流派の教えを取り入れ、既存の型を破り、新しい技術や知識を発展させる段階です。この段階では、創造性や独自の視点を持ち、新しいアプローチを試みます。
離(り)
一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階です。この段階では、独自のスタイルや方法を確立し、他者との差別化を図ります。
保守とは
「保守」とは、伝統や既存の価値観を守り続けることを指します。保守的な考え方は、変化を避け、過去の成功や知恵を尊重し、それを次世代に伝えることを重視します。
守破離と保守の関係
「守破離」と「保守」は、以下のように互いに補完し合う関係にあります。
守の段階では、保守的な姿勢が求められます。基本をしっかりと学び、伝統を尊重し、それを忠実に守ることが重要です。この段階では、変化を避け、既存の知識や技術をしっかりと身につけることが求められます。
破の段階では、保守的な考え方から一歩進み、既存の枠組みを破ることが求められます。新しいアイデアや技術を取り入れ、独自の工夫を加えることで、より高度な技術や知識を身につけることができます。この段階では、保守的な姿勢を一部捨て、変化を受け入れる勇気が必要です。
離の段階では、完全に独自の道を歩むことが求められます。ここでは、保守的な考え方から完全に離れ、自分自身のスタイルや方法を確立することが重要です。この段階では、過去の知識や技術を基盤にしつつも、それにとらわれずに新しい道を切り開くことが求められます。
このように、「守破離」と「保守」は互いに補完し合う関係にあり、基本を守りつつも、変化を受け入れ、最終的には独自の道を歩むことで、真の成長と発展が実現されるのです。
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