単純にこの国が怖いと思った。
オウム真理教の一連の事件はハッキリと覚えている。
地下鉄サリン事件も坂本弁護士一家殺人事件も、あまりに残忍で怒りも憎しみも大きく、許せないと思った。
… と同時に、皆、死刑になるべきだとも思った。
私は死刑廃止論者ではない。
だが、この突然の7人の死刑執行は、なぜか違和感を感じる。
なんだろう…
裁判が一応終わったということで、死刑執行に踏み切ったと説明する人がいたが、そうなのか?
アメリカと違い、日本は死刑囚やその家族に執行の直前まで日程を知らせないとのこと。
この7人も、執行の朝まで、いつもと変わらない朝だったのであろう。
罪人であれ、心中はいかばかりだったかと考えずにはいられない。
オウム被害者の遺族からすれば、この死刑囚らが死んだからといって亡くなった人たちが帰ってくることもないので、たいした慰めにもならないだろう。
私のように生ぬるいことを言ってるときっと怒られる。
でも、私はけっして、この死刑囚らをかわいそうとか思ってる訳では無い。
死刑で当然だと思ってるし、それだけでも足りないとさえ思っている。
ただ、
この異例中の異例と言われる、大量死刑執行。
これに、もし、政治的意図があるとしたら、それは、遺族に対するとてつもなく惨い侮辱なのでは… と。
そういうものまで利用できてしまう権力者に、人間の心なんて1ミリたりとも無いのではないかと。
そして、
それを単純に受け入れてしまう国民にも、恐るべき鈍感さがあるのではないかと。
それを考えると、この国がとても恐ろしいものに思えてくる。