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同人サークルA-COLORが北海道をうろうろしながら書いているブログです

リング2

2001-02-12 13:25:00 | 映画-2001年

「やっぱり2作目はダメなのか?」

『リング』の続編で、未解決に終わった前作の解決編を目指そうというもの。

 昨年に見た前作がわりと面白かったので、『2』は期待していたのだが…。
 正直に言えば期待外れだった。
 単純に真田広之が主演じゃなかったってのもマイナス要因といえばマイナス要因。

 前作では「貞子」という奇妙で理解できず、不気味な存在に対する恐怖が映画を盛り上げていた。
 見えないから恐いし、理解できないから恐かった。
 でも『2』では、まず貞子のネタが割れてしまっている。
 これが一番のネックだった。
 貞子ビデオを見ても、もう恐くないんだよね。
 その辺は制作者側も心得ているのか、作中で貞子ビデオが完全版で上映されることはなかった。

 次いで、この貞子に対して「科学的」にアプローチしようとした点。
 自称精神科医が非科学的な実験で貞子の謎を解明しようとするのだが、私的にはこの試み(医者の試み)が上滑りしているように見えた。
 映画として貞子の存在に科学的にアプローチしようとしたのだろうか?
 それはわからないのだが、見ている私には、この医者の存在そのものが上滑りして、むしろ映画への興味を削いでいた。
 妙なヘッドギアをつけている中谷美紀は、お茶目で可愛かったけど。

 そして最後が、科学的アプローチに対抗して(?)、霊的なアプローチから事件を解決しようとした点。
 今作では中谷美紀が不思議な霊能力を持っているという設定で、この霊能力が物語を左右していく。
 前作は、「とにかく訳が分からない存在=貞子」への恐怖に振り回されていた。
 でも今作は、霊能力という貞子に対抗する力があるため、理不尽さとか奇怪さが薄らいでしまった。
 もちろん、こういう感覚が理解できない=恐怖する観客はたくさんいると思う。
 でも、私のようにゲームやマンガで、この手の設定に慣れ親しんでいるオタクには、なんか物足りないのだ。
 ラストシーンの真田広之の亡霊が現れて、全ての厄介ごとを引き受けてしまうシーンなんて、興ざめも良いところである。
 でも、ラストシーンの井戸をはい上がってくる貞子の奇怪さは恐ろしかった。

 最後に、これは余談なのだが。
 ビデオの販売元がアスミックなのだが、本編終了後に同社が販売する作品の宣伝フィルムが収録されていた。
 その中には、アスミックが販売するゲームの宣伝があり、なんとその中に「東京魔人学園剣風帖」の宣伝も収録されていた。
 フィルム自体は「朧奇譚」にも収録されていたものなのだが、思わぬところで思わぬものを見たので、ビデオ観賞後の後味は非常に良かった。

『リング2』(ビデオ)
監督:中田秀夫
出演:中谷美紀、柳ユーレイ、深田恭子、真田広之、松島菜々子、他
評価:5点(本編終了後の宣伝に+1)


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