<お隣さんも大変なの>
作者: Mother Teresa(マザー・テレサ)
翻訳者: polo181
ある夜のことでした。男が私の家にやって来てこう言いました。
「8人の子供を抱えた家族がいるのです。何日も食べるものがありません。
彼らは本当に何も食べてないのです」
私はいくらかの食べ物を持って彼と出て行きました。
かなりの距離を歩いてその家族の家の中に入って目にしたのは
飢えでぐったりした子供たちのやつれた顔でした。
しかし、彼らの顔には哀しみは見られず、
ただ飢えからくる深い苦しみの表情でした。
私は持ってきたご飯をその母親に差し出しました。
そしたら、彼女はそのご飯を半分に分けて外に出てゆきました。
すぐに戻ってきたので私は「どこへ行ってたの?」と尋ねました。
彼女はこのような簡単な返事をくれました。
「私の隣の家です。彼らも飢えているのです」と。
....私は驚きませんでした。と申しますのは
貧しい人たちは真実誠に寛大なのです。
でも、私が驚いたのはお隣さんも飢えていることを知っていたことです。
通常、私達が自分自身が困っているときは、そこから抜け出ることに
心底注力して、他人に目を配らないものなのですが。