MCチェケラが暴走したことで人々はZAIA支持に回ってしまった。孤立し戦意を喪失したゼロワンは、勢いづくサウザーに圧倒されるが、そこへバルカンが割って入った。自分が滅亡迅雷.netの亡だと疑念を抱く諫は「お前が仕組んだんだろう!」とサウザーに銃を向けるが、サウザーは自分に忠誠を尽くせとバルカンにゼロワンを倒せと命令する。
「ヒューマギアは私たちの心を写す鏡のような存在なんです!
私たちが正しく接してあげれば、彼らも正しくラーニングして
素晴らしいパートナーになるんです!
私たち人間も同じじゃないですか。
家族や学校、友達、いろんな環境からいろんな影響を受けて
成長して、代わっていくのが人間じゃないですか。
たとえ、今は困難なことでも、夢をもって前に進めば笑える未来が待っている、
私はそう信じています!」
良かったです。とても良かったです29話。
だがしかし。ここで空気を読まず
「このセリフはそういう意味じゃねーんだ」ってツッコミを承知で
意地悪なことを言ってしまいますが。
もし私がこの世界線に存在するイチ主婦で、この台詞を聞いてたとしたら、
「ヒューマギアの暴走はユーザーの責任だって言うの!?」と憤慨してると思うんだ。
申し訳ないけども、ユーザーっていうのは時として
メーカーの想像もつかないような使い方をするもので。
「何もしてないのにパソコンが壊れた」という言葉がジョークが成立するように、
「ヒューマギアと正しく接すること」を前提とするのが、そもそも無理なんですよ。残念ながら。
スマホを操作しながら自転車に乗る人がいるように、
1dayのコンタクトレンズを「5日くらい大丈夫」と笑う人がいるように、
メーカーが禁止する行為と知り、危険を伴い健康を害す行為と理解した上ですら
それを平然と行ってしまう人が普通に存在するんですよ。
ヒューマギアに対し悪意なく、善意のみで接して欲しい?
さて皆さんの中に、ゲームがうまく動かないとコントローラーを投げた人はいませんか。
家電の調子が悪いと、叩いたり蹴飛ばしたりした人はいませんか。
フリーズしたパソコンに悪態をついた人はいませんか。
不具合はほぼ自分のせいなのに、機械に八つ当たりしたこと、ありますよね。
「メーカーの指示通りに使えば大丈夫」
そうは言っても、それが守れない人は確実に存在するわけで、
とくに暴走ヒューマギアのように甚大な被害が予想される場合は
然るべき対策を取るのもまた、メーカーの責任ではないかと思うのです。
例えば、許可されていない接続は完全にシャットアウトできるシステムにするとか、
危険と感じた時には、管理責任者の権限で強制停止する装置をつけるとか。
前回、生放送中にチェケラが暴走したけど、
ある意味、あれは飛電インテリジェンスが一発逆転できるチャンスだったとも思うのです。
ヒューマギアの恩恵を受けてる人たちだって、少なからず存在してるわけで
彼らが飛電に投票できないのは、ヒューマギアの安全性が証明されていないから、ですよね。
だから、生放送中におきた事故で、或人がチェケラを強制停止して暴走を無効化していたら、
安全性が証明され、投票勝負を逆転勝利に導くことができたと思うんです。
でもなー。ヒューマギアを強制停止させるというシステムは、
「ヒューマギアを信じる」という或人にとって、裏切りに等しいんですよね。
いや、ヒューマギアの意志を無視して暴走してるわけだから
「信じる/信じない」以前の問題じゃねーの?と私は思うわけですが。さておき。
「暴走の責任はヒューマギアにはない、人間の悪意がそれを引き起こしたんだ」
それは確かに正論なんだと思います。
思いますが、残念ながら、
ならば人間にヒューマギアはまだ早すぎたんだ、としか言いようがない。
この辺をつきつめて考えてみると、
ヒューマギアが無抵抗だと思ってるから、平気で悪意をぶつけられるんだ、とか
相手が自分と同じ心を持つ人間でも、相手が自分より弱い立場だと、平気で悪意をぶつけたりするよね?とか
無抵抗だと思って悪意をぶつけていた相手が、いきなりかみついてくるなんて、思ってもいないよね?とか
自分にも思い当たる節があるし、いろいろ考えているうちに
人間ってなんて醜いんだろう。ニンゲンハ、ゼツメツセヨ・・・
って、滅亡迅雷.netに接続しそうになります。
ゼロワンは構成的に、ヒューマギア
で人間
が極端なところあるよね・・・。
大丈夫だよ、人間は大多数が良い人達で、大多数が心優しい行動をとっているよ。
そんなに捨てたもんじゃないよ人間の社会だって。
さてさて。
亡のAIチップが不破さんに埋め込まれてました。
「彼のチップに内蔵されているのが、滅亡迅雷.netの一人
亡のチップだからだ」
「疑問に思わなかったのか?
滅亡迅雷.netだけが使えるはずのアサルトウルフキーを
なぜ君が使えたのか」
「なんでそんなやつを俺に埋め込んだ」
「アークのテクノロジーをコントロールするために
君とアークをつなげる存在が必要だったからさ。
亡は兵器開発に関わったヒューマギアであり、
私の命令に従う道具。
そして君は、兵器を運用する実験体第一号というわけだ」
・兵器開発を行うヒューマギアが存在していた。(飛電是之介が兵器開発していた?)
・ヒューマギアの存在を認めない天津垓が、亡に関しては道具としての利用価値を認めている。
・思考能力を持つAIのチップを、人間の脳に埋め込んじゃう。
・亡はチップだけの存在となりながら、天津垓の道具として動いている。
もうね。この点だけでも、白米おかわりできるほど設定が濃い。
あまりにも濃過ぎて、考察どころか
「わー、濃いなぁ。どっからどう見ても濃いぜ」とうっとりしちゃいます。良い。
しかも、デイブレイク以前の兵器開発担当ってことは、
其雄と亡に接点があったかもしれない。夢がふくらむなぁ。
ところでAIチップってチップだけですよね? チップに動力源はありませんよね?
不破さんの生体電気みたいなヤツで動いているのかな。
そこから電気信号出して、不破さんの神経を操ってるとか
すごくない?マジすごくない?
ってことは、亡は不破さんを通じて
食べ物の美味しさとか、食べたあとの満足感とかを理解できるだよね!?
機械が、味覚を通して食事を理解するとか!
探究心あふれる亡にコントロールされて
休日はなんとなく食べ歩きが趣味みたいになっちゃう不破さんとか、
コンビニ食材を駆使した簡単料理を極めちゃって
A.I.M.S.の隊員たちがしょっちゅう手料理食べに来ちゃう不破さんとか
あるんじゃないですか!ありますよね!!
不破さんの脳にくっついてたら
むしろ亡の方が感化されて、「人間っていいな」とか言いそう。
あと、関係ないけど、
亡にハッキングされてる不破さんの顔を見て
「うわメッチャ賢そうな顔してる!」って思った(笑。
いや、亡は唯阿に移植すべきだったよね!?
兵器開発担当だったチップをZAIAの技術顧問に移植すれば、すごく有効活用できたよね!
不破さんに移植したところで、宝のもちぐさ・・・いやなんでもないです。
「なんで邪魔するんだよ、滅」
「あの男を滅ぼすことは、アークの意志に反する」
「どいてよ滅。人間から亡を開放するんだ」
「あいつには亡の器としての利用価値がある。それがアークの判断だ」
亡を開放するって、具体的にどういう感じですかね。
①比較的人道的な方法で、不破さんの脳からチップを取り出す。
②不破さんの体なんて気にせず強引にチップを取り出す。
③不破さんの自我を消して亡のチップをメインとして再起動、器としてそのまま再利用する。
本命は②ですかね。不破さん死んじゃう。
絵面的に盛り上がるのは③です。見た目は不破さんなんだけど
「これは亡だ」「こいつの中に不破はもういないんだ!」
かーらーの、ピンチのときにそいつが割って入って助けてくれて、
「相変わらず詰めが甘いな」「お前・・・不破か!?」っていう展開。あるあるだけど好き。
しかし、「不破さんを亡の器として使いたい」というのは
天津垓とアークの共通意志なんですね。意外。
アークも、亡を通じて天津垓と関わることを容認している?
そうなると図式が違ってくるというか、
天津垓の意向がアークを経由して滅に伝わっている可能性もあるけれど、
でも、天津垓は「亡を通じてアークのテクノロジーを使用する」という言い方をしてたし、
デイブレイク以降、アークと直接関わることは出来なくなってるっぽいですね。
天津垓が加害者で、アークは一方的な被害者だと思ってたんだけど、
逆に、アークの方が主導権を取り天津垓を利用するフェーズに入っている可能性が出てきましたね。
アークの意志は、文字通り「アークの意志だった」っていう。
それはそれで盛り上がる展開だけど、
ただ、最後に「アークがラスボスです」っていう展開は避けて欲しいなと。
「君は私にはさからえない。
わたしの思考プログラムが君の思考チップに転送されれば
亡として君をコントロールできるからね。
君たち二人は、はじめから私の道具だったんだよ」
「やれ!社長命令は絶対だ!
「ホントにそれが本心か、刃!会社の道具のままでいいのか!」
「私は道具じゃない・・・私の意志で、会社にしたがっているだけだ・・・。
お前がやらないなら、私がやる」
唯阿さんはなぜ天津垓に逆らえないのか、謎でしたが、
物理的に支配されてたんですね。
だからこその、天津垓のあの露悪的な態度か。性格悪いぞ。
でもって。逆らえないからこそ「自分の意志でしたがっている」と
自分を誤魔化すことで、なんとか正気を保ってる感じです。
あぁぁ、完全に奴隷根性。
「刃!お前の夢はなんだ、ZAIAの奴隷になって、その先になにがある!」
答えろ!刃!」
「お前が本気の夢を語るまで、俺はお前を認めない!
お前がお前であるために、俺はお前をぶっ潰す!」
そんな唯阿さんに正論ぶちかます不破さん。
不破さんはさ、チップ埋め込まれたのが脳内だったわけですけれど、
腕や足に埋め込まれてたら、即切り落としてしまいそうな勢いあるよね。
勢いというか、自尊心、プライド。何者にも汚されることを許さない強さ。
てなわけで。今回はもーーーとにかく不破さん回でしたね!
不破さんは、序盤では「二号ライダー?」っていうくらい出番も少なめだったんだけど、
最近の活躍は、もう本当にさすがは2号ライダー!素晴らしい!素晴らしいぞ!!
「目が覚めたぜ!
ヒューマギアをぶっ潰して、その先になにがあるのか。
夢なんて、考えたこともなかった。
けど、いつか見つけてやるよ。俺が俺であるために、俺の夢を!
そのために、俺は戦う! 俺のルールで!」
弾丸に何度も撃ちぬかれても、ひるむことなく前進し続けるような、
不破さんの変身、格好良かった。
ところで、天津垓はそこで不破さんをコントロールすべきじゃなかったのか?
「コントロールできる」なんて言っちゃったけど、実は
機器の接続とか手順がすっげぇ面倒臭くて、セッティングに1時間ほどかかるから
申し訳ないけどお茶でも飲みながら待ってて?みたいな感じだったら面白いのにな。
少なくとも「私の思考プログラムが転送されれば」と言うくらいだから
ZAIAスペックは必要なんですよね。
ですよね? でも天津垓も脳内にチップってたりとか、或るいは元々機械だったりとか
そういう展開は十分にありそうだけど。
今回は第二章の最後ということで、
ラスト、まっすぐ前を見つめる或人の前にサブタイトル
「オレたちの夢は壊れない」が浮かぶという演出。テンションあがりました。
Fateのアニメでも使われてる手法ですが、格好いいよね。
おまけ。
検索窓に「不破さん」と入力すると、予測変換で「お尻」が表示されるらしい。
ごめん!私も思った! 私も不破さんのお尻に目を奪われてました。
そんなん私だけかと思ってたけど、世の中には同志がたくさんいたんだな・・・。
不破さんのお尻を通じてシンパシーを感じた瞬間でした。どないやねん。
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