札幌では春先から初夏にかけ街中でも色とりどりの花が開花し人々の目を楽しませます。モクレン、サクラ、チューリップ、ムスカリ、ライラック、ボタン、そしてジャーマン・アイリスなど。色鮮やかで晴れやかな花々は関東ではあまりに見かけないものも少なくありません。長い積雪の冬を超えた褒美のような自然の営みなのでしょうか。もちろん管理に携わる方々のご苦労には感謝です。
今日は週末恒例の円山散歩ですが少し趣を異にします。「何(いず)れ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)」は「《アヤメとカキツバタは似ていて区別がつきにくいところから》どちらも優れていて優劣がつけにくいこと」(出典:小学館「デジタル大辞泉」)とされます。私も区別ができませんでした。先般「「森彦参道」散策~南円山〜」で紹介した「旧界川」跡地の「遊歩道」では今「アヤメのような華やかな花」が見頃です。以前より「のような」が気になっていたのでネット等で区別の仕方等を検索しました。「今更ながら何を?」と思われる方も多いかと思いますが不勉強だった結果を記すことにします。
「旧界川」の跡を整備した「遊歩道」の「森彦参道」側の入り口。「裏参道」に続きます。
「のような」花が綺麗に咲き誇っています。花の候補として「あやめ」、「しょうぶ」、「かきつばた」があるようですが、3種類の見分け方のポイントは「花びらの付け根」にあるようです。
【あやめ】・・花弁の根元が白と黄色、網目模様がある
【しょうぶ】・・花弁の根元が白と黄色、模様なし
【かきつばた】・・花弁の根元が白一色で模様なし
【しょうぶ】・・花弁の根元が白と黄色、模様なし
【かきつばた】・・花弁の根元が白一色で模様なし
さらに、上記3種にとてもよく似た花「ジャーマンアイリス」(別名ドイツアヤメ)は、「あやめ」、「しょうぶ」、「かきつばた」にはない「ブラシのようなもの」が花びらの根元に付いていることが特徴だとか。
改めて確認しますと「ブラシのようなもの」が花びらの根元に付いています。
「遊歩道」には色違いの花が咲いています。こちらは先日の強風でダメージを受けたようで傾いています。
こちらも花を確認すると「ブラシのようなもの」が付いています。
淡い紫色の花。
同上。
白色の花も咲いています。
「ブラシのようなもの」が付いています。これらは「のようなもの」ではなく「ジャーマンアイリス」(別名ドイツアヤメ)だったようです。それにしてもこのような華やかな大振りの花が道路脇も含め多くの場所で咲いているのは驚きます。
「遊歩道」は町内会の有志の方が管理されており「ルピナス」も咲き始めています。
「ルピナス」。
白色の「ルピナス」。
ピンクの「ルピナス」。
満開近いピンク色の「ルピナス」。
同じく区別ができなかった似た花で「牡丹(ぼたん)」と「芍薬(しゃくやく)」があります。良い機会だったので同じく検索すると「ぼたん」は「木」で「しゃくやく」は「草」という違いのほか開花時期、蕾、匂い等の見分けポイントがあり最も判りやすいのが「葉の形」だそうです。
【ぼたん】・・ギザギザの切れ込みが入る
【しゃくやく】・・切れ込みはなく、やや丸みを帯びている
牡丹の場合は葉に切れ込みが入りギザギザした形になっているということです。
こちらは「モリエール」前の植栽。大振りの見事な「ぼたん」です。
先週「中島公園」で撮影した「須賀川ぼたん」。
「旧界川遊歩道」の「しゃくやく」の蕾。確かに葉の形が違いました。少し勉強になった週末恒例の円山散歩でした。
四季折々の花々は季節の変化を感じさせながら人々の目を楽しませます。その名前を覚え特徴を知れば楽しみ方は数段増すのかも知れません。円山公園界隈を歩いていても知らない花々も多く更なる勉強が必要です。ぼちぼちと知識を深めていきたいと思います。ありがとうございました。
(2021.6.6訪問)