When words leave off music begins.
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Vitali Chaconne [Arthur Grumiaux]
屈巣久伊豆神社 鴻巣市屈巣二三一二 ー 一
□歴 史
当地の地名は元来、国主と書かれたが、正長年間(一四二八 ー 一四二九)当社境内の老榎樹に鷲が棲みつき、度々子供を傷つけたことから村人がこの鷲を祀って鷲神社と号してからは、鷲も巣の中に屈して出てくることも無くなったために屈巣と改められたという。
また、『明細帳』には「本社々殿ハ宝亀元年(七七〇)九月ノ建立ニシテ今ヲ距ル千有余年爾後数回再建ノ事記アル棟板等今ニ存在セリ、而シテ又土俗ノ口碑ニ前玉(さきたま)神社ノ一社ナリト伝フ、蓋シ本社久伊豆神社祭神大己貴命ハ大国主命ニシテ古ヘ村名ヲ国主村(今ハ屈巣村ト伝フ)ト唱ヘシハ即チ大国主ノ二字ヲ村名ニ呼ヒシニ原因セシナラン、以上土俗ノ口碑ト当時存在セル棟木ノ年号トニ依レハ古ヘ前玉神社ニ座ス其一ヲ祭リシモノニテ式内ノ神社タルコト明ナリ且ツ中古当社ノ殿内ニ八幡社鷲神社ノ両祠を配祀ス、然レドモ其縁由詳ナラス」とある。
また、『風土記稿』には、村の鎮守として祀られ、正保二年の棟札を蔵し、本山修験の桜本坊が別当を務めていたことが記される。時代は下って、明治四二年に村内の一六社が合祀された。
□主祭神
・大己貴命(おおなむちのみこと)
□神社年中行事
・四方拝(一月一日) ・祈年祭(二月二十六日)
・春の例祭(四月十五日) ・大祓い(六月三十日)
・秋の例祭(十月十五日) ・七五三 祈願祭(十一月十五日)
・新嘗祭(十一月三十日) ・交通安全祈願(十二月十三日)
・大祓(十二月三十日)
鴻巣市指定有形文化財 忍領境界石標 昭和五三年三月九日指定
この石標は、忍藩が他領分との境界争いが起こらないよう安永九年(一七八〇)に屈巣村(現川里村屈巣)と安養寺(現鴻巣市安養寺内)との境に建てたものである。
忍藩内に一六本建てられたものの一つである。明治の廃藩置県後、一時個人所有になったが、その後久伊豆神社に寄附されたもので、川里の歴史を語る貴重な資料である。
「従是北忍領(これよりきたおしりょう」と彫られている。
高さ一三三cm 幅三〇cm 小松石
平成七年七月 鴻巣市育委員会
火雷若御子神社
明治十二年(一八七九)の「上野国神社明細帳」によれば、「当社ハ往昔、那波郡下ノ宮火雷神社ヨリ勧請スト言ヘドモ、其年月詳ナラズ、其後保食命ヲ合祭シ村名を以テ社号トスト伝フ」と記述されています。創建後、途中で中里神社と改称され、同二十八年に火雷若御子神社と復称されました。
祭神は火産霊命(ほむすびのみこと)・宇気母智神(うけもちのかみ)です。境内社に秋葉社(祭神は軻遇突智神[かぐつちのみこと])、城峯社(大山祇命[おおやまぎのみこと])、八坂社(素盞嗚命[すさのおのみこと]、菅原社(菅原道真公)等が祀られています。
境内には近隣には見られない御沓堂(おくつ)があります。この土地の人々は農耕馬のための雷除けとして、無事に農業が営めるようにとの願いから、馬を引っ張ってお参りをし、御沓堂に馬のわらじや蹄鉄を奉納しました。今もその一部が残っており、道路沿いに石仏・石神等の石造物が並んでいます。