「北海道開拓の村」は明治から昭和初期にかけて建築された北海道各地の建造物を54haもの敷地に移築復元・再現した野外博物館。文化の流れを示す建造物とともに開拓当時の生活を理解すべく北海道開基百年を記念して開設されたとか。同村では2月20日(土)~3月21日(日)に年中行事として「桃の節句 ひなまつり~雛飾り~」が開催中です。そりを引く馬も健気に働いています。
昨年10月に「北海道開拓の村」に来た際に「馬車鉄道」で頑張る馬を見て何故か親しみを覚えてしまいました。12 月からの積雪時には「馬そり」として土・日・祝日に運行するとのことで再訪の時期を考えていました。折しも「桃の節句 ひなまつり~雛飾り~」が開催中ということで併せて鑑賞すべく本日やって参りました。今回も地下鉄東西線の東の終点「新さっぽろ駅」より「北レーン10番乗り場」よりJR北海道バス「新22「開拓の村」行(30分間隔)」に乗ってきました。
エントランスホールを兼ねた「旧札幌停車場」の建物です。コロナ対策として馬そりの運行内容が変更されており、乗車希望者は入場券売場向かいにある「馬そり事前受付」において整理券を受け取ることとなっています。本日は「北海道開拓の村」に10時20分頃到着ですが運よく10時30分発の「馬そり」に空きがあり整理券を入手しました。
すぐさま馬そりの「乗場」に向かいます。乗車人員(客席)を1便あたり 6 席までと制限しており屋根のない「そり」で運行されます。
こんな感じで約10分で村内を一周し終了です。お馬さん、お疲れ様です!
続いて「桃の節句 ひなまつり ~雛飾り~」の見学です。
「旧開拓使札幌本庁舎」の建物です。多くの雛人形が展示されていました。
「明治末」から「平成2年」までのひな人形。
同じく「旧開拓使札幌本庁舎」の建物内では古い時代の北海道におけ防寒着やそりなどの移動手段等が「昔の冬のくらし」として展示されていました。
旅館兼待合だった「旧来正旅館」。
「旧来正旅館」に展示されていた2組のうちの一つの雛人形。立派な「御殿飾り」です。
小樽市で栄えた「旧三〼河本そば屋」。立派なそば屋です。
昭和29年のひな人形で実際に河本家で飾られていたものだとか。
明治28年(1895)頃から始められた酒造業の「旧武井商店酒造部」。
右奥の酒蔵へ向かう居間部分に飾られた雛人形です。
米穀、雑貨、荒物などを扱ってきた「旧武岡商店」。
店内の模様を再現したコーナーに設置された雛人形です。
小樽沿岸を中心に鰊建網などを経営した「旧青山家漁家住宅」。
屋敷内の居住部分の立派な仏間に置かれた青山家由来の雛人形です。
農業及び土地会社経営に従事した「旧松橋家住宅」。
奥の居室部分には松橋家由来の2組のひな人形と「雛軸」(絵入掛図)が展示されていました。以上で「桃の節句 ひなまつり ~雛飾り~」の見学は終了し以降は印象に残った家々です。
移住者が最初に建てた住居である「開拓小屋」。雪の重みで倒れそうです。
「屋内は一部が土間で、他は笹・枯草を重ねたむしろを敷いて居間とし、炉を設けた」とありますが想像以上の過酷な生活だったのでしょう。冬に見ると一層その思いを強くします。
「旧納内屯田兵屋」。
琴似にある「琴似屯田兵村兵屋跡」の建物と基本的には同じ作りです。屯田兵にも厳しい冬だったと思われますが「開拓小屋」に比べると相対的には恵まれていたものとの印象を持ちます。
「旧札幌農学校寄宿舎“恵迪寮”」。
下の写真とともに復元された学生の4人部屋ですが、我々の時代の大学学生寮4人部屋より広く感じました。北のエリート学生はそういう処遇だったのでしょうか。
同上。
最後に「開拓の村食堂」での軽食の様子を少し。前回、ガイドブック等で紹介されている「屯田兵定食」などを食べたのですが食事としては今イチで・・。
今回は店の入口にも広告の出ている「名物」の「いももち」です。
こちら「いももち(ダブル)」(税込み310円)。パリッもちっとで良い感じでした。
「北海道開拓の村」は改めて見どころ十分に感じました。特に雛人形や健気に働く馬とともに開拓期の冬らしい厳しさが感じられる良い展示と感じました。本日は日曜日で親子連れも含め平日の前回に比べ多くの人出でしたが単なる観光施設を超える良い見学場所と思えました。ありがとうございました‼
北海道開拓の村
札幌市厚別区厚別町小野幌50番1 011-898-2692 E-mai:info@kaitaku.or.jp
開村時間
4月1日~4月30日 | 午前9時~午後4時30分(入村は午後4時まで) 休館:毎週月曜日(祝日、振替休日の場合は翌日が休館) |
5月1日~9月30日 | 午前9時~午後5時(入村は午後4時30分まで) 無 休 |
10月1日~3月31日 | 午前9時~午後4時30分(入村は午後4時まで) 休館:毎週月曜日(祝日、振替休日の場合は翌日が休村)、年末年始(12月29日~1月3日) |
*年中行事「桃の節句ひなまつり 雛飾り」
2月20日(土曜)~3月21日(日曜) 9時~16時30分