江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

そもそもゴールを日付で決めることが間違いだった

2021-08-24 | 随想
「緊急事態宣言」がまたもや「延長」となった。

もう何度目の「またもや」なのだろうか。
前回の延長の時にすでに、「宣言の効果が薄れている」「国民にメッセージが伝わらない」などの意見が出ていた。
だから、こうなることは予想できたし、驚くこともない。

そもそも、コロナウイルスの感染拡大という現象について「日付でゴールを決める」こと自体が間違いだったと思う。
つまり、本来であれば、新規感染者数でも、陽性率でも、重傷者数でも、
そうした感染状況を示す「指標がどのレベルまで下がったか」が「宣言解除」の条件なのだ。

「日付をゴール」にできるのは、相手が自然ではなく、人間側のやることの方だ。
つまり、今の状況に対応するための対策(何をするかが大事だが)を、「いつまでに完了するか」は、決められるはずだ。
また、そうでなくては、「対策」の意味がない。

今回の状況についていえば、下手をすると感染者が爆発的に増える→そうなると、軽症から重症化する人も増えていく
→重症者が増えると、医療の現場の負荷がかかる→一般の医療や救急医療も危うい状況になる→死者が雪だるま式に増える・・・・
ということが予想されるわけで、この「バッドスパイラル」に陥らない対策を様々な局面で建てておかねばならない。

特にコロナに感染した人は、症状が軽いうちに手厚い医療を提供することが大事なはずだ。
この政府や東京都は、そこをすっ飛ばしたから今の悲劇的状況になったといえる。

国や東京都は、「オリンピックは安全に開催できた」などと、自画自賛しているが、
そこにつぎ込まれた「医療資源」を、コロナのために使っていればどうだったのであろう。
医療にかかわるスタッフだけではない。
選手村もそうだ。
そうした施設を「軽症者」の受け入れに使うことをなぜ考えなかったのだろう。

これから「パラリンピック」だが、すでに限界点を超えている医療現場から、「パラ」のためにスタッフをはがすつもりなのだろうか?
これでは、「地獄の釜の蓋が開く」ことだろう。

(2021/8/20)


-K.H-

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