若い未亡人
翻訳:polo181
夫は突然の事故で死に、彼女は二人の息子を育てるために一人、取りのこされました。最初のうちは、同情的な友達や心配する人たちに取り囲まれていました。彼等は食事を運んできたり、ハガキをよこしたり、電話を掛けてきたり、一緒に祈ってくれたりしました。そして、数週間が過ぎて数ヶ月の時が流れて行きました。そして全部の人たちが夫のことを忘れてしまったように夫の事が話題に上らなくなりました。彼女は会話の中で夫の名前が出るのを待ち焦がれるようになりました。彼女は誰かが夫の大股な歩き方や人懐こくて優しい笑顔や手を握る力強さなどについてちょっとでも言ってくれることを待ち望んでいました。彼女は近所の誰かが夫の工具を借りにきてくれないか、さらには誰かが息子と一緒に夫が作ったバスケのゴールにボールを投げてくれないかと待ち続けました。
それは、彼の一周忌の早朝のことでした。墓地の芝生は昨夜の露でまだ湿っていました。墓石の前に何かが置かれています。「誰かが私より早くにおまいりしてくれたのかしら」と呟きました。綺麗な花束がリボンで飾られて置かれていました。この優しくて思いやりのある行いは彼女の心を打ちました。おもわず涙が頬を流れ落ちます。それはまるで優しい抱擁に出会ったように感じました。涙で曇った目で、贈り主の書かれていない白いカードを読みました。たった三文字が書かれていました。"I remember too." (私も覚えています)と。
いつ見ても良いなぁととおもいます。
大切にしていらっしゃいますね。
「若くない未亡人」にもよく似た出来事があるのですよ。
毎月、月命日にお墓に参っていますが、時々、夫が好きだったタバコを蝋燭たてに立ててくれているのです。フィルターだけが残っていたり、すぐ消えたらしく長いままだったり・・・
どなたか分かりませんが・・・家のもの以外に、お参りしてくれる人がいることを、亡夫のために喜んでいます。
こんな人ばかりですと、世の中もっともっと住み易くなるのでしょうね。
北海道にも14号台風が近付いて居り、とにかく心配です。
ガンですから突然というわけではなかったのですが、それでもショックでしばらくは呆然と過ごしました。
日本には1周忌とか3,5,7、13回忌といって法要をする習わしがあってそのたびに親戚が集まって故人の思い出話をしたりするのはいい習慣なんだなと思わされました。
anikobeさんの墓前のタバコもいいお話。
無名のカードも心温まるお話ですね。
あの灯籠は私にとっては宝のように大切なものです。
時々水をかけてタワシで洗っています。
貴女もここでの物語と同じようにご主人に先立たれたのでしたね。すっかり忘れていました。墓前に誰かがお参りをしてくれている形跡をみつけるととても嬉しいものです。私も叔父のお墓の前ではタバコを吸って立てます。だから、その情景がよくわかります。よく二人のお子様を立派に育て上げましたね。尊敬しています。
若き未亡人がどれほど夫を愛していたかがよくわかる
ショートだと思いました。強く逞しく子供たちのために生き抜いたに違い有りません。単なるショーツですが、心に迫る作品だと思いました。
九ちゃんを忘れていないよ、そう声をかけたいあげたい。