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札幌・円山生活日記

美術学生展「たまごのキミはきいろかオレンジか」&「笑う門には福きたるーFortune comes in by a merry gate」~札幌大通地下ギャラリー 500m美術館vol.40 ~

「札幌大通地下ギャラリー 500m美術館」は駅施設内の通路に設置されたギャラリーとしては日本最長の施設。地下鉄「大通駅」と「バスセンター前駅」に設けられた500mの展示コーナーに空間を生かした作品が並びます。 現在、「500m美術館 vol.40」として【500メーターズプロジェクト009美術学生展「たまごのキミはきいろかオレンジか」】と【笑う門には福きたるーFortune comes in by a merry gate】が開催中です。

日は「札幌大通地下ギャラリー500m美術館」で【500メーターズプロジェクト009美術学生展「たまごのキミはきいろかオレンジか」】と【笑う門には福きたるーFortune comes in by a merry gate】の鑑賞です。サッポロファクトリーでの買い物と「かたちコーヒー」でのカフェタイムの後で地下通路を歩いていて遭遇しました。前者は現役学生もしくは卒業後3年以内の「アーティストの卵」のみなさんの 「イエロー」を共通のモチーフとした若々しい作品、後者はユニークだったり、コミカルだったり、ほっこりしたり、クスッとしたり、ニヤッとするような作品を集めたという展示です。歩行空間を歩きながら鑑賞できるようにも工夫された楽しい作品群でした。

「札幌大通地下ギャラリー 500m美術館」。

【美術学生展「たまごのキミはきいろかオレンジか」】
“この度、私たち「500メーターズプロジェクト009」では開催期間が北海道の長い冬と重なることから、鑑賞される皆様に少しでも暖かく明るい気持ちになっていただきたいという願いを込めて今回の500m美術館vol.40美術学生展「たまごのキミはきいろかオレンジか」を企画し、「イエロー」を共通のモチーフとする事に致しました。

光のように輝き、バタークリームのように淡く、そしてレモンのように爽やかだけど夕焼けのように情熱的でもある「イエロー」。

そんな表情豊かなイエローの諧調を駆使しながら、薄暗くて長い洞窟のような支持体にペイントしてもらうにはコロナ禍で作品発表の機会を失った「アーティストの卵」のみなさんの熱く純粋な衝動を思う存分ぶつけていただくのが相応しいのでは無いかと思い、この度現役学生もしくは卒業後3年以内の方々に作品制作を依頼いたしました。類い稀な規格外の横長比率やパブリックスペースでの制作、数々の制約など、特殊な環境下で生まれた作品を十分に楽しんでいただければ光栄です。”
‟「500メーターズとは?」
札幌大通地下ギャラリー500m美術館を拠点に、アートマネジメントを学びながら活動するボランティアチームです。2013年度の結成以来、年度ごとに組織され、アーティストの制作・展示の補助や美術館の清掃など、500m美術館の運営管理をサポートするとともに、「500メーターズプロジェクト」として、毎月ミーティングを重ねながら、500mメーターズによる企画展の実施に向けた活動に取り組んでいます。”

 それでは「バスセンター前駅」側から歩いていきます。佐藤旺心(北翔大学)「そうであろうか」。
・・矛盾の世界で生きる私たちは常に迷子であって、疲労と苦悩に埋め尽くされた・・。

本保 泰星(札幌大谷大学)「Signal」とGlattony「Improvisation」。
作者にとっては芸術は「喜び」であり信号機の跨る男の子は「喜び」や「楽しむこころ」を表現するモチーフだそうです。


松崎七海(札幌デザイナー学院)「雪中花」。


田尻佳菜(札幌市立大学)「側溝」。

下村句里子(CAIアートスクール)「生きていることに充足している鳥(を探して)」。


浜谷雪未(札幌大谷大学)「たまこ」。

黄色い卵から生まれた鶏の戦士。


TYT(札幌市立大学)「hi(de)story」。

左から見れば「希望」を連想させる「Yellow(黄色)」が目立つ構図。

Jelly Fish(札幌市立大学)「宵」。


日笠葵依(札幌大谷大学) 「ぼくら、いちばんぼし」。

・・これはほしなんかじゃ、ない。ぼくらマジ未知。これからも楽しもうね・・。


伊藤菜緒(札幌デザイナー学院)「混沌」。

生きることは迷路で彷徨うようなものです。

TeRa「造られた金獅子」。

檻に入ったライオン。

来田玲子(札幌市立大学)「砂の漣(さざ波)」。


asao+kakeru+kansuke(札幌市立大学)「鎖面」。

大工道具である墨壺を使って描いた線。


松木七夕花(札幌市立大学)「gears」。

動物で年輪を構成し地球規模の生命体の活動を表現しました・・。

【笑う門には福きたるーFortune comes in by a merry gate】
2019年末からのコロナ禍から世界は大きく変貌し、様々な面での規制がありました。各種の制限は解除されつつありますが、わたしたちの生活が以前のように戻るとは思えないばかりか、わたしたちはいつしかそれに順応し、当たり前のように毎日を暮らすのかもしれません。しかし何処が日常の意識には現れない不安、閉塞感のようなものがあり、ストレスを感じている人も少なくないのではないでしょうか。

本展「笑う門には福きたるーFortune comes in by a merry gate」は、ユニークだったり、コミカルだったり、ほっこりしたり、クスッとしたり、ニヤッとするような作品を集め、今だからこそ見る人たちが作品を見て笑顔になる、リラックスしていただける展覧会を開催いたします。”

橘雅也。商品として売れるアートが優れているのか・・を再考する作品。

只野(石倉)美萌菜「石倉美萌菜すごろく2017.12.1~2017.12.14」。

祭太郎「しりとりオブジェ・それぞれの福」。わ・ら・う・か・ど・に・は・・と続く楽しい作品です。

菊地和広「標本」。
田口 虹太「1st Single SILK POWER」。


以上で札幌大通地下ギャラリー500m美術館の鑑賞は終了です。500Mも続くアートの地下通路は大変楽しい空間でした。歩く人たちも時折足を止めて気になった作品を眺めていました。そんな日常生活近くにアートがあるのは有難いことです。感謝申し上げます。

【美術学生展「たまごのキミはきいろかオレンジか」】
会期:2022年11月19日(土)~2023年3月29日(水)7:30~22:00
参加作家:(札幌市営地下鉄大通駅からバスセンター前駅方向に展示順)
松木七夕花(札幌市立大学)、asao+kakeru+kansuke(札幌市立大学)、来田玲子(札幌市立大学)、TeRa、伊藤菜緒(札幌デザイナー学院)、日笠葵依(札幌大谷大学)、Jelly Fish(札幌市立大学)、TYT(札幌市立大学)、浜谷雪未(札幌大谷大学)、下村句里子(CAIアートスクール)、田尻佳菜(札幌市立大学)、松崎七海(札幌デザイナー学院)、Glattony、本保 泰星(札幌大谷大学)、 佐藤旺心(北翔大学)、合計15組 

【笑う門には福きたるーFortune comes in by a merry gate】
会期:2022年11月19日(土)~ 2023年1月11日(水)
時間:7:30~22:00
会場:札幌大通地下ギャラリー500m美術館
(札幌市中央区大通西1丁目~大通東2丁目 )
(札幌市営地下鉄大通駅と地下鉄東西線バスセンター前駅間の地下コンコース内)
(2022.12.10)

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