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札幌・円山生活日記

「フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線」~札幌芸術の森美術館~

本日は順不同ですが「札幌芸術の森美術館」で開催中の「フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線」の鑑賞です。19世紀末のフランスを代表する画家でポスターを芸術の域にまで高めた功績から美術史上に特筆されるべき画家とされるアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックの選び抜かれた作品が展示されます。
「札幌芸術の森美術館」入口。地下鉄南北線「真駒内駅」から中央バス(空沼線・滝野線)に乗り「芸術の森入口」で下車し徒歩約5分です。
開場入口。本展は全作品写真撮影可能です。
「フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線」。
大衆文化が爛熟した19世紀末パリ。ベル・エポックとよばれるこの時代に活躍した画家アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(1864-1901)は、歓楽街モンマルトルにアトリエを構え、そこに生きる歌手や芸人たちを描きました。
本展は、ロートレックのグラフィック作品の個人コレクションとしては世界最大級のフィロス・コレクションで構成されます。
コレクションの最大の特徴である素描作品を核に、ポスター、版画、さらにロートレックの手紙や写真など作家の内面に迫る作品と資料約260点を展観します。「1点もの」の素描は日本初公開となるほか、ポスターの下絵などロートレックの制作過程を伝える資料もご覧いただけます。
時をこえて、ロートレックが生きた19世紀末パリの活況をお楽しみください。
会場風景。フランスの名門貴族(伯爵家)に生まれ両親の近親婚に起因するとされる遺伝子疾患から足の成長が止まる身体障害者となったロートレック(1864年~1901年)。本展は「第1章 素描」「第2章 ロートレックの世界ーカフェ・コンセール、ダンスホール、キャバレ」「第3章 出版ー書籍のための挿絵、雑誌、歌曲集」「第4章 ポスター」「第5章 私的生活と晩年」という5章構成です。特にこの世に1点しかない貴重な素描が非常に充実していることが特徴だそうです。

《騎手》1879~1881年、ペン、インク/紙。全作品に自身のイニシャルを漢字のようにアレンジしたサインが書かれています。
ポスター《快楽の女王》のための習作。1892年、青鉛筆、赤鉛筆/紙。
《ムーラン・ルージュのお祭り》1893年 リトグラフ。
《マルセル・ランデール嬢の胸像》1895年、リトグラフ。
「第4章 ポスター」の会場。
《ディヴァン・ジャポネ》1893年、リトグラフ。
《エルドラド、アリスティド・ブリュアン、彼のキャバレにて》、1892年 リトグラフ。
《キャバレのアリスティド・ブリュアン(文字のせ前)》1893年、リトグラフ。文字が追加される前のポスター作品はロートレック自身が監督し自分用の刷りとして作った数少ないもので作家自身がビジュアル化したかったイメージが直接鑑賞できるそうです。
展覧会『彼女たち』のためのポスター、1896年、リトグラフ。
《エグランティーヌ嬢一座》1896年、リトグラフ。
ロートレックのアトリエで開かれた展覧会の招待状。1898年、リトグラフ。「第5章 私的生活と晩年」ではロートレックが書いた手紙や招待状、本人の写真といった資料が展示され賑やかな生活の一端が伺えます。以上で鑑賞終了です。
出口付近のフォトスポット。手前は成人したロートレックの写真。展示会場はじめのエリアにも同じ写真があり『何これ?小人だったの?』と囁く御婦人の無神経な言葉も。人気のポスターなどが展示され一見華やかですが豊かな才能を開花させながらも身体障害からの差別や偏見に苦しみ若くして亡くなったロートレックの苦悩も感じるような展覧会でした。
「フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線」
会期:2024年10月12日(土)~2025年1月5日(日)
時間:午前9時45分〜午後5時00分 ※入館は閉館の30分前まで
会場:札幌芸術の森美術館
観覧料:一般 1,500(1,400)円、高校・大学生 1,200(1,100)円、小・中学生900(800)円 ※未就学児無料、( )内は前売または20名以上の団体料金。
主催:札幌芸術の森美術館(札幌市芸術文化財団)、札幌テレビ放送、北海道新聞社
後援:札幌市、札幌市教育委員会
協賛:全国協賛:光村印刷、札幌展協賛:TNOC hokkaido協力NX日本通運、日本貨物航空
(2024.11.8)

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