江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

恥ずかしくないの?

2015-10-18 | 江戸川区教組
ユネスコの「世界記憶遺産」に、中国から申請されていた「南京大虐殺の記録」が登録されたことに対して、日本政府は“中国の一方的な主張だけ聞いて”“日本と中国の見解が違っている”“資料の正確性が確定していない”等と反発し「ユネスコへの資金供給の停止も視野に入れた検討をする。」と脅迫とも取られるような反応をしたそうである。


南京で非戦闘員に対する殺戮行為が行われたことは、日本政府も正式に認めていることから事実そのものではなく、南京において日本軍による殺戮行為での“死者の数”の違いが問題とされている。
中国側は30万人、東京裁判では20万人、日本政府は20万人を上限として4万人と主張している。

しかし、よく考えてみれば、戦時下の異常な状況下での死者の数であるから、中国側の資料が十分とは決して言えないだろうし、また日本側の資料は、敗戦間際の混乱時に多くが焼却処分されたことから、これも十分とは言えない。
こうしたことを考えれば正確な死者の数は、なかなか確定できないのは当然である。

しかし大切なことは、「30万人なら問題で、4万人なら許容される」「死者の数が違うから南京大虐殺はでっち上げだ」ということではない!

死者の数が問題ではなく、歴史的事実として南京で多くの非戦闘員を含めた殺戮があったことである。
それを抜きにして文句を言っても、歴史の歪曲と言われても仕方がないのではないかと思う。


政府の見解が明らかになってから、またなる前からネットではユネスコへの資金供給の停止が盛んに取り上げられていた。
一目でネトウヨと見て分かるものから、普通の団体名を隠れ蓑にして差別的な用語を羅列するもの、安倍のプラパダンダの産経新聞などである。

また、ユネスコ担当の文科省は、馳文科大臣、義家副大臣の“中身のない日教組嫌い”コンビであるからして、どのような対応をするかは推して知るべしである。


今回の日本政府の対応に対して、海外メデアは「日本がユネスコを脅迫」(ロイター)「東京はユネスコとのドアを閉めた」(CNN)「ユネスコへの資金供給を止めると脅迫」(ガーディアン)と報道している。

これで、国連の常任理事国を目指すのだからお笑いものである。
安倍政権が笑われるのは構わないが、日本の人々が同じように思われるのはまっぴらゴメンである。


<T.O>

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« どこまで沖縄を差別し、犠牲... | トップ | 辺野古埋め立て承認取り消し... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

江戸川区教組」カテゴリの最新記事