(1979/監督・脚本:ロバート・ベントン/ダスティン・ホフマン、メリル・ストリープ、ジャスティン・ヘンリー、ジェーン・アレクサンダー)
今年2月にNHK-BSでの放送を録画したもの。この度我が家にも念願のデジタルビデオレコーダーが入りまして、VHSテープをダビングしながらの鑑賞となりました。久しぶりに観ましたが、はて、この前は何年前だったのでしょう?
「俺たちに明日はない」のオスカー脚本家R・ベントンの監督作で(3本目らしい)、前評判もよろしかったと記憶している。D・ホフマンの主演映画はほとんど観ていたので、前評判を聞かなくても劇場に足を運んだと思うが、この頃は独身、感想は今とは違っていたでしょうな。結婚をし、子持ちとなった現在、夫のテッドだけでなく、ジョアンナの気持ちもよ~く分かった気分で、しみじみと観てしまいました。1979年度アカデミー作品賞受賞作。
NYの広告代理店に勤めるテッド・クレイマー(ホフマン)とジョアンナ(ストリープ)の夫婦は、結婚して8年目。子供は7歳になる男の子が一人。仕事熱心な夫との生活で、精神的に満たされないものを感じていたジョアンナは、その原因を自分が家庭人として不適格な為であると考えて、家を出る。しかし、カリフォルニアで精神科のカウンセラーに相談したジョアンナは、精神的自立がかない、NYに戻る。職も得た彼女は、息子との生活を実現するべくテッドに子供の引き渡しを求める。
ジョアンナ出奔後、せっかく昇進した会社も首になったテッドだが、新しい会社も見つかり、苦心の末、子育ても息子との関係も充実したものになっていた為ジュリアンの要望を拒否。二人は裁判で争うことになる。原題は【KRAMER VS. KRAMER】。
ストリープの役は「めぐりあう時間たち」のジュリアン・ムーアに通じますな。ムーアの演じた50年代の奥さんは、結局家庭も子供も捨ててしまったわけだけど。
去年、日本のTVで評判になったSMAP草薙君主演の番組は、子供を女の子に替えたパクリでしたな。
▼(ネタバレ注意)
裁判の結果はちょっと意外でした。流れとしては夫に有利なように見えたんですが、裁判所は妻に親権を与えた。しかも、夫は養育費を払う義務を負わされた。奥さんの家出に旦那の責任を認めたということなのか、ちょっとここは納得できませんでしたね。マ、映画の出来とは関係ないですが。
裁判係争中に証人となって証言するうちに、かつての夫婦は、お互いの苦労や気持ちを分かり合うようになる。
ラストは隣人のジェーン・アレクサンダーの復縁と同じく、嬉しい余韻を残してくれて、女性も男性も納得できる納まり方ではなかったでしょうか。ただ、映像としてはもう一工夫出来たようなラストシーンではありました。
中盤のテッドの会社の同僚女性との浮気は、も少し間接的に描いてても良かったような気がしました。チビちゃんとの鉢合わせもちょっと悪趣味かな。
▲(解除)
アカデミー賞では、作品賞以外にも主演男優賞(ホフマン)、助演女優賞(ストリープ)を獲り、更に、監督のR・ベントンは監督賞と脚色賞のダブル受賞となった。
小さな男の子を演じたJ・ヘンリー君は助演男優賞、テッドの隣人に扮したJ・アレクサンダー(「サイダーハウス・ルール」)も助演女優賞にノミネートされた。
今年2月にNHK-BSでの放送を録画したもの。この度我が家にも念願のデジタルビデオレコーダーが入りまして、VHSテープをダビングしながらの鑑賞となりました。久しぶりに観ましたが、はて、この前は何年前だったのでしょう?
「俺たちに明日はない」のオスカー脚本家R・ベントンの監督作で(3本目らしい)、前評判もよろしかったと記憶している。D・ホフマンの主演映画はほとんど観ていたので、前評判を聞かなくても劇場に足を運んだと思うが、この頃は独身、感想は今とは違っていたでしょうな。結婚をし、子持ちとなった現在、夫のテッドだけでなく、ジョアンナの気持ちもよ~く分かった気分で、しみじみと観てしまいました。1979年度アカデミー作品賞受賞作。
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NYの広告代理店に勤めるテッド・クレイマー(ホフマン)とジョアンナ(ストリープ)の夫婦は、結婚して8年目。子供は7歳になる男の子が一人。仕事熱心な夫との生活で、精神的に満たされないものを感じていたジョアンナは、その原因を自分が家庭人として不適格な為であると考えて、家を出る。しかし、カリフォルニアで精神科のカウンセラーに相談したジョアンナは、精神的自立がかない、NYに戻る。職も得た彼女は、息子との生活を実現するべくテッドに子供の引き渡しを求める。
ジョアンナ出奔後、せっかく昇進した会社も首になったテッドだが、新しい会社も見つかり、苦心の末、子育ても息子との関係も充実したものになっていた為ジュリアンの要望を拒否。二人は裁判で争うことになる。原題は【KRAMER VS. KRAMER】。
ストリープの役は「めぐりあう時間たち」のジュリアン・ムーアに通じますな。ムーアの演じた50年代の奥さんは、結局家庭も子供も捨ててしまったわけだけど。
去年、日本のTVで評判になったSMAP草薙君主演の番組は、子供を女の子に替えたパクリでしたな。
▼(ネタバレ注意)
裁判の結果はちょっと意外でした。流れとしては夫に有利なように見えたんですが、裁判所は妻に親権を与えた。しかも、夫は養育費を払う義務を負わされた。奥さんの家出に旦那の責任を認めたということなのか、ちょっとここは納得できませんでしたね。マ、映画の出来とは関係ないですが。
裁判係争中に証人となって証言するうちに、かつての夫婦は、お互いの苦労や気持ちを分かり合うようになる。
ラストは隣人のジェーン・アレクサンダーの復縁と同じく、嬉しい余韻を残してくれて、女性も男性も納得できる納まり方ではなかったでしょうか。ただ、映像としてはもう一工夫出来たようなラストシーンではありました。
中盤のテッドの会社の同僚女性との浮気は、も少し間接的に描いてても良かったような気がしました。チビちゃんとの鉢合わせもちょっと悪趣味かな。
▲(解除)
アカデミー賞では、作品賞以外にも主演男優賞(ホフマン)、助演女優賞(ストリープ)を獲り、更に、監督のR・ベントンは監督賞と脚色賞のダブル受賞となった。
小さな男の子を演じたJ・ヘンリー君は助演男優賞、テッドの隣人に扮したJ・アレクサンダー(「サイダーハウス・ルール」)も助演女優賞にノミネートされた。
・お薦め度【★★★★=友達にも薦めて】
映画って(小説もそうですが)これがあるから何度も見なければいけないですね。
>エレベーターのあの断裁的な幕切れも良いと思いました。
余韻を残す映像としては、なんらかの俯瞰的なアングルのショットで終わって欲しかったような・・・。
今見ると大事な人と離れたり係争したりするうちに自分のことも相手のことも解って来る、という辺りにぐっと来るものがありまして、全く別の感動を得ましたね。
僕は、エレベーターのあの断裁的な幕切れも良いと思いました。
それが一番面白かったりして・・・^^
>父と息子が朝起きてから食卓に座ってる間もだまったまんま…こんなシーンは面白かった。
二人の息が合ってる、つまり親子が親子として空気のような存在になりました、ってなシーンでしたかね。微笑ましいシーンでした。
>ラストは隣人のジェーン・アレクサンダーの復縁と同じく、嬉しい余韻を残してくれて、女性も男性も納得できる納まり方ではなかったでしょうか。
記事にも書いたけど最後の二人の会話ってまったく記憶から飛んでました。途中はメリル演じるママ・クレイマーに「勝手すぎるだろう!」って同性として派等が立ってねぇ(笑) この作品のせいかな?私のメリル苦手がずいぶんと長く続いたのは(笑)
>チビちゃんとの鉢合わせもちょっと悪趣味かな。
劇場で見た時は、こういうシーンもありかなって面白くみたけれど、今回みていて、もう少し他の演出が出来なかったかなって思いましたね。
父と息子が朝起きてから食卓に座ってる間もだまったまんま…こんなシーンは面白かった。
でも久々にみたらダスティン・ホフマンもなかなかハンサムで、なんといってもメリルの若いこと!
ママ・クレイマーに腹たって、また腹立つのがいやで観なかったけど、やはりアカデミー受賞作品。なかなか面白く観てしまいました。
また、おじゃまします。
確かに、あの状況で裁判の流れから言えば夫に親権がおりてもおかしくなさそうですね。
アメリカは特に母親に親権が下りるのがメジャーだといいますから、その影響でしょうかね。
しかし、裁判中に女を連れ込むってば、よく考えたら無茶しますね。相手の弁護士に知れたら喜んで使うでしょうね。
マンドリン?の音楽も非常に印象的でした。
又、遊びにきてください。
映画とは関係ないんですが、メリル・ストリープの旦那さん(彫刻家)の作品が北九州市に有るので、数年前に見に行ったのに、もうどんな作品だったか忘れてしまいました。脳細胞が日増しに乏しくなっていく今日この頃です。
どう見ても父親に押し付けて出て行った母親が悪いのに。
母親が出て行かなかったら、父親はこれほど「パパ」になってなかったでしょうね。
ラストは凛ちゃんより、こちらの方が好きです。
TB&コメント、ありがとうございました。