私にとって、鮮烈な印象を残した芥川賞作品というと
庄司 薫さんの「赤頭巾ちゃん 気をつけて」でした。
(昭和44年(1969年)第61回受賞)
今、国会での答弁で、
鳩山総理は「私の大学時代は学生運動の真っ盛りの時で・・・」
と答えられましたが、
「赤頭巾ちゃん、気をつけて」は大学紛争のせいで、東大入試がなくなってしまったときの受験生の「僕」が主人公です。
大学の入学試験がなくなってしまったせいで、まわりの人達からかわいそうという、ナショナル・コンセンサス(!!?)を獲得したってことから始まります。
私が読んだのは、まだ英語を習いたての頃で、ナショナル・コンセンサスって言葉も始めて聞いたようなことで、どういうことかって、不思議に思いましたし、今までの小説の書き方と全然違ったから、とてもびっくりしました。
とにかく、文体というか、書き方が特徴的で、軽妙な口語調でわかりやすい。
庄司氏も最初は、従来どおりのやや固い文語調で書かれていたそうですが、それを、学生の内面をそのままうつし取ったような文章に変えて、発表されたそうです。
それが、非常に新鮮で、強烈だった。
私ももろ影響を受けて、こんな風に書くことができたらいいなぁ~~
凄いなぁ~~って、ずっと思ってました(^ ^;