栄養医学ブログ

健康・病気に特化した栄養医学ブログをアップロードしたい、と考えています。

宿主の内的防衛力とガンとの関係について 栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2024-12-31 15:34:54 | 健康・病気
もしも、ガンの進行性侵襲の進行に対し、宿主(ヒト)の内的防衛メカニズムがあらゆるガン患者において、最高の効力まで強化されることが可能であるならば、治療の一般的形態に対する反応において、著しい改善がもたらされるに違いない、と考えられます。もしも、宿主防衛力が弱く、この弱さを治療者が無視するならば、ガン治療の限界は明らかで、治療のチャンスは遠のいていくと考えられます。 

いろんな治療法が研究され、早期発見の場合、外科的治療で再発を防いだり、再発しないように免疫療法で再発を抑えている場合もありますが、その根底には、食事療法やビタミンC、ビタミンD, 生姜やターメリックの摂取、それに菜食を中心とした食事療法(マックス・ゲルソン療法)などで宿主防衛力を高めておくことも予防や再発に貢献していると、研究は示しています。ガン細胞は、もともと宿主の細胞でそれがガン化したものである事を念頭に、現在のガン治療に加えて、上記、宿主防衛力を常日頃高めておくが、早期発見と共に重要と考えられます。今回は、Cameron博士とPauling博士、それにGerson博士の論文を参考にさせていただきました。両博士に謝意を述べたいと思います。

References
Cameron, E. Chemi-Biol, Interactions. 9(1974)
Gerson,M.(1858) A cancer therapy:Results of fifty cases.Totality Books.2nd edition. 432pages


認知症予防とビタミンの関係について 栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2024-12-23 17:01:58 | 健康・病気
アルツハイマー認知症は認知症の約70%を占め、レビー小体認知症は約20%を占め、現在、約600万人の認知症患者がいると報告され、将来、認知症予備群を含め、認知症患者は、1000万人を超えると報告されています。今回は、ビタミンと認知症の関係について考えて行きたいと思います。

研究報告によると、レピー小体認知症では、ビタミンB1欠乏症の合併が見られ、さらに、ビタミンB12、ビタミンMなどが欠乏し、認知症の症状が見られます。ビタミンB1は神経機能維持に重要で、欠乏が続くと重篤な記憶障害をもたらす可能性があります。また、ビタミンB12が欠乏すると、認知症の症状が現れることが報告され、血液検査でビタミンB12濃度を調べて、不足している場合は補充すると認知症の症状が改善すると、研究では報告されています。

次に、脂溶性のビタミンDの欠乏は認知障害を発症する可能性があり、このビタミンが不足するとアルツハイマー認知症になる可能性が高まり、血中ビタミンD濃度が高いとその可能性は大幅に低くなります。また、別の研究では、認知症ではホモシステイン値が対照に比べて高いのですが、アルツハイマー認知症よりもレビー小体認知症の方が血中ホモシステイン値が高く、ビタミンB12の投与で改善するとの研究もあります。

レピー小体認知症では、αヌクレオチド(蛋白質の一種)からなるレピー小体が脳に蓄積し、レピー小体認知症が発症します。症状では、幻視、睡眠中に叫んで大声を出したりしてレム睡眠行動障害と動く動作や行動が遅くなったり、また筋肉のこわばるパーキンソン症状などが見られます。

予防と治療面では、ビタミンB1(サイアミン)やビタミンB12(シアノコバラミン), ビタミンM(葉酸)、ビタミンB3(ナイアシンアミド)、それにビタミンB6(ピリドキシン)などの経口投与が米国や欧米諸国で自然医などが実施し、これらに加えて、栄養医などがビタミンC点滴とグルタチオン点滴も実施して、効果をを報告しています。これらは医薬品と違って栄養素なのでリスクは少ないと思いますが、長期の予防・治療になるので、腎臓・肝臓にトラブルを抱えているヒトは、摂取量を減らすなど、腎機能をモニターしながらの、医師の管理が必要と考えます。いずれにせよ、更なる研究の積み重ねが待たれます。


References
Lewy Body Dementia.  University of Michigan Health-Sparrow
How is Lewy body dementia related to Alzheimer's disease and Parkinson's disease? Cleveland clinic
Low levels of vitaminD in the brain linked to increased dementia risk.
Localized pantothenic acid(VB5) reductions present througout the dementia with Lewy Bodies brain. The university of Manchester
Yang Song. Serum homocysteine, VB12, folate, and their association with mild lognitive impairment and subtypes of dementia.  J Alzheimers Dis. 2022;90(2):681-691
Association of elevated plasma total homocysteine with dementia with Lewybodies  Aging Newrosci. 15  Oct 2021, frontiers