スケッチブック

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雄の奇妙な飛び方

2012-06-06 08:36:25 | 野鳥観察



お父さんがヒナに餌を与えます そのあと


糞をくわえて飛び立ちます この行動は大抵の野鳥に見られます 巣を清潔に保つことと糞が地面に落ちて
天敵のヘビに勘付かれないようにすることが その目的です
問題はそのあとです 誰もが解明していない不思議な行動が見られるのです
誰もが解明していないとは思い上がった言い方ですから あまり知られていない行動と言い換えましょう

雄は近くの枝まではあちこちに止まりながら安全を確かめてから巣穴に飛び込みます
その勢いは弾丸のようです 何のためらいもなく一気に突っ込んできます
このことについては 何の不思議も無いのですが 巣を去るときの飛び方が問題なのです
この写真では嘴に糞をくわえていることがおわかりですよね それは良いとして
さて 飛び出すときはスパット出るけれど 
巣穴から2,3メートル離れてからは まるで大型の蝶がヒラヒラ舞うようにして飛び去るのです

雄のあの派手な模様が 空中でいわば天女の舞の如くに波打つのです そしてそのあとは
すんなりと飛び去ります 巣穴から7,8mの距離をこの奇妙な舞をしながら飛び去って行くのです
なんだろう なんだろうと考えました 以前にも 八ヶ岳でこの奇妙な飛び方に出会ったことがあります
今日 その答えを見つけ出しました つまりこうなのです あの天女の舞は非常に目立つ行為である
そこにヒントがあったのです 天敵の目を自分の飛翔の方に引きつけて巣穴の位置をさとられないようにする
これが 答えだったのです 自己犠牲によって我が子を守ろうとする崇高な行為だったのです
天敵とはこの場合はカラスですね あの小さな頭(心)に なんと素晴らしい思慮が詰まって居たことか



キビタキの♀です 雌はもともと目立たないのでこの「天女の舞」はありません 自然は不思議の宝石箱です


デジブック 『八ヶ岳山荘での撮影』



デジブック 『日本 三大鳴鳥』

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16 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
燦さん、こんにちは (polo181)
2012-06-08 15:42:17
コメントを有り難う。
迫力というよりは、とても奇妙な飛び方なのです。ヨタヨタヨタと云った方が良いかも知れません。
雄のキビタキがエサを運んできた後は、必ずこの飛び方をします。
偽って傷ついた状態を演じる、つまり偽傷行為と考えることもできます。
仰る通りです。当然DNAにすり込まれているのでしょう。
鳥たちにも個性がありますから、それを発見するのは楽しいことです。
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天女の舞 ()
2012-06-08 14:12:05
見たこと無いですけど迫力が有りそうですね。
じっくりと観察していないと観られない事なんでしょうね。
こちらはそのオコボレを有り難く頂くだけですから楽をさせて頂いております。
誰が教えてくれるのか分かりませんが、自然界ではその様な行動はDNAの中にすり込まれているんでしょうかね。
その様な事を発見するのもまた楽しい事でもありますね。
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紅さん、こんばんは (polo181)
2012-06-07 20:07:02
コメントを有り難う。
私の細かい観察を褒めてくださって、恐縮です。何故だろう何故だろうと何度も考えました。
そんなことはないですよ。紅さんはベテランだから、このような不思議な行いに出会ったら、同じく考えることでしょう。
そうです、まるで蝶のように舞います。ホバリングに似た飛び方もします。ですから、私は天女の舞と名付けたのでした。
ご理解くださってとても嬉しく思います。
もちろん、灌木の森に入ればキビタキには会えます。水場が必須ですが。
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おみやさん、こんばんは (polo181)
2012-06-07 20:00:38
コメントを有り難う。
その場に居た人たちはみなこの不思議な行動に驚いていました。まるで天女の舞です。
大切な巣穴を守るために、自己犠牲的行為に出たのです。この舞は、以前にも見ていますから
どのキビタキもするだろうと思います。
そうでしたか。キビタキの鳴き声を聞きましたか。近くに居たのですね。胸の色がとても綺麗です。
五感の内で、聴覚が最も最後まで働くと云われています。音楽はご主人の耳に届いていることでしょう。
反応が無いから、むなしい気持ちになるのは分かります。しかし、ご自分の人生を第一に考えてください。どうにもならないことですから。
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のんのんさん、こんばんは (polo181)
2012-06-07 19:51:09
コメントを有り難う。
そうなのですよ。ご覧の通り雄は非常に目立つ色合いです。だから、あの蝶のような動きが
とても目立つのですよ。敵の目を自分方に引きつけて、巣穴の方を見させない、これが作戦なのです。
あの小さな頭の中に、そのような高等な手段をとらせる回路があるなんて、驚異的なことです。
今日もこの森に行ってきました。すでに遅く、みな巣立ったあとでした。巣立ちに成功しました。万歳三唱です。
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すばらしい観察力~! ()
2012-06-07 18:36:05
こんにちは^^;
キビタキの巣を見つけただけでも大拍手ですのに、細かい観察に脱帽です!
撮る事だけに夢中で、私だったらここまでの観察は出来ないと思います。
蝶のような舞、大きな意味があるのですね@@!
これも何度も出会えたpoloさんならではの発見ですね。いいお話を伺いました。
さて、かく言う私、キビタキに会えるかしら・・・。
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お早うございます (おみや)
2012-06-07 07:56:06
お早うございます
キビタキの巣を見つけられたのですね。
子孫を守るための行動、凄いことをするのですね。それを発見されたpoloさんはさすがですね

先日高尾山でもキビタキが鳴いていました
(鳥に詳しい人がいて名前を教えてくれました)キビタキと聞いただけで姿がわかりました。

昨日も夕方お見舞いに行ってきましたが
相変わらず音楽を聴きながら寝ていました。
一寸むなしさがあります。
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おはようございます。 (のんのん)
2012-06-07 04:19:03
キビタキの巣の発見もさることながら
素晴らしい事を見たpoloさん!
親が子を守る行為は生き物だったら
当然のことですが飛翔の舞をしながら
敵の目をごまかすのにあの小さな体で
一生懸命している姿に感動を覚えます。
素晴らしい姿を見せていただき感謝します。ありがとうございました。
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kogamoさん、こんばんは (polo181)
2012-06-06 22:35:28
コメントを有り難う。
それそれ、偽傷行為は他の鳥でもありますね。鳥たちは巣へ入るときと出る時に警戒します。
あちらこちらの枝に止まって安全を確かめながら巣に入ってきます。
問題はそのあとなのです。雌には見られない、まるで蝶のような飛び方、つまり天女の舞に似た飛び方で出て行きます。
巣の在処を知られたくないのでしょう。自分の方へ注意の目を引きつけるのだと思います。
八ヶ岳で見たときは、とても奇妙な飛び方だとしか思いませんでしたが、今回はじっくり考えてみました。お褒めを戴いて恐縮です。
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korekoreさん、こんばんは (polo181)
2012-06-06 22:28:19
コメントを有り難う。
そう、きょうから再開ですか。結婚式が無事終わったのですね。
キビタキの巣はX氏が発見しました。私達はギャラリーです。
一本の木の祠を遠巻きにして観察を続けています。不思議なことが分かってきます。
人間には見られなくなった自己犠牲的行動。これが、雄が飛び立つ度に見られるのです。
実に天女の舞と云う表現がぴったりの飛び方をします。綺麗ですよ。
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こんばんは (kogamo)
2012-06-06 21:30:49
子育てしている鳥には、偽傷行為がしばしば見られますね。
ヒバリも巣に戻る時は、数メートル先へ降りて敵がいないことを確かめて、それから巣へ戻ると言われますよね。
鳥の子育ては、神経質なくらい慎重ですね。
子を守って、子孫を残すための知恵だと思いますが、自分を犠牲にしてまでの行為には尊敬してしまいます。
また飛び方から、そのことを見つけられたpoloさんがとても素晴らしいと思いました(*^_^*)

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子育ての秘密 (korekore)
2012-06-06 21:30:34
こんばんわ。
今日から再開しました。
さて、キビタキの巣、よく見つかりましたね。
そして、いろんな観察をされているのがよくわかりました。
自己犠牲の子育てにも驚きました。
「天女の舞」は見たことはありませんが、他のトリたちにも、似た行動があるのかもしれませんね。
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ポージィさん、こんにちは (polo181)
2012-06-06 11:39:24
コメントを有り難う。
八ヶ岳で初めてこの蝶のような飛び方を見たときは、どこか傷ついた鳥だろうと思いました。
しかし、今回は、親鳥(雄)が立ち去るときは、必ずと言って良いほどいつもその飛び方をするのです。
考えに考えて末に、はたとあの自己犠牲的行為なのだと気付いたのでした。
そうですね、羽をばたつかせながら、まるで傷ついたようなヨタヨタ仕方で敵を引き寄せることがあります。
誠に崇高な行為だと思いました。恐るべし、キビタキの頭脳と言えるでしょうか。
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花ぐるまさん、こんにちは (polo181)
2012-06-06 11:22:29
コメントを有り難う。
自分を投げ出してしまっては元も子もありません。ですから、非常に奇妙な飛び方をして相手の目をそちらに向けさせる、これが作戦なのです。
もちろん、自己犠牲的行為だと言えます。本当に頭が下がる思いです。
人間世界では、ちょっと見られませんね。動物だからこそ出来ることだと言えるでしょう。
キビタキの雄の頭脳は素晴らしいと思いました。本当のチョウのようにヒラヒラと飛ぶのですよ。
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こんにちは (ポージィ)
2012-06-06 10:28:17
ほんとうですね。なんと崇高な行動でしょうか。
それを何度か目の当たりにされたpoloさんの感動が伝わってきます。
似た行動で、敵が巣に近づいてきたとき、まるで怪我をして弱っているかのような
動きをしながら敵の前に我が身を投げ出し、捕まりそうで捕まらないを
繰り返しながら少しずつ巣から離していくという行動をTVや本で見た事があります。
鮮やかな色をした雄と地味な色の雌、それぞれの役割分担が小さな命を守っていくのですね。
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さすがですね (花ぐるま)
2012-06-06 09:08:29
お早うございます
自然界で自分の身を守るのは当然として、子孫を守るために自らが犠牲になる~なんてこれは
動物だからこそ出来るのでしょう

人間にはこのようなことはなかなか出来そうにありませんね

キビタキさんごくろうさま~
これを解明なさったpoloさんもすごいと思いました。いつもありがとうございます
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