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映画 ジョジョ・ラビット



アカデミー賞6部門にノミネート、タイカ・ワイティティ監督の戦争コメディー「ジョジョ・ラビット」を鑑賞

マイティー・ソー バトルロイヤルの監督として知られてるタイカ・ワイティティ監督ですが、僕の印象としては、2014年のシュールでコミカルな作風が面白かった「シェアハウス・ウイズ・ヴァンパイア」の印象が強く、今回の作品は、そんな監督に期待して鑑賞しました。

物語は、第二次世界大戦終盤のドイツ。空想上のアドルフのアドバイスのもとで青年集団「ヒトラーユーゲント」の兵士を目指してキャンプに参加、ウサギを殺せなかったことでジョジョラビットのあだ名をつけられ、からかいの対象となってしまいます。ある日、自宅の隠し扉から母親ロージーが匿っていたユダヤ人の少女エルサを発見するのですが、彼女に逆に脅されてしまいます。

ジョジョを演じるのは、映画初出演で初主演となったノーマン・グリフィン・デイビス。ジョジョの母親役にはスカーレット・ヨハンソン、ユダヤ人の少女にトーマシー・マッケンジー、空想の友達アドルフは監督自身が演じています。

前半はキャンプシーンで始まり戦争の悲惨さは微塵もなくナチスの実態を風刺的にコメディーとして演出、中盤からユダヤ狩りと反政府軍捜しで徐々に戦争の恐怖を演出しながら、ジョジョと言う少年の目線で戦争を描いています。この作品の面白さは、ジョジョとかかわる人々の会話のやり取り、アドルフのジョジョに浴びせるセリフに注目すると作品の深みがまします。また、今回の作品で目を引いたのはスカーレット・ヨハンソン、彼女の役柄が物語に大きくかかわって来るのですが作品の空気感に彼女がピタリとはまってました。

また作中に流れるビートルズやデビッドボウイの曲もすごく良かったです。今回は話題作あってかジョジョを中心に予告編で数々の劇中シーンが流れていました。そんなシーンを振り返るのもまた楽しい作品です。

渦巻く熱狂は、時にして巨大な悪魔を生む。戦争というものの本質をこの作品は平易な会話と笑いで語ってくれました。勇敢なウサギに拍手です。


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