素晴らしき茜空の会

主に特撮番組の感想文。ブログタイトルは仮面ライダーキバに登場する「素晴らしき青空の会」より。

ウルトラマンジード 第21話「ペガ、家出する」

2017-11-25 21:15:00 | ウルトラマンジード
リクの宝物であるドンシャインの置時計をうっかり壊してしまったペガ。ケンカを始めた二人はついヒートアップしてしまい、ペガは「星雲荘を出て自活する!」と宣言。リクから離れ街の散策を楽しむペガだったが、子供に姿を見られて騒ぎを起こしてしまう。街の人々に追い立てらたペガが辿り着いたのは、地球に降り立ち、不安と困惑の中で初めてリクと出逢った思い出の場所だった。


「リクの影・・・まだ、あいてる?」
「別に。他に誰もいれる予定ないし」


ペガのほかに誰が入るんだよ!!とか思いましたが
何はともあれ、ラブラブだなキミたち!!!

そんな感じで。
ペガがいなくなって喪失感ハンパないリクに萌えたり
学生服姿のリクに萌えたり
何をやっても可愛いペガに萌えたりと。もう萌え回。

しかしペガの素性。てっきり自分の星を失って流れてきたのかと思ってましたが

「うちの親がね、宇宙で旅して大人の男になって
 いつか戻って来いって」


まさかの武者修行。まさかの獅子の子落とし。
しかも、カプセル壊れて戻れないという有様で
かなり大胆な子育てである。ペガッサ星人、そんな感じなん?

ともあれ。
見知らぬ星でたった一人、困り果てていたペガの前に現れたリクは
ペガの言うとおり「ヒーロー」だったし、
一方、リクにとっても、愛崎家に馴染めなかった彼にとって
ペガの存在が心の支えになってたわけで。

もうとにかく。ラブラブだよなキミたち! お幸せに!

クビラ。オーブで半漁人を食べようとしてた怪獣です。おなじみ。
今回はペダニウムゼットンに思いっきり足蹴にされて、なかなかに可哀相でした。

そして、リトルスターを渡したくないがために
わりと無策で飛び込んでくる伏井出先生。頑張れ伏井出先生。

クビラはなかなかジードに祈ってくれないなぁと思ってたら
地上に隠れたので「え!逃げちゃうのかよ!」と思いました。
違った。助けてくれた。えらいクビラ。

7歳長男が「びりびりのカプセルだから、ギンガだよ!」と断言してた。
なるほどすげぇなぁと思ったら、違った(笑)

ロイヤルメガマスターは最終フォームなので出番が多いのですが、
個人的にはマグニフィセントが好きなので残念である。
子供たちにはロイヤルメガマスター大人気。マントが格好良いそうな。

「星雲荘は本来宇宙船です」

さらりと新事実。
ケイの乗ってきた宇宙船なんだろうな。大事にしてほしい。既に生活感満載すぎるけど。

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ウルトラマンジード 第20話「午前10時の怪鳥」

2017-11-18 21:11:00 | ウルトラマンジード
街にギエロン星獣が出現。ジードが立ち向かって撃退するが、翌日も、その翌日も、そのまた翌日も「午前10時」になると、ギエロン星獣は再び姿を現す。倒したはずなのに何度も現れる星獣に万策尽き、すっかりお手上げ状態のリクたち。しかもAIBの調査により、毎日現れるギエロン星獣は全て同じ個体だと判明。果たしてリクたちはギエロン星獣を無事倒すことが出来るのだろうか・・・。


本筋とは離れた箸休め回。
かと思いきや、ギエロン星獣でググッたところ、
初出がものすごく重いエピソードで驚いてる。

物語冒頭で、R1号の完成に喜ぶ周囲と、その実験に唯一人反対する主人公ダンのやり取りが行われている。『地球を守るためなら何をしても良いのか』と問いかけるダンに、開発者側は『兵器としてだけでなく、地球の力を示すことで平和にも繋がる』と話す。それに対してダンは『そうなれば侵略者はもっと強い兵器を作る』と反論し、周囲は『そうなればこちらはもっと強い兵器を作る』と回答。これにダンは『それは、血を吐きながら続ける、悲しいマラソンですよ…』と絞り出すように答える。(ピクシブ百科事典より)


武力を以って武力に対抗する、そのことの恐ろしさをテーマに取り上げるとか
ウルトラセブンの骨太さがすごい。
「血を吐きながら続けるマラソン」という表現、素晴らしいな。

さてジード。箸休め回と言いましたが、
めちゃくちゃ気持ち悪いっていうか、居心地悪いっていうか、
なんかすごく落ち着かない回でした。

修正をほどこしたような、光がずれこんで見える光景。
怪獣が襲ってくることが常態化している市民。
恐怖感が麻痺したように、目の前の事実を無視してどうでも良い話に笑い転げ、
「ウルトラマンがちゃんと仕留めないからだ」といまさらなことを延々と責め続ける。

戦っても戦ってもリセットされる毎日、
出口の見えない状態っていうのは、それだけで消耗させられるよなって
見ているほうも落ち込むような展開でした。

ジードって、変身スパンが20時間ですよね。
24時間おきに登場する怪獣には対抗できるんですけど、
さらに別の怪獣が出てきたら、もうその時点でアウトですよね。
まぁ、ゼロもいるので対応可能かもしれませんが。

その分、後半の「市民総出の駆除作戦」が良かったですね。
ジードの世界では、地球人は怪獣と戦う手段をもたないので、
こういう形ですが「一緒に戦えた」っていうのは、すごく良かったと思う。

けっきょく、裏で糸をひいてたのは伏井出先生だったんですけど、
「何をしても倒せない相手」に対抗するのは、もてる手段を全てぶつけるしかないので、
ジードの戦力を測る作戦としては素晴らしいな!って思いました。
いや、今まで上から目線で挑んでやりこめられてきた伏井出先生が
今回はここまで用意周到に準備してるっていうのは、ちょっとやばい感じしかしないけど。

その他。

主婦の方々の井戸端トーク。
横で繰り広げられる戦いとさりげなくリンクしてるのが面白かったです。
ああいう凝った脚本、好きです。

じゃがいももこんにゃくも、凍ると手のつけようがないよね!
(間違えて冷凍庫につっこんだ経験有)

「もうすぐ小学生」なマユちゃんは、幼稚園に行ってないの?
とか思いましたが、怪獣が出る環境では登園規制とかあるのかな。
大雨警報でもお休みになるし。

「いくら無害と言われても、そんな得体の知れないもの冷凍庫に入れたくないよ」と思ってたら
「冷蔵庫は無料交換してくれる」というので、すげぇ太っ腹だな!って思いました。
防衛軍はなくとも、防衛に関する予算は用意されてるんだろうか、
秘密組織であるAIBが主導権もって作戦にあたるとか、どういう・・・?とか、ちょっと思ったり。

南極に持っていくとか?と提案したリクに、24時間では中央部まで冷凍しきれませんとレムが答えるわけですが、
「じゃあ輪切りにしようか」と思った。絵面がえげつないけどな。

いやそもそも、宇宙を飛んできたんじゃないの?
爆散して結晶化した状態で冷凍されるのがまずいのか、生きてれば絶対零度でも細胞壊れないのか。
伏井出先生がカプセルから実体化した存在だから、宇宙を移動したわけじゃないのか。
等々思いました。特撮見てると、もっと理科をちゃんと学んでおくべきだったなぁと思う。

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ウルトラマンジード 第19話「奪われた星雲荘」

2017-11-11 22:45:00 | ウルトラマンジード
ウルトラマンジード抹殺を誓った伏井出ケイが、大胆にも単身星雲荘に乗り込んできた!! レムのプログラムは消去され、星雲荘は制圧されてしまう。レムの機転で運良く外へと逃げられたリクたちは、一人の女性と出会う。「私、レムです」 なんとレムはひそかに作り出していた人造のボディに自分を移植し、生き延びていたのだ! 安堵し、星雲荘を取り戻すことを決意するリクたちだが、その前に思いもよらない敵が現れる・・・。


憩いの場である自宅に、いきなり敵が殺す気満々で現れるという
ひどい展開で始まりました19話。
私が密かに憧れてるタコのリアルぬいぐるみ(欲しい)が投げつけられ、
ケイに叩き落されるという切ない展開もございましたが、
素手で攻撃力の劣るリクがライハを背にかばう(ペガも!)とか
男の子って格好いいな!って思いました。

さて私事ですが、前回と今回の間で珍しくショートストーリーを1本書き上げてまして
(いわゆる二次創作です)
それが、伏井出ケイを中心とした話だったんですね。

その中で、星雲荘はかつてケイが使っていた基地であるとか、
緊急時に利用できるよう最低限のシステムを残しておいたとか、
そういう設定にしていたので、「おお!おおお!」って一人で喜んでました。

いやしかし逆に。二次創作では「ケイは新しい基地に転居してる」てな感じにしてたので
本編のケイは本拠地ないの!?とかちょっと意外でした。
地球侵略なんて簡単に済む話なので、宿無しでもいける!って思ったのかな。
実際、困ったときは星雲荘を制圧して回復することができたわけだし。

でもレムはリクをマスターだと断言してるし、今回もケイを排除しちゃうわけで、
その辺きちっと、最終的には自分が支配権を握れるようにロックしておくべきだったよなと思うんですが。
そこはそれ。そこまできっちり締めておかなくても思い通りにできるだろうと思ってたケイの油断とか
「レムは、人間みたいに成長してるんだよ」っていうリクの言葉どおり、
レムの成長がケイの計算を超えたってことなのかなとか。

序盤は完全なるゲームマスターとして、「ジードが勝てる試合」を演出してきたケイですが、
用無しになったジードをどん底まで叩き落したのに、なぜか再び立ち上がり自分を否定してきたことで(12話
完全にペース狂わされてる感じがあります。

・・・つか、12話の感想見直したら、
この時点でショートストーリーの原案を書いてたのか私は。
2ヶ月も経ってから突然「うぉおおおお!書くぞ!」ってなったのはなんでだっけ。
「その屍に抱きしめらたまま、彼の血で全身を真っ赤に染めたまま」←これ忘れてた、やれば良かった(笑)

まぁそんな感じで。今週はショートストーリーを書き上げるのに一生懸命だったので、
「解釈違いとかしてませんように」と祈りながら見るという、謎の視点でドキドキしながら見てました。
ケイをマスターと呼ぶレムが出てきたときは冷や冷やしたけどね、
あれは、ケイの命令で走らされてる星雲荘のレムだから! レムを娘と呼んだ彼女じゃないから!まだセーフ!

そんなん、もう完全に私の個人的な感想でしかないわけですが。

「あいつはいつも、私が大事にしているものをめちゃくちゃにする!
 私が全てを与えてやったというのに!」


というケイのセリフは、私のSSを前回との間に挟むと、なお生き生きとする内容だったので
すっげぇ嬉しかったです。
あと。冒頭からレムの書いた「小説」が入ってきたのもびっくりしましたよ。

こういうの。他人様が作った土台で、好き勝手キャラを動かして喜んでるわけで
あんまり褒められたものじゃないことは重々承知なんですが、
なんだろうな、あれを書いたことで、よりテンション高くジードを見てます。許していただきたい。
SSとか書くのも1年に1回ペースなんで、許していただきたい。

「ストルム器官?」
「はい。ここで治療をした記録が残っています。
 ストルム器官とは、エネルギーの位相を反転する器官です」
「・・・? どういうこと?」
「熱いものは冷たく。右向きの力は左向きに。
 そうして力を打ち消しあい、攻撃を無効化するバリアを、
 ストルム星人は張ることができます」


位相反転については、11話でも触れてました。

「その罪を贖う機会を与えよう。命を捧げる覚悟はあるか?」
「ございます」
「ならば。ウルトラカプセルを自らにうち、力を解き放て」
「私の体に!? しかし・・・」
「お前はストルム星人。
 体内の位相反転器官、ウルトラカプセルのエネルギーを邪悪なものに変質させるだろう」
「お望みであれば」


その結果の暴走であり、それで壊れてしまった位相反転器官を今回修復した感じですね。
いや、複数のウルトラカプセルの力を反転させるとか無理ゲーですし
そもそも中和・無効化が特性なのに、さらに逆方向に捻じ曲げてみせろとかひどい話なんですが、
それを乗り越えて生き残ってるとか、ケイどんだけ強靭なんだよっつー。

ところで、中和・無効化ってラノベ主人公の特権的なヤツですよねそういえば。
単独では何の役にも立たないけど、強力な敵が現れたときに、切り札的な力を発揮するやつ。

そんなケイが、これから地球の人たちを悪夢に陥れると豪語してるんですが、
その能力って、中和・無効化なのか。それとも反転系なのか。
いずれにしろ、対象と同じだけの出力がないと無効化できないんだよね?
例えばジードの光線とか、無効化は厳しいですよね。ケイ、巨大化とかしないし。
(怪獣カプセル使えば可能なのかな)

あと。暗躍してるアリエの動向も気になります。
今回のアリエは、ゼロが戦場に出てこないよう封じる役目かなと思いましたが
目的はそこじゃなく、位相反転の仕掛けを作りにきてたのかも?

レイトのon/offがメガネに左右されてるとは思わなかった。

「リク、私の名前ですが・・・」
「あ、もしかしてわかっちゃった? ヒロインの、レム! ・・・ダメかな?」


これはもう既に1話の感想で「リクの態度から察するに~」とか思ってたので
予想どおり!っていう。ここで回収されてすげぇ嬉しかったっす。

最後にレムの小説を転記しとく。

「ずっと昔、僕には静かな世界があった。
 でもある日、町は炎に包まれた。
 全てを失った僕は、暗闇の中で気が付いた」

「僕は、暗闇の中で気が付いた。
 僕の力で運命が変えられないことを。
 そして、闇の支配者に全てを委ねた」

「僕は、暗闇の中で気が付いた。
 一人じゃないことを。
 僕には仲間がいたから。そしてわかった。運命は変えられる。自分の力で」

 
この「僕」は、ケイのことかと思ったんですよね。闇の支配者に全てを委ねた。
うーん。あるいはこれ本当にケイのことで、
ラストは自分の運命を変えたりするのかな? レムの未来予知小説。

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ウルトラマンジード 第18話「夢を継ぐ者」

2017-11-04 21:30:00 | ウルトラマンジード
リクとの一騎打ちに負け、敬愛する主のウルトラマンベリアルも倒され、とうとう自我を喪失してしまった伏井出ケイ。そんな彼を絶好のチャンスだと抹殺しようとする三面怪人ダダ! ダダから街を守るべくウルトラマンゼロが立ち向かう!! その頃、ケイは彼を取材しようとする謎の美女・石刈アリエに匿われていた。アリエとの会話中も何も思い出せず虚脱状態のケイのもとへ、戦いの果てにゼロとダダが落下。そして、ダダの怒りの攻撃がケイを襲ったその時・・・。


前回の予告を見た長男が「ザイゴーグ!Xの劇場版に出てきたやつだよ!」というので
劇場版をチェックしておきましたよ。いや、これ倒すとかムチャだろ。

さて今週からOP・EDとも歌詞が二番になりましたね。
「ここからは NEXT STAGE」という、文字どおりの歌詞です。
でもって、ダダさんの声が山本匠馬さんなんですね!二回目再生で気づいた。

さて今回のサブタイは「夢を継ぐ者」

「私が、その後を継いでみせるぅ!」

「朝倉リク、ベリアル様のつむいだ悪夢は私が継承した。
 誰一人、安心して眠らせるものかぁ!!」


ベリアルの夢を継いだ、ストルム星人の伏井出ケイ。

「キングの力を継いだのは貴様か!」
「力じゃない、夢だ!」


キングの夢を継いだ、朝倉リク。

キングとベリアルの争いに端を発した今回のシリーズは
それぞれの夢を継ぐリクとケイにシフトしたことで
代理戦争ではない、当人同士の戦いへと変貌しました。おおお、ここからはネクストステージ。

ケイは、無力化されてるくらいが平和で良かったんですが、
記憶を取り戻して目を輝かせる姿を見ると、やっぱりケイはこうだよなと思ったり。

「これで、エンドマークだぁ!」

久しぶりに先生のきめ台詞が出ました。また聞ける日が来るとは思わなかった。

石刈アリエ
伏井出ケイの関連資料を壁に貼りまくるという、見るからに怖い系の人です。
怖い系な感じはするんですが、野心家な感じも強いっていうか、
いやでも、ケイのサポートなんかして、このままケイの思惑通りに事が進めば
本を出版するとかいうレベルじゃなくなるんですが、いいのかそれで。

ともあれ。偶然にもリクの変身する様子を目撃してしまったり、
変身しようとするレイトの姿を見てしまったりと
(変身スパン20時間の縛りがあるのに、なんでわざわざあんな真似をしたのか)
これがのちのち、事態にどうからんでくるのか気になります。

ケイは、リクのことは承知してるけれど、
レイトのことは把握してなかったっけ?

ゼロが手こずり、決着をつけられなかったレギオノイドすら
ケイのザイゴーグの前では、赤子同然に倒されてしまう。
まぁ、それもロイヤルメガマスターの敵ではなかったんですけど、
うーん、強さのインフレが。個人的にはマグニフィセントが好きだったんだけどな。

そんなこんなで。
実はジードのSSを書きたいな、などと思ってちまちま書き進めてます。

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ウルトラマンジード 第17話「キングの奇跡!変えるぜ!運命!!」

2017-10-28 14:00:00 | ウルトラマンジード
キメラベロスに取り込まれてしまったウルトラマンジード=リク。父・ベリアルのささやきがリクの心をゆっくり悪へと染めていく・・・。。 リクを救おうとするライハはウルトラマンキングの力により、リクの精神世界へ飛び込む。必死に呼びかけるライハの声はベリアルの呪縛を破ることができるのか!?


泣いてる。
まぁ、何かっちゃあ泣いてるんですけども。

「この体があなたから作られたものでも、
 この魂は僕のものだ!」


このセリフが良かったです。
現実を認めて、受け入れて、そこから先へ踏み出す。
いや、考えてみたらリクはずーっとベリアルの息子であることを
否定したこともなかったんですけどね。
そう考えると、リクって本当に強い。

さて本編。
満腹になって、月で食休みしてるキメラベロスさん。

「俺はお前の・・・父親だ」

「息子よ、会いたかったぞ」

「孤独だったろう、戻って来い、父のところに。
 俺はお前を一人にしない」
「僕を受け入れてくれるの?」
「もちろんだ、俺たちは家族じゃないか」


個人レベルでは多くの仲間に受け入れられ、愛されていたリクですが、
それでもやはり、他の人たちとは違う自分、何者だかわからない自分を
生まれてからずーっと、抱えて生きてきたわけだし。
そのうえ地球レベルでは、まだ人類はウルトラマンジードに懐疑的である。

「『ウルトラマンジードが地球へ招いたのではないか?』
 という意見もあるようです」

「地球人は、お前を完全には受け入れていない。臆病なやつらだ」


リク個人として考えるならば、
これだけ戦ったのに未だ自分を受け入れない地球よりも、
自分を全面的に受け入れてくれる父・ベリアルに
すべてを委ねるという選択も、また、アリなのではないかと思ったんですが。

意外なことに、リクの選択の基準となったのは、ドンシャインだった。
泣いてた「小さなリク」が、ドンシャインの言葉で笑顔になる。
すくわれる。立ち上がることができる。

リクの芯になるものは、他の何者でもない、自分自身。
自分の思い描く「ヒーロー」の姿、「ヒーロー」の在り方。

リクがドンシャインの存在に救われ、自分の拠り所とするように、
ジードを見ている子供たちも、ジードの存在を拠り所にして、
自分を、周りを、未来を守って戦っていけたら良いなと思いますね。
思いますね!!!(逆境に弱いうちの長男を思いながら)

月面でのリアルな戦闘と、
赤い空の下で繰り広げられる精神世界の戦闘イメージが
重なりあって描かれる様子が、すごく良かったです。

そして渾身のレッキングバースト。めちゃくちゃかっけぇな!!!

んで地球に帰ってきちゃうんですよ。
ちょっと待ってよ地上が破壊されちゃうから来ないで!とか思ったんですけど。

ソリッドバーニングの出現に、逃げ惑う人々が立ち止まり、振り返り、
声もなく、胸を押さえ、
やがて堰を切ったように「頑張れ!」「頑張れ、ウルトラマンジード!」と叫びだす。

「良かった。良かったですね、ゼロさん」
「あぁ、そうだな」


もう、マジそれ。良い最終回でした。
え? まだ17話? 残りは何やるの?

ベリアルさん。

「ウルトラの父か。・・・ケンにはうらみがある。容赦せん」

もう、巨悪の権化か悪という概念の実体化か、
というような感じで考えていたんですけれど。
意外と、過去の色恋沙汰を引きずってたりするのか?

というわけで。前半部分は「ケイの手で造られた息子でも、全力で受け止める父親」っていう
懐が広い? 家族愛的な? そういうところはウルトラマンの性質を残してるのかな?
なんて思いながら見てたんですが。

「その姿は・・・バカな、貴様は認められたというのか、キングに!?」

結局のところ、彼は「ウルトラマンの一族から認められなかった」という過去に縛られ、
未だにそこから動けずにいるのかなと。
巨悪の権化でも、悪という概念の実体化でもなく、
「こんなに強くなった僕をどうして認めてくれないの!?」という、
小さな子供の駄々に等しいのではないかと。

って思ったところで、もう一度最初から見直すと、
ジードを取り込み、懐柔し、「お前を一人にはしない」と約束するのも
最初の印象とは間逆に見えてくるんですよ。
一族に認められず、強くなればなるほど爪弾きにされ、孤独だったのは、ベリアルであって、
彼は私たちの想像以上にリクの存在に期待していた。自身の、新しい家族として。

「俺をどれほど否定しようと、お前はベリアルの息子。
 生きている限り、俺の名前からは逃れられん!」

そういうの、伏井出ケイとやれよ!相思相愛だぞ!
ってな話なんですが、ケイはウルトラマンじゃないからな。
「ウルトラマン」という存在にいちばん固執してるのが、ベリアルなんだなぁと。

キングさん。

「キミは、母親のお腹の中で危険な状態だった。
 しかしご両親の必死な祈りが私の意識に届き、
 失われかけていたキミの命を、私はすくいあげた」


そういうとこ、神様だよな。

この世界には、こどもの命を助けたいと必死で願う親なんて、いくらでもいると思うんですが、
キングが救えるのは、その中でも、手が届いた者だけ。
なんかな、そういうのがさ、なんかアレだよな・・・と考えていたら
アレだ。こないだ読んだ小説。


この中で、「でも、神様はいるんですよ(中略)そこで気づけば、助けてくれますし」
というセリフがあって。

そう、「気づいたものしか助けない」っていうね、
たまたま目に付いた、池に落ちたアリをすくいあげるような
人とはかけ離れた次元の、ちょっとした偶然で決定してしまう、

人の努力とか願いとかそういった要因とは無関係な、
人間にはどうにもできないレベルで行われる「奇跡」
奇跡自体は素晴らしいことだし、一人でも救われた方が良いのは当然なんだけど、
それでも、なんかな、そう思う一方で、
人の無力さとか、神の残酷さとか、そういった感を拭えないのだ。

っていうのは、あくまで私の個人的な感想なんですが。

「キミが連れ戻しに行くのだ。若きウルトラマンの魂を」

少なくともキングは、リクを「ウルトラマン」として認めてくれてるんだなって
なんかすごく嬉しく思った。
そしてそれこそ、実はベルアルが望みながらも、けして得られぬものなんだよな。皮肉な。

・レイト&ゼロ

「20時間経過。そろそろ行くか」

何を待ってたんだろう?と思ったんですが、
ゼロもジードと同じく、変身のためのチャージ時間(?)が必要なんですね。忘れてた。

「着替え? ・・・あぁ、あと何日かは大丈夫。くさくないって」

この地球の緊急事態に、家族をほっぽらかして家に帰ってこないレイトに対し
まず最初にレイトの着替えを心配できるっていう奥様の心遣いがすげぇ。
これ、レイトの正体に気づいてるパターンですね。あるある。

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