強大なウルトラマンベリアル アトロシアスの力の前に、ロイヤルメガマスターも苦戦する。そこへ駆けつけたウルトラの父の援護を受けて、ジードとゼロは一旦退く。もう一度ベリアル アトロシアス打倒作戦を決行するため、決意も新たに戦場に飛ぶリク=ウルトラマンジード。父との因縁に挑むリク… 過去との決着をつけようとするライハ… 傷つき倒れていくレイト… 仲間たちの様々な想いがめぐる時、最大の奇跡が訪れる!!・・・。
ラストシーンでマジ泣きしました。
いやぁ本当に良いラストでした。
17話で、心挫けそうになったリクを救ったのが
幼い頃からの彼のヒーローであったドンシャインだったわけですが、
いま、そのリク(ジード)が、子供たちのヒーローとして受け入れられていく。
ヒーローに救われた彼が、今度はヒーローとなって誰かを救う、つなげていく。
その構図が、すごく良かったです。泣いた泣いた。
ベリアルは、ジードのことを息子だと認識していましたが、
正確にはクローンだよね? 違う?
クローンだとすると、ある意味、ベリアル自身だとも思うのですよ。
まぁリクだったら、なにがあっても、ベリアルみたいにはならないだろうけど。
だから、リクとベリアルとの戦いは、
闇に落ちたベリアルと、落ちなかったべリアルとの戦いにも見えたし、
リクがベリアルを抱きしめたシーンは、闇に飲まれた自分を救い上げ、許すようにも見えたのですよ。
「疲れたよね、もう、終わりにしよう」
レイブラッドの力を抜かれ、本来の姿に戻ったベリアル。
その姿は、どこか頼りなく、弱々しくて。
そして、自分のそんな弱さを認められるほどの強さも持ち合わせず。
「さよなら・・・父さん」
この一言、岩田さんの動画の言葉が頭をよぎりました。
「あなたと手をつないでわかりあえるなら、それでいいんだ。
でもそれができないから、殴るしかなくて、殺すしかなくて、絶命に追いやるんですよ」
わかりあえないから、見捨てるしかないのか。切り捨てるのか。
この親子にはそういうエンディングしかなかったとは思うんですが、
うーん、「わかりあえなくても、決して見捨てたりしない」というエグゼイドの思想を見たあとだと、
なんか・・・うん・・・なんか・・・ね。救って欲しかったよなって。
まぁ、ウルトラマンシリーズにおけるベリアルの立ち位置を考えると
ここで消すわけにはいかない事情もあると思いますが。
その他あれこれ。
・前回の感想で「カレラン分子を分解しても意味なくね?」とか言ってたんですけど、
体内にカレラン分子を取り込む?ことで、幼年期放射を吸着してたのかな。
カレラン分子を分解することで、有り余るパワーを吸い込み続ける
掃除機のスイッチを切ったくらいの効果はあったのか。取り込んだ分は変わりませんけど。
・ウルトラマンには珍しい、雨の戦闘シーン。
ミニチュア撮影だと、こういう水や炎みたいな自然現象の再現は難しいんだろうなと思いますが、
新鮮でいいですよね。
・最終回の変身シーン。
オーブは、ほら、最終回の変身シーンがめちゃくちゃ格好良かったんですけど、
ジードも凝った演出だった。
・夜の戦闘シーンとか、1話の再現みたいで感慨深い。
・ベリアル・アトロシアスは、強いのは強いんですけど、
サイズ比が他のウルトラマンと同じくらいなので、
マガタノオロチとかベリュドラなんかに比べてなんとかなりそうな感じある。
いや、ラスボスがでかくて強いのは然るべきなんですが、
サイズがあわないと、もうビームとか撃ちまくるしかないからさ。
同じくらいの大きさの方が、戦闘シーンが熱いよね!
・「来たか、若きウルトラマン」
ジードは、その生まれが変則的なんですが、
光の国の人たちからは、ウルトラマンの一員として認められてて、嬉しい。
なんか、みにくいアヒルの子が、ちゃんと白鳥の仲間として認められてるみたいな。
しかし、父、あんがい簡単に別の宇宙に来られるんですね。
・ゼナ先輩の動き。
ゼガンが破壊されたときに転がり落ちてすっと足を伸ばしたその形が
もう完璧なまでに美しいというか、これぞウルトラマンだな!っていう感じで。
ラストのジャンプも、気乗りしないような顔しつつ
めちゃくちゃ高くきれいに飛んでて、本職まじパネェ。
岩田さんには、また顔出し出演してアクションやって欲しいですね。
・伏井出ケイは、なんかもう毒気がすっかり抜けたような
「この人、こんなにシンプルな顔してたっけ?」というような顔になってて
すごいなと思いました。いやクライマックスに向けて表情が濃くなっていくのはわかるんですが、
最後になって薄くなるとか。一見して、燃え尽きてる感があった。