かつて建材に最適とされた札幌軟石の巨大な石切り場跡を公園へと再生させた「石山緑地」。札幌市南区石山で「ふるさと文化百選」にも選ばれた大自然とアートを融合した公園です。 展望テラスやテニスコートなどが設けられた市民の憩いの場としての“北ブロック”とともに、切り立った岩肌に面した“南ブロック”は石とアートで構成された芸術的で印象的な景観美です。
今日は「石山緑地」で紅葉めぐりです。ガイドブック等で見て同緑地を最初に訪問したのが2020年10月ですので2年ぶりです。「札幌駅前通地下歩行空間(チ・カ・ホ)」で開催されていた札幌軟石を紹介するイベントで「ぽすとかん(旧石山郵便局)」の紹介カードをいただいたのがきっかけです。実は前回「石山緑地」に来た際にも「ぽすとかん」に足を運んだのですが運悪く休館日。それ以来、再訪は宿題だったのですが折角なので「石山緑地」の紅葉めぐりとセットで出かけることとしました。アクセスは地下鉄南北線「真駒内」駅から「中央バス(101・102・真101・真102)」を利用しバス停「石山東3丁目」から徒歩(約3分)か、「じょうてつバス(12)」でバス停「石山中央」から徒歩(約8分)かの選択ですがバス便と前後の予定で前者となりました。
「石山緑地」南ブロックの入口「呼吸する門」。
札幌軟石に刻まれた「石山緑地」の文字。南ブロックをデザインしたのは道内在住の彫刻家から成る造形集団「CINQ(サンク)」。荒れたまま残っていた札幌軟石の産出地であり石切り場跡地を蘇らせようとが立ち上がり苦労の末に1996年の開園にこぎつけたとか。立派なものです。
入口すぐの広場。金属と石で造られた「てつなぎ石」(手前)と「スパイラルスプリング(水と石の遊び場)」のシンボル「石の塔」(奥)。
「てつなぎ石」と「スパイラルスプリング(水と石の遊び場)」の水路(奥)。
夏場には奥の石の塔から水が流れ落ち螺旋状の水路「スパイラルスプリング」を流れるそうです。前回来た際にはコロナの関係で水路は中止でしたが今夏は水遊びができたのでしょうか。
石の塔。
「スパイラルスプリング(水と石の遊び場)」奥の石切り場跡。
あずまやと紅葉。あずまやも「CINQ(サンク)」の手によるものだそうです。
あずまや内のベンチが札幌軟石を使用したアートに仕上げられています。
石切り場跡は切り立った岩肌が露出したまま残されておりダイナミックな景観になっています。
「スパイラルスプリング(水と石の遊び場)」から次のブロックへ。
シラカンバ林や芝生の緑と岩肌のコントラストが印象的な「沈黙の森」と中央のジャングルジムのような赤いオブジェ「赤い空の箱」。
「赤い空の箱」は手掘りや機械で削られた岩肌近くに置かれています。子どもたちに人気のジャングルジムで実際に上り下りができます。
ネガティブとポジティブを表現したという高低差のあるコロシアムのような不思議な空間「ネガティブマウンド(石の広場)」 。
ここは様々なイベントにも利用され今夏には3年ぶりに3000個ものキャンドルを照らした音楽ライブなどを行う「キャンドルナイト」開催したとか(写真はネットより拝借)。
こちらも石切り場跡の石とアート見事な空間です。
「午後の丘(芝生広場)」。
石で出来た秘密基地のようで子供たちがかくれんぼしたり穴に出入りし好奇心や冒険心をかきたてる空間だそうです。
また石のオブジェが散りばめられています。
軟石の壁から転がり落ちたかのようなキューブたち。
広場の一角では子供写真の撮影会が行われていました。
立派な小道具の揃った撮影会でした。
広場下の石のアート。
「スプリンクルキューブ(石の造形)」。
主要なアート以外にも公園内のベンチやサイン、照明灯、フェンス、ゲートなども造形集団「CINQ(サンク)」の制作物とか。こちらの駐車場出入り口のゲートもアートです。
続いて「石山緑地」北ブロックへ。
入ってすぐの木の中(上掲写真左)でエゾリスを発見。
目があったエゾリス。さらに北ブロックの奥の林でキタキツネのような姿を見たのですが確認できませんでした。「クマ注意」の看板もありました。
同じく石のアート。
「展望テラス」へ続く「遊具広場」。
広場の正面には明治時代から札幌硬石を産出したという「硬石山」が見渡せます。現在は切込砕石(道路路盤用やコンクリートに混ぜて骨材にするためのもの)が主として生産され石垣や護岸に用いられる自然石も生産されているそうです。
採石作業が行われていました。
採石で山が削られた跡でしょうか。
「展望広場」からの眺め。下にはテニスコートもありました。
以上で「石山緑地」の紅葉めぐり/散策は終了。ランチ/カフェタイムへと札幌軟石でできた歴史ある建物「ぽすとかん(旧石山郵便局)」へ向かいました。
「石山緑地」
札幌市南区石山78
入場自由、ただし駐車場は11月下旬~4月中旬の冬期閉鎖
011-578-3361(藻南公園管理事務所)
札幌市南区石山78
入場自由、ただし駐車場は11月下旬~4月中旬の冬期閉鎖
011-578-3361(藻南公園管理事務所)
(2022.10.13訪問)