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同人サークルA-COLORが北海道をうろうろしながら書いているブログです

地獄の変異

2006-11-22 16:40:00 | 映画-2006年

「川口浩じゃないけれど」

 いかにも適当に付けたってカンジの邦題タイトル。テレ東で、似たような映画を寄せ集めて「地獄の探検3部作」なんてやっちゃいそうな、そんな雰囲気。
 こんな映画を知ったきっかけは映画館での予告編。
 その予告編は、公式サイトや映画宣伝サイトでも見ることができるんだけど。
http://www.walkerplus.com/movie/title/mwtv/mo4550_1m.html
(リンク先はムービーウォーカーのもの)
 水曜スペシャルの「川口浩探検隊」シリーズ、とりわけ地底洞窟モノが好きだった人にとっては、たまらない出来。おそらく、あらゆるプロモーションの中で最も力を入ってるんじゃないか、これ。
 そう思うと、チープな邦題ですらワクワクするような予感。
 不覚にも、この予告編の出来に惹かれて、劇場へ足を運んでしまったという有り様なのでした……。

 見終わったカンジとしては、良い意味で適度にまとまって、適度に面白かった。
 他の作品とかと比べるのもアレなんだけど、『エイリアン』と『川口浩』を足して4ぐらいで割ったカンジかな。
 傑作ではないけど、それなりに面白い。97分という上映時間も娯楽映画としてみたら、ちょうど良い尺だった。

 まず、前半。
 探検チームが揃ってわりとテキトーなミーティングをして、ゴッツイ装備を搬送しながら地下へ潜っていく。
 なんか、このへんが予告編のせいもあるんだろうけど、水曜スペシャルのメイキングを見てるみたい。
 映像も水曜スペシャルの地下探検シリーズ同様、窮屈な隙間を這ったり、水の中を潜ったりと「探検っぽさ」がうまく出ている。

 んで、中盤から謎のクリーチャーが本当に現れて、あまつさえカメラの前に姿を現すところが水曜スペシャルとは違うところ。
 わけのわからんクリーチャーを相手に逃げるに逃げられず、困ってしまうところなんかは『エイリアン』に似てるカンジ(彼らは海兵隊じゃなくて探検隊だから)。

 わりとテキトーな推論で物事を決めちゃうけど、それがけっこう確信に至っているもんだからストーリーはすいすいと進んでいく。
 オレが観た劇場のフィルムがおかしかったのか、ブツッと途切れるようにしてシーンが変わっちゃうところもあったけど、まあそういうのはお構いなしでガンガンが進んでいく。
 難しい伏線なんか無いし、わかりにくいところはテキトーな推論で説明してくれるんで問題なし。
 無茶な理屈で洞窟を進んでいくと、いろんなアトラクションというか障害があるんだけど、これを乗り越えていくのが画的に面白い。「こういうのって面白いよね!」ってカンジで、ガンガンやってくれる。
 面倒くさいところや人物もガンガン削っていく。これぞハリウッドスタイル。

 そして、ラストは助かったと思いきや……という、どうでもいいオチを付けて楽しくエンド。
 面白そうなことを選り取り見取りでツッコンで作られたので、思っていたより楽しく観れる映画だった。
 難点は地下世界ばかりなので照明が暗く、全体的に画が暗くて見づらいところかな。

 難しいことを考えなくても良いなんて書いちゃったけど、どうしても気になることが一つ。
 全長140数キロあると思われていた洞窟なのに、距離的に身近なところに出口があったってのは、ちょっと釈然としなかったけど。

『地獄の変異』(映画館)
http://www.jigoku-movie.jp/
監督:ブルース・ハント
出演:パイパー・ペラーボ、コール・ハウザー、エディ・シブリアン、他
点数:5点


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