「竹中直人、それだけかよ!」
周防正行監督といえば、『シコふんじゃった』とか『Shall we ダンス?』のファンなんですよ。
そんなわけで周防正行監督が久しぶりにメガホンを取るってんで、公開前から期待してました。
結局、劇場では観れなかったけど。
でも、ようやくDVDで観ることができましたよ。
んで、見終わった感想だけど……かなり、ガックリ。
以降、ガックリの理由にネタバレがあるので注意してほしいのだけど。
テーマとしては、日本の刑事裁判にメスを入れるというものだったようだけど。
オレ的には「だから何?」っていう印象だった。
というのも、いきなりネタばれちゃうけど、最終的には主人公はえん罪なのに有罪判決を受けてしまうから。
日本の刑事裁判の進め方だと、痴漢のような微罪だとこういう判決になってしまう、という恐ろしさというか矛盾を描きたかったのかもしれないけど。
でも、オレとしては、そういうのあんまり気にしてないんだよ。
オレの場合、裁判ものと言えば大岡越前のように、スッキリさせてくれるような、そういうストーリー展開を期待してしまうのよ。
あるいは極悪人が手練手管を使って、無罪を勝ち取ってしまうとか。
とにかく、そういうアッと驚く展開を期待してしまうのですよ。
だけど、この映画はそういうスッキリも驚きもない。
コツコツと地道に事実を積み上げていっても、結局は有罪の判決ですべてが終わり。
映画を観ていた、この二時間は何だったんだ~、ってカンジ。
映画としては、よくできてたとは思うけど。
さっきも書いた、事実をコツコツと積み上げていくシーンとか、裁判での攻防シーンとか。
でも、これまでの周防監督の作品を期待していると、かなり肩透かしを食ってしまう。
この映画を通じて、痴漢えん罪や日本の司法制度について考えるとか、いろいろあるのかもしれないけど、そういうのはいいや。
『それでもボクはやってない』(DVD)
http://www.soreboku.jp/index.html
監督:周防正之
出演:加瀬亮、役所広司、瀬戸朝香、他
点数:5点
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