江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

国家は人間を使って人間を支配する(2)

2017-03-03 | 随想
校長が言う「もう終った」というのは、要するにこういうことでした。

・私(分会長)が来る前に半旗を掲げる。
・本人以外の者(近隣住民等)が揚がったことを視認する。
・区教委へは確かに掲揚したことを伝える。
・1時間程度で降ろす。

私が学校に到着したのは7時前に電話を受けてから1時間ほどでしたから、半旗を掲げたのは本当にわずかな時間だったようです。
ニュースで天皇の死を知った分会員は、前日に申し合わせをしていたので駆け付けたのですが、一様に半旗が掲げられていないことに面食らったようでした。

それにしても、何故校長は敢えて私に電話をかけてきたのか、その時は深く考えもしなかったのですが、普段からの人間関係が根底にはあったのだと思います。


日常の学校運営は職員が共に話し合い、その時点で最善なものを実質化していたのです。
校長が独断でやったりやらせたりすることはありませんでした。
どちらかというと、私たち若手(三十代後半)教員の奔放なやり方をハラハラしながら見守っていてくれた様にさえ思えます。

一つ例を上げるなら、「生活指導の見直し」があります。
数年前まで生活指導主任を務めていた女性教員(管理職になり転出)が作り上げた管理的生活指導は、まさに全国生活指導研究協議会(全生研) の悪しきモデル版とも言えるものでした。
細かなきまりを作って子どもに規律正しい学校生活を求めるその息苦しい在り方を変えようと、分会の課題として取り組みました。

校帽と名札の廃止、縦割り清掃廃止、「集団遊び」というヤラセ遊び廃止等々、管理的なものを廃止することから始めました。

その際にも校長は、体育館での全校保護者会開催に理解を示し、職員が論議して生活指導の在り方を見直すことになった経過を挨拶の中で語ってくれたのです。
そして、何より、仕事を離れて共に飲む酒はいつも美味しいものでした。

決して馴れ合い的関係にあったわけではないのですが、飲む席でも本音で語り合える信頼関係はあった様な気がします。



<しょうわ>

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