江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

若い教員を育てられない教育委員会と学校現場 (5)

2019-04-30 | 随想
今回も標題とは直接は繋がらない話になるが、後に大きくは関連することになる。

まず、区教委が保護者・地域向けに発した文書について少し突っ込んで検討したい。

区教委の保護者や地域に対するスタンスは、一方的に消費者・利用者扱いしている点である。
「ご不便をおかけしますが、何卒、本趣旨をご理解いただき、ご協力をよろしくお願いいたします」という文言に、その姿勢が表れている。

これは一見すると保護者側にへつらっている様だが、裏を返せば「あなた方は素人で分からないから、こちらで何かと苦労して子どもたちを教育しているんだよ」ということである。
平たく言えば、この発想は保護者を「教育」を共に考えより良いものにしていく人間(仲間)としては見ていない。

だから、「ご不便をおかけしますが」と言って、保護者のことを改革の中身を否定的に評価する方へ落とし込めているわけである。
これをまともに受け止める保護者は、不便になるのだから子どもの教育にとって「働き方改革」はマイナスになると理解する。

本当にこの改革が子どもの豊かな学びと成長を支えるものという確信があるなら、「不便になる」などとへつらう素振りをする必要はない。
それとも、区教委は本当は「不便になる」様なことはしたくないのが本音なのか・・・。

いずれにしても、区教委は子どもの「教育」を保護者や地域と一緒になって考えていこうとする姿勢は全くないと言える。

(つづく)


<すばる>

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