「YUKIO SASAKI （ユキオササキ）」

「西18丁目駅」近くの「大通」に面しながらもひっそりと佇むフレンチの名店「YUKIO SASAKI （ユキオササキ）」。様々な素材の味・香り・触感のハーモニーが楽しめる見た目も美しい料理の数々に関心します。とても良いお店です‼

今日は前々から気になっていた「YUKIO SASAKI （ユキオササキ）」にやってきました。ネット情報等によるとランチ・ディナーとも2組限定の完全予約制とのことでしたが数日前に平日のランチが予約できました。場所は地下鉄東西線「西18丁目」の最も円山公園寄りの１番出口を出てすぐの交差点のはす向かい。徒歩ほんの数分です。

「大通」に面した店頭。派手な看板もなく通り過ぎてしまいそうな外観です。左側に表札のような「YUKIO SASAKI 」の表示があります。

予約のほぼ12時に入店するとマダムに出迎えられ入口すぐ左の個室に案内されます。店の奥にも席があるようですが本日は我が家だけのようです。

個室スペースは広くはないですがブラインド越しに表に面した窓があり明るくリラックスした雰囲気です。壁には草間彌生さんの作品などがそれとなく飾られています。

ランチは3,500円、5,000円、7,000円（いずれも税・サ別、以下同じ）で本日は一番皿数の少ない3,500円×２。マダムから予約時のコースとアレルギー等の確認とともに「あまり多く召し上がれないとのことですので少な目の量で用意しました。コースの途中でも何なりと仰ってください」とのお気遣いの言葉をいただきました。飲み物を注文してコーススタートです。

最初の「前菜」が登場。上にのるトリュフと見た目がキャッチーです。下のグラスには賽の目切りされた奄美産ホンマグロ、洋梨と柿が入り、チュイルで蓋をして甘えびマリネと冬トリュフが添えられています。「崩して食べてください」とのことでザクザクと混ぜて食べるとねっとりしたまぐろと甘エビ、シャキシャキしたフルーツ、パリパリのチュイルのそれぞれの触感、甘味と酸味と塩味、そしてトリュフの香りが混ざり合って良い感じです。最初から印象的な料理です。

飲み物はハウスワインの白。「南仏 E.ギガルコート・デュ・ローヌ・ブラン2016」（800円）。ヴィオニエの香りがしっかりしたコクのある辛口です。

二つ目の「前菜」は雲丹と何やら白いものがのっかり「何だろう？」とマダムの説明に耳を傾けます。フォアグラ入りブリュレの上に石川県産の黒イチジク、ウニとシュレッドされたコンテ（ハードタイプのチーズ）とか。これもフォアグラ入りブリュレはじめ濃厚な味わいに負けない黒イチジクの酸味と甘みなど様々な素材の味・香り・触感のハーモニーが感じられます。すでに「これ3,500円の料理じゃないな」と思いはじめます。

「本日の魚料理」は「鮟鱇のポアレ」。ぷりぷりの鮟鱇を上下に挟むように香り高いシャキシャキのフランス産シャントレル茸及びトランペット茸のプレゼとソース、卵白のムース等が添えられています。これも「素材のハーモニー」ですね。

飲み物は「本日のお勧めグラスワイン（シャトー・モンペラ・ブラン（1,200円、写真なし）」をはさんでハウスワインの赤。「南仏 E.ギガルコート・デュ・ローヌ・ルージュ2016」（800円）。シラー、グルナッシュ、ムールヴェードルの組み合わせは好物ですが少し香りが抜けていたような。一度開栓したものですからワインストッパー等で栓をしても致し方ないことですが・・。

「本日の肉料理」は「北海道産黒豚のロースト」。温野菜（黄色人参、かぶ、ジャガモ、ビーツ、チコリ等）と砕き岩塩等が添えられています。北海道産黒豚のローストはロース肉の真ん中部分でしょうか火の通し具合がよく肉の適度な歯ごたえで岩塩を付けてシンプルに素材の味わいを楽しみます。温野菜もそれぞれ美味しいです。これは一つ一つの素材の味わいを楽しむ料理ですね。

最初のデザートは「黒胡麻のプリン」。濃厚です。卵の殻を使った器を割らないように気を付けて食べます。

〆のデザートは、ほうじ茶のアイスに炭酸入りムース、フレッシュとコンポートの苺とグレープ添え。これもほうじ茶の香り、炭酸入りムースのシュワシュワ感、調理方法の違うフルーツの触感等の多彩な味わいハーモニーです。最後までしっかりした料理でした。なお写真を撮り忘れましたが料理に合わせて多彩な味わいの自家製パンをサーブしていただきました。