映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。第二次大戦中に起こる少年と日系アメリカ人との友情と奇跡を描いた「リトル・ボーイ 小さなボクと戦争」です。
この作品、僕がもっとも劇場で観たかった作品で、DVD化を待ち望んでた作品です。
舞台は、第二次大戦中の西海岸の小さな町。背が低いことでからかわれていた少年ペッパー。唯一の相棒と言える存在だった尊敬する父の徴兵により、一人ぼっちになるが、日系アメリカ人の男と出会い、父親の戦地奪還への様々なミッションをクリアしながら奇跡へと導いていくというもの。
今回の作品は、メキシコ人の監督と脚本家により広島に投下された原爆がリトルボーイと呼ばれたことに着想を得て、真珠湾攻撃による日系アメリカ人への迫害と憎悪、戦争により引き裂かれた家族の愛を小さな町を舞台に凝縮した演出は、平和な社会の中で失われつつある戦争の悲惨さを身近なものとして感じさせてくれます。
また、リトルボーイ・ペッパーを演じたジェイコブ・サルヴァーティは、観る人の心に飛び込んでいく無垢な姿に未経験と信じがたい演技に感動しました。また母親役を演じたエミリーワトソンと日系人を演じたケイリー=ヒロユキ・タガワは、戦争により翻弄されながら懸命に生きる姿を演じ切り、二人の語るセリフに、人間の本質的な愛を感じました。そしてリトルボーイが起こす最後の奇跡にきっとあなたも涙すると思います。