ー 国 旗 ー
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人間を長くやってると、びっくりするような台詞を聞くことがある。
「国旗を置いてると、右翼と間違われますよ」。
外溝の見積もりに来た職人が事務室の隅に立てかけておいた日の丸を見た時のことばである。歳は50年配。恰幅がいい。
親切で言ってくれたらしいが、一瞬「ほー、今どきの50歳はそんな風に考えるんだ」と思った。そういえば田舎に越して以来、祝日に国旗を掲げている家を見ることはほとんどない。
東京はどうだろうとネットで調べていたら、2月11日、表参道に人が大勢集まっている写真があった。日の丸も神輿も見える。建国の日を祝っているのである。
日本では初代神武天皇即位の日、紀元前660年1月1日。これを新暦に直した2月11日が建国の日とされている。初代から下って122代、明治神宮は明治天皇と昭憲皇太后をお祭りしている神宮である。
諸外国では独立記念日には必ずといっていいほど家々に国旗がはためく。ポールに翻る国旗の数は愛国心の強弱を示すバロメーターと見ていい。この見方が当たっているとすれば、情けないことに当地の愛国心は零である。
ぶっそうな話で恐縮だが、ある国が隣の国に戦争をしかけようとする時、一番に考えるのはその国がどういう国民で成り立っているかという点ではなかろうか。建国の日、家々に翻る1枚の国旗は1000発のミサイルに勝る。